富田浜特別養護老人ホーム 浜風様

スタッフ様の業務負担軽減を検討される中、導入施設様の成功事例が決め手となり、2021年3月に80床全床にご導入いただきました。
今回は、施設長の山口様と係長の髙木様に導入のきっかけと効果、スタッフ様の変化についてお話いただきました。

社会福祉法人富田浜福祉会
富田浜特別養護老人ホーム 浜風様
施設長
山口 亮様(左)
係長
髙木 友貴様(右)
※2022年3月時点の情報です。

HitomeQ 活用により、
"感覚"から"データ"を見て動く業務へ

HitomeQ ケアサポートを導入するに至った経緯を教えてください。

見守りロボットやシステムを使うことによって介護職員の業務負担軽減を、ということは常日頃から考えており、すでに運用されている施設さんを見学に行ったことがきっかけで知りました。
導入の決め手は他施設の業務負担軽減の成功事例です。知人の施設さんもすでに導入されていて、推薦されていたことも大きかったです。数ある他の見守りカメラとも比較し、よく検討した上で導入することになりました。

導入後、現場の変化はありましたか。

訪室する前に映像を見て確認するので、無駄な訪室が減りました。
特に夜間の訪室が減ったおかげで、利用者様の睡眠を妨げてしまうことがなくなり、利用者様の睡眠時間が延びました。
また職員のスマートフォンで同じフロアの通知状況が見えることで、今どこが忙しいかがすごく把握できるようになり、職員の協力体制が向上したと感じています。
今までは感覚で行っていたことが、データを見て考え、それをもとに動けるようになったことが良いですね。

プロジェクトチームの結成と熱心なサポートにより、
スムーズに進んだ導入と運用

導入にあたり留意したことはありますか。

現場職員が納得したうえで話を進める、ということを大切にしました。
まずはユニットリーダーにしっかりと説明をし、その後に施設長から職員に発信するというような形を取りました。
また経験の浅い若手職員からベテラン職員まで、各々が何に困っているかなどの話を聞きながら、定着するまでの期間は施設全体で考えていくためのプロジェクトチームも結成しました。
ICT機器を導入するのは初めてでしたので、そういったことに対する興味も職員の中で大きくなっているように感じます。どのように使ったら効率が良いか、より良くするには次に何を取り入れたら良いかなどを検討する機会ができたことも、プラスアルファの効果として実感しています。

研修はどのように行われたのでしょうか。

職員は通常勤務のなかで研修に参加しなければならないのですが、コニカさんはそうした状況も踏まえて、全スタッフが参加できるように、何度も丁寧な研修を実施していただきました。研修用の映像も沢山用意していただきましたので後で見返すこともできました。施設にとって導入しやすいスキームが組んであるように感じます。
またオンラインでも、プロジェクトチームに課題解決のためのアドバイスをくださるなどのサポートしていただきました。
なかでも現場で研修に直接関わる方々やそのほか施設の設備関係の皆さんも、ものすごく熱心に対応してくださったことが印象的でした。
今まで自分の法人以外の会社の方の名前をこんなに覚えてることないなって思うくらい、皆さんに熱心にサポートいただいたおかげでスムーズに導入・運用できているなと改めて思います。

業務の見直しにより、夜勤から日勤への配置転換を実施

業務体制ではどのような変化がありましたか?

トライアルという形でコニカさんと相談しながら1、2か月ほどかけて業務を見直しました。
特に夜間帯ついては、夜間に必ずやらないといけないことなのかということを再度検討しました。
必要でなければ日中に回し、夜間帯は入居者の安全と安眠を守るための業務に専念しようと考えました。
夜間から日中に変更した業務は、介護職ではなく介護助手に担当してもらい、職員は直接介護に専念する形にしました。

結果的に、夜間帯の人数を5人から4人に減らし、その分の人員を昼間に回すことができました。
夜勤手当が減ることで昼間のパート職員を2名増員することが可能となり、昼間のケアを手厚く行うことができるようになりました。

ICTの運用と並行してBCP策定にも二人三脚で取り組む

BCP策定にも取り組まれていると伺いました。

BCPは厚労省のひな形を見ても「何から取り組めばよいのか」と着手できずにいたため、コニカさんのBCP策定サポートをお願いしました。策定期間2カ月という中で、作成いただいたひな形をもとに情報をまとめていきました。自分たちで進めていたらこんな短期間ではできなかったと思うので、驚きでしたね。
また、研修やトレーニングにおいても、感染症ではゾーニング防護服を使った直接介助、自然災害ではHitomeQ コネクトを活用した安否確認から担架による水平移動訓練までサポートいただいたことでスムーズに出来ましたし、毎年の訓練の必要性もスタッフ一同再認識出来ました。
施設を助けたいという気持ちで熱心に対応してくださり、現場で直接関わってくださる方々とは非常に良い関係でお付き合いをさせていただいていることに感謝しています。

映像を通して、転倒エビデンスや職員の指導に活用

利用者様のご家族の方からはどのような反応を受けましたか。

同意書をいただくためにご家族の方には説明をさせていただいておりますが、抵抗感のあるご家族はいらっしゃいません。
要件を満たした時にだけ録画されるのですが、常時やってくださいと言われることもあるくらいですね。

転倒時のエビデンス動画はどのように活用されていますか。

実際どういう風に転倒されたのかの振り返りができるため、職員の指導に繋がっています。
転倒が起きてしまうのはどうしても仕方がないことだと思うのですが、今後起こらないようにするにはどうしたらいいかといった検証に活用しています。

ICT活用介護資格にチャレンジ!

弊社サービスを通して、職員の方々の働き方・考え方にはどのような変化がありましたか。

HitomeQ ケアサポートの活用を通じて、職員のICT機器への抵抗感がなくなったと感じています。それにより、意欲的に様々な業務でもっとICTを使って負担を減らせないかという意見が出てきました。今後も職員の働き方改革に繋がるICTをどんどん活用していきたいと思ってます。
また、ICT介護のスマート介護士※についてもコニカさんに教えていただき、実際に職員が受験し2名が合格したことも変化の一つですね。
※スマート介護士…「サンタフェ総合研究所」が提供するICT活用介護資格です。

今後もさらなるICT活用で職員の働きやすさを追求

今後、新たにチャレンジしてみたいことやHitomeQに期待することはありますか。

やはり施設内のICT化をどんどん進めていきたいと考えています。
HitomeQ ケアサポートを活用し始めたことで、他のICT機器にも目が向くようなり、次にどんなICTを入れたらプラスアルファの効果が出るかという検討をする機会が増えました。これもスタッフの意識が変わってきている証拠で、大きな変化だと感じます。
今後は色んな商品がメーカー問わず簡単に連携できるようになると嬉しいですね。施設としても、この点は新しいICT機器を選考するときの基準としています。

これからは、数あるICT機器同士がどんどん連携していくことによってさらに時間を生み出せるようになり、職員の働き方改革に繋がっていくのではないかと考えています。
上手に利用者様に還元しながら、職員が時間を有意義に使って、プライベートにまで良い効果を 繋げられたらと思っています。