ニュースリリース

ベッドサイドでのX線動画撮影を可能にする
回診用X線撮影装置「AeroDR TX m01」を発売

2022年3月11日

コニカミノルタ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:山名 昌衛、以下 コニカミノルタ)は、無線動画撮影機能を備えた回診用X線撮影装置「AeroDR TX m01 (エアロディーアール・ティーエックス・エムゼロワン)」を、本日国内で発売いたしました。海外へは順次展開してまいります。

「AeroDR TX m01」は、ICU(集中治療室)、病棟、手術室などのベッドサイドでX線動画の撮影を行うことができる回診用X線撮影装置で、患者をX線撮影室まで移動させなくても従来の静止画に加えて動画撮影を可能にし、適切な治療や重症化予防に貢献します。

【 「AeroDR TX m01」が提供する価値 】

1.より詳細な患者の病態管理に貢献

新型コロナウイルスをはじめ感染性のある疾患のための隔離病棟や、ICUに入院している患者の病態管理を行うために、回診用X線撮影装置の重要性が増しています。特にICUにおいては刻一刻と患者の病態が変化するため、常に迅速かつ正確な診断が求められますが、重症患者の検査室への移送が難しいなど、高度な検査を行うには手間も時間も要するといった課題があります。 「AeroDR TX m01」は、パルスX線の連続照射による動画撮影に対応しており、患者をX線撮影室まで移動させることなくベッドサイドで動画撮影を行えるため、従来の静止画に加え、患者の呼吸に伴う横隔膜や肺全体の動きを可視化し、より多くの情報を医師に提供することができます。これにより、ベッドサイド撮影においても、医師の診断レベルを向上させ、適切な治療や重要化予防に貢献できると考えています。

2.医療従事者の安全性や作業効率の向上に貢献

「AeroDR TX m01」と組み合わせて使用するカセッテ型デジタルX線撮影装置「AeroDR fine motion」は、抗菌製品技術協議会のSIAAマーク *1 を取得しており、本機を介して生じる院内感染リスクの低減に寄与し、医療安全の確保に貢献します。
また、「AeroDR TX m01」は、X線を照射する部分であるX線管の角度とX線を受光する「AeroDR fine motion」の角度が一致しているかどうかを表示するアライメントサポート機能を搭載しています。この機能により、角度を合わせることが難しい柔らかいベッド上での撮影ポジショニングを容易にし、ICUや病棟などのベッドサイドにおける撮影業務の効率性向上に寄与します。

3.動画撮影により診断価値向上に貢献

「AeroDR TX m01」で撮影したデータは、X線動画解析ワークステーション「KINOSIS」を介してコニカミノルタ独自の画像処理を行うことにより、様々な情報を提供することができます。

■“動き”を見える化する

視認性向上のための画像処理を、動画においても提供いたします。

「BS-MODE(胸部骨減弱処理)」
肺野内の鎖骨と肋骨を減弱し肺野内の視認性を向上

「FE-MODE(周波数強調処理)」
各構造物の視認性を向上させ動きの観察しやすさを追求

■“動き”を定量化する

横隔膜の動きなど、構造物の動きを数値化しグラフ表示させることが可能です。動きを定量化することで、症状や機能評価に今までとは違った視点を導入します。

「DM-MODE(特定成分追跡処理)」
横隔膜の動きをグラフ表示

■ 肺組織の“動き”に伴う信号値変化を抽出

肺胞や肺血管など肺組織の挙動に伴う信号値変化を捉え、それをディスプレイ上に表示することで、生体のわずかな動きを表現します。これにより、単純X線検査でも一定の機能評価のための情報収集に寄与することが期待できます。

「PL-MODE」
呼吸に伴う肺野内濃度変化を抽出し表示

「PH2-MODE」
血管の拍動に伴う肺野内濃度変化を抽出し表示


コニカミノルタは、デジタルX線動画撮影システムによって、「単純Ⅹ線検査は静止画撮影」という従来常識を変え、スクリーニング検査における診断精度向上に貢献したいと考えており、国内外の連携施設において臨床研究を進め、生体機能の見える化の実現に向けて、挑戦してまいります。さらに、コニカミノルタ独自の画像処理技術により、患者にとって、より効率的な診療を提供し、医療費抑制につながる新たな価値を提供するとともに、ヘルスケア事業の拡大を図ります。


【 「AeroDR TX m01」外形寸法 】

540mm(W)×1220mm(D)×1290mm(H)(アームを畳んだ状態)

【 「AeroDR TX m01」標準小売価格 】

1億2,300万円(税別、システム構成により異なる)
※X線動画解析ワークステーション「KINOSIS」は別売り

【 お客様のお問い合わせ先 】

コニカミノルタジャパン株式会社 ヘルスケアカンパニー

*1 :抗菌試験機関や抗菌加工製品メーカー等が参加する抗菌製品技術協議会の制定するマークで、「抗菌性」「安全性」「適正な表示」を満たす抗菌加工製品に対して与えられる。

 「AeroDR TX m01」は「移動型汎用X線装置 AeroDR TX m01(製造販売認証番号:303ABBZX00055000)」の呼称です。
「AeroDR fine motion」は「デジタルラジオグラフィー SKR3000(製造販売認証番号:228ABBZX00115000)」の呼称です。
「KINOSIS」は「画像診断ワークステーション コニカミノルタ DI-X1(製造販売認証番号:230ABBZX00092000)」の呼称です。
 「CS-7」は、『デジタルラジオグラフィー SKR 3000』(認証番号228ABBZX00115000)、および『デジタルラジオグラフィー AeroDR SYSTEM 2』(認証番号226ABBZX00050000)の構成品である画像処理コントローラ用ソフトウェアです。 

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