ニュースリリース

コニカミノルタ、外観計測事業の立ち上げを加速
スペインEines Systems社の買収により自動車向け外観計測事業の成長を促進

2019年6月12日

コニカミノルタ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:山名 昌衛、以下 コニカミノルタ)は、強みである光や色の計測技術を基盤として、成長市場であるICT領域や自動車領域に向け、高精度な測定を提供する多様な高付加価値製品・ソリューションの提供による計測機器事業の成長に取り組んでいます。この度、自動車外観検査市場における有力企業であるスペインのEines Systems社を買収し、自動車領域に向けた外観計測事業の立ち上げを加速します。

買収の狙い

コニカミノルタは、カメラ事業を通じて培った光学技術をベースに、光源色計測と物体色計測の分野で高精度な計測製品・ソリューションを提供し、顧客の生産現場で品質や生産性向上に貢献しています。強みとする液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどのICT領域での計測機器事業の基盤拡大に加え、成長戦略の一環として、自動車の内装・外装の色計測等の品質管理分野で顧客基盤を持つ自動車領域で、顧客の検査自動化ニーズに応える技術・製品開発を促進しています。

Eines Systems社は、自動車生産工程における品質検査の自動化システム、ソリューション提供を主力事業とするテクノロジー企業として、グローバルな顧客基盤を保有し、顧客密着型のアジャイルな開発を強みとしています。

自動車業界の外観検査の色々な工程では目視検査に依存しているところが多く、品質向上・安定化、省人化が課題となっています。その課題を解決すべく、Eines Systems社は、近年、自動車塗装外観検査システムを開発し、欧州の顧客の導入を実施、さらに他地域への展開を予定しています。

コニカミノルタは、自動車業界向けの検査自動化の市場拡大に向けた取り組みを続けるなかで、これまで培ってきた同市場でのグローバルな光・色計測分野での顧客基盤とグローバルネットワークを活かし、コニカミノルタの光学・画像処理技術とのシナジーにより、自動車領域での外観計測事業を始めとする検査自動化事業の立ち上げの加速を図ります。

今回の買収手続きは、2019年5月31日に完了しました。

買収会社概要

社名 Eines Systems S.L.(エイネス・システムズ)
設立年 1992年
本社所在地 スペイン バレンシア
代表者 Jorge Broto Ruiz(ホルヘ・ブロト=ルイス)
従業員数 66名(2019年5月31日現在)
事業内容 自動車生産の品質検査自動化システムの開発・生産・販売

コニカミノルタの計測機器事業について

コニカミノルタの計測機器事業では、色計測のデファクトスタンダードとして使用されている製品も多く、特に世界のディスプレイ画質検査ソリューション市場ではシェアが50%を超え(当社推計)、マーケットリーダーとしてのプレゼンスを確立しています。

また、事業の競争力強化を目指して、積極的な事業投資を進めてきました。2012年にはハイエンドの光測定機の開発力を有し、ディスプレイやLED照明の高性能測定でトップクラスの実績を持つInstrument Systems社(ドイツ)を、2015年にはディスプレイ向けの高解像度二次元測定機や画像処理ソフト、自動外観検査システムなどで強みを持つRadiant Vision Systems社(米国)を買収しています。

コニカミノルタは、成長を続けるICT領域や自動車領域に、光や色の高精度測定を可能にする多様な高付加価値製品・ソリューションを提供し、市場を牽引することで、計測機器事業の成長を目指しています。