2021年3月期 第1四半期 株主通信

株主の皆様へ

ごあいさつ

新型コロナウイルス感染症の影響を受け、厳しい第1四半期となりましたが、第2四半期以降は収益構造を好転させ、売上回復以上の利益回復の実現に向けて、当社グループの総力を挙げて取り組んでまいります。

株主の皆様におかれましては、平素より格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
「株主通信2020年夏号」をご高覧いただくにあたりまして、ご挨拶申し上げます。

2020年度(2021年3月期)第1四半期は、新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、大変厳しい外部環境に直面した四半期となりました。
当社グループの連結売上高は1,731億円(前年同期比28.4%減)でした。売上高の6割弱を占める欧米で新型コロナウイルス感染症によるロックダウンの影響を大きく受け、オフィス事業やプロフェッショナルプリント事業を中心に大幅な減収となり、営業損失は226億円(前年同期は5億円の営業利益)と大幅な減益となりました。しかしながら、月別に見ると、減収率はほぼ全てのビジネスユニットで5月に底打ちし、6月にははっきりとした回復傾向が確認できております。

当社は、新型コロナウイルス感染症の影響が拡大する最中においても社会から必要とされる価値として、お客様企業のテレワーク環境の導入を支援する様々なサービスや、画像IoT機器であるサーマルカメラによる非接触・リアルタイムでの体表温度測定システム、医療現場では可搬性の高いデジタルX線撮影システムや超音波画像診断装置、パルスオキシメータなどを提供しています。米国では、当社のバイオヘルスケア分野における設備やノウハウを活用し、企業や組織を対象に新型コロナウイルス感染症の遠隔診断とPCR及び抗原・抗体検査を提供する準備ができました。今後日本への展開も計画しております。

第2四半期以降は、新型コロナウイルス感染症により顕在化もしくは拡大した需要を狙う事業を加速し成果を出すとともに、ロックダウンによって遅れた商談の成約促進や新製品効果の最大化による売上の回復と、昨年度に実行した構造改革の成果出しによる固定費の削減も含めた経費の抑制を計画以上に継続することで、収益構造の改善と強化を推進し、売上の回復以上の利益回復を実現することにより営業利益の確保に努めます。また、必要最低限の在庫水準への絞込みの徹底、設備投資や投融資の選別と抑制によるキャッシュフローマネジメントの強化も進めてまいります。

株主の皆様におかれましては、今後とも一層のご支援、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

2020年8月 コニカミノルタ株式会社 代表執行役社長 山名昌衛

売上高(億円)

前年同期比 28%減

営業利益(億円)

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親会社の所有者に帰属する当期利益 / ROE(億円)

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事業別概況

1.オフィス事業

A3複合機の販売台数は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う各国でのロックダウンにより、顧客訪問を伴う販売活動に制約を受けたことで、商談や設置に遅れが生じ、カラー機、モノクロ機ともに前年同期比で減少しましたが、4月、5月と比較して6月の販売台数は増加し、前年同期比での減少幅も縮小しています。消耗品やサービスなどのノンハード売上高も、各国でのロックダウンにより顧客企業の活動が制限され、プリント量が減少したことにより減収となりました。ITサービスは、顧客企業のテレワーク環境の導入を支援するサービスなどを提供することにより、相対的に減少幅は軽微でした。

売上高(億円)

前年同期比 30.2%減

営業利益(億円)

前年同期比 -

2.プロフェッショナルプリント事業

プロダクションプリントは、オフィス事業と同様、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けたことにより、カラー機、モノクロ機ともに販売台数が大幅に減少しました。ノンハード売上高は、顧客企業の受注減少によるプリント量の減少により減収となりましたが、5月から6月にかけては増加しました。産業印刷は、インクジェットデジタル印刷機の販売台数は減少しましたが、ラベル印刷機やデジタル加飾印刷機の販売台数やノンハード売上高は欧米がけん引して増加しました。マーケティングサービスは、顧客企業の販売促進活動やイベントの延期・中止によりマーケティング関連印刷需要が減少したことにより減収となりました。これらの結果、事業全体では減収減益となりました。

売上高(億円)

前年同期比 37.2%減

営業利益(億円)

前年同期比 -

3.ヘルスケア事業

病院やクリニックの経営環境悪化によりお客様の投資意欲が減退する中、新型コロナウイルス感染症の診察に用いられるX線回診車用の需要が高まり、米州を中心にDR(デジタルX線撮影装置)の販売数量が増加しました。超音波診断装置は、新型コロナウイルス感染症拡大による販売活動の制限と注力領域である整形外科での来院患者減少の影響を受けて売上が減少しました。中国でのX線フィルム販売は、4月以降回復傾向にあります。医療ITは、販売活動制限の影響を受けてPACS(医用画像保管・管理システム)販売が減少しました。これらの結果、事業全体では減収減益となりました。

売上高(億円)

前年同期比 11.8%減

営業利益(億円)

前年同期比 -

4.産業用材料・機器事業

機能材料は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴うテレワーク需要によりノートPCやタブレットなどに使われる薄膜フィルムは好調でしたが、テレビの需要減速が影響して高付加価値製品の販売が減少しました。計測機器は、物体色向け計測器の需要低迷が継続したものの、光源色向けが大手顧客からの需要が好調だったことに加えて、新型コロナウイルス感染症の影響で前期から持ち越した機器設置による売上もあり増収となりました。IJ(インクジェット)コンポーネントは、顧客製品の輸出先で新型コロナウイルス感染症の影響が顕在化し販売数量が減少しました。これらの結果、事業全体としては減収減益となりました。

売上高(億円)

前年同期比 17.1%減

営業利益(億円)

前年同期比 32.4%減