ニュースリリース

米国カリフォルニア大が進める臨床試験「UCSF新生児遠隔医療プログラム」に黄疸計を提供
病院に行く回数を減らし新型コロナウイルス感染リスク低減に貢献

2020年9月14日

コニカミノルタ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:山名 昌衛、以下 コニカミノルタ)は、カリフォルニア大学サンフランシスコ校(米国、University of California, San Francisco、UCSF)で進められている「UCSF新生児遠隔医療プログラム」に対し、新生児黄疸スクリーニングのスタンダード機器である黄疸計「JM-105」を12台提供します。この研究により、両親と新生児が病院に行く回数を減らし、新型コロナウイルスや他の感染拡大のリスクを低下させることができると考えています。

【黄疸計について】

コニカミノルタは、新生児黄疸*1を採血することなく、胸や額に光をあてることによって測定できる世界初の経皮ビリルビン*2濃度測定式の黄疸計1号機を1980年に発売し、以来、採血が不要であることから国内外で注目を浴び、世界各国の新生児医療における経皮黄疸測定の普及促進に貢献しています。黄疸計「JM-105」は、米国ではDraeger社によって販売されています。

*1:新生児が生後数日の間に肌の色が黄色くなる現象。ほとんどの新生児に見られ、通常は生後1~2週間で消えるが、病的黄疸がある場合は脳障害を引き起こす可能性があるため早期に治療を行う。

*2:血液中の赤血球(ヘモグロビン)が分解するときにできる黄色い色素で、通常は肝臓で代謝される。ビリルビン濃度が高いと脳神経細胞に障害を与える場合が多い。

【背景】

UCSF付属のUCSFベニオフ小児病院(UCSF Benioff Children's Hospitals)では、「UCSF新生児遠隔医療プログラム」の一環で、黄疸合併症のリスクが高い新生児に対して、親による生後1週間の在宅黄疸モニタリングの臨床試験を行い、実用化に向けてデータを収集し分析する予定です。このときに使用する黄疸計をコニカミノルタが提供することになりました。
UCSFの小児科教授で、「UCSF新生児遠隔医療プログラム」の主任研究員を務めるDr. Seth Bokser(セス ボクサー)には、カリフォルニア州シリコンバレーにあるKonica Minolta BIC-USのアドバイザーとして以前からご協力を頂いており、今回、Dr. Bokserの協力要請に黄疸計メーカーでもあるコニカミノルタが応えたものです。

コニカミノルタ株式会社
専務執行役 ヘルスケア事業本部長 藤井 清孝 より

UCSFの新たなソリューション開発を支援することができ、大変うれしく思います。この度の臨床試験によって、遠隔診療がより身近なものとなり、多くの患者さんのQOL(クオリティーオブライフ:生活の質)が高まることを期待しています。

これからもコニカミノルタグループは、新型コロナウイルス感染症に立ち向かう様々な現場への支援を模索し、実行し続けてまいります。

■UCSF(カリフォルニア大学サンフランシスコ校)について

10大学からなるカリフォルニア州立大学群に含まれる医学系大学院大学で、この大学群には有名なUCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)なども含まれています。先進的な研究が行われている米国でも屈指の医学系大学院であり、日本人にとっては、ノーベル医学生理学賞を受賞した山中伸弥氏がUCSFグラッドストーン研究所の上席研究員であることでも馴染みが深いです。

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