漫画「太陽のグランフェッテ」公式アカウント
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EPISODE 4:終わりと始まり Dawn of the World
P1:引き続き競技場の場面。壊れた俵のマシンが撤収されている。さて、と この後どうする? 赤羽《あかば》が匠《たくみ》、双士《そうし》に話しかける。そこに駿《しゅん》が後ろから声を掛ける。振り返る赤羽。駿の手には赤羽の古い写真。 赤羽さん!! 赤羽さんって本当は何歳なの?
P2:あら レディにいきなり年齢《トシ》を聞くわけ?坊や大人の世界に興味があるみたいね 駿に語り掛ける赤羽。それじゃ…私が見てきたことを教えてあげるわ 何故人類が塔《タワー》に閉じこもってゼログラ・ルーレットをやるようになったのか この世界の 始まりを
P3:太陽のグランフェッテ− episode4  終わりと始まり Dawn of the World−
P4:今から100年以上前 私は鹿島神陰流《かしましんとうりゅう》の師範だったの で、ご存知のようにゼログラ槍術のオリンピック金メダリストだったわけ 今のゼログラ・ルーレットの原型ね そしてその後…
P5:超巨大アグリカルチャ企業モスグリアの社員になった――― 今から110年前 2102年カリフォルニア―――巨大なラボが立ち並ぶ建造物群。
P6:赤羽紅緒《あかばべにお》26歳 研究員時代――ラボで同僚二人に話しかける赤羽。 ついに出来たわ! このキライジンは老化を止めるだけじゃなく全細胞を意のままに操れるようになるの! ハァ?ムリムリ それにその手の研究は大昔に中止されたことぐらい知ってるだろ あきれたように鼻で笑う同僚。強さを求めるのもいいけどドーピングで金メダル剥奪されるぞ ハハハッ まったく動物班は問題児ばっかりだな! 同僚たちは笑いながら廊下を去っていく。場面は切り替わり、夜、暗くなったラボルーム内。
P7:一人ラボルームでつぶやく赤羽。ハァ… 賛同者ナシ 予算ナシ 検体ナシ でも… 私は――― 武道家として 科学者として 人間がどこまで強くなれるのか知りたい!! それじゃあやることはひとつ! 私は自分の研究を信じる…!! 赤羽は自らを検体とするために自身の腕にアンプルを注射する。
P8:そこに異変を感じた同僚の後輩が入ってくる。何やってるんですか!! 注射をしながら後輩の方を見る赤羽。検体でーす!…は、流石に通じないか 多数の警備員が入ってくる。おとなしく両手をあげる赤羽。やっぱり捕まっちゃうよね〜
P9:3年後――― 親指で懸垂をしてトレーニングする赤羽。アンプル注射の件がもとで会社からの軟禁状態が続いている。赤羽さん食事です 同僚が食事を持ってくる。次からはプロテイン多めでお願いしま〜す ドア越しにおどけながら会話を続ける赤羽。ねぇねぇ 私の論文話題になってる? そろそろ学会に呼ばれる頃だと思うんだけど まだそんな事言ってるんですか? それより…アンプルは何本作ったんですか?ドア越しに厳しく問い詰める同僚。 さあ?何本だったかしら? 赤羽はとぼけながら食事のトレーを室内へと運ぶ。
P10:教えてくれないとここからは出られませんよ 同僚は言い捨てて赤羽の部屋を後にする。ハイハイ いつもの事といった調子でテレビをつける赤羽。そこには地球に巨大物体が衝突する映像が流れていた。臨時ニュースです 正体不明の巨大物体が地球に衝突した模様です 軌道衛星の機能は停止しています 原因は不明です 月面からの映像でお伝えしています
P11:緊急事態が発生しました 建物の倒壊の恐れがあります 全員直ちに避難して下さい!!全員直ちに避難してください!! 流れるアナウンス、逃げ惑う社内の人々。部屋のドアの窓から廊下をのぞき込む赤羽。そこに人影はない。もしかして…脱出のチャンス到来!? もしもーーし 誰もいませんよねーー!?室内から廊下に向かって叫ぶ赤羽。
P12:とりあえず引っ張ってみるか ダメ元で部屋のドアを引っ張る赤羽。え…何これ… ドアを見ると赤羽が引っ張ったところが変形している。起雷神《キライジン》、メッチャ効いてるじゃん!!
P13:ドアを変形させ部屋の外に脱出。あたりを探索するがどこも壊滅的な状態。ここもダメか… ここも… 階段やエレベーターホールもガレキに埋もれ、外への脱出は困難に見える。地下13階かあ ガレキを退《ど》かして脱出するには相当時間がかかるよなぁ〜 とりあえず非常食でも探すか 非常用の備蓄庫のドアをこじ開ける。
P14:外の風景。倒壊したモスグリア社屋の風景。
P15:壊れた建物。実験用のイグアナがはい出してきている。そしてガレキの隙間からは得体の知れない大型爬虫類の影が。− to be continued −