ニュースリリース

コニカミノルタ、品質工学とAIを融合したAI開発効率化の研究で品質工学会長賞を受賞機能評価と生成AI活用により、性能向上とエネルギー消費削減を両立

2026年09月08日

 コニカミノルタ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:大幸 利充、以下 コニカミノルタ)は一般社団法人品質工学会が主催する第34回品質工学研究発表大会(RQES2026S)において、当社技術開発本部の小島和浩、田村希志臣による研究発表「2種類の不確実性に基づく深層学習開発の効率化に関する一検討」が、品質工学会長賞を受賞したことをお知らせします。
 一般社団法人品質工学会は、より豊かで自由な社会の実現への貢献を目的とした、会員の約9割を企業の技術者・研究者が占める、実学としての品質工学を探究する学会です。第34回品質工学研究発表大会における今回の受賞は、品質工学のアプローチをAI開発へ取り入れ、社会課題となりつつあるAI開発時のエネルギー消費削減に新たな可能性を示したことが高く評価されました。

研究内容

 近年、生成AIをはじめとするAI技術の進展に伴い、高性能なAIモデルの開発にはデータセンターに配置したGPUなどの膨大な計算資源や電力が必要となっており、AI開発に伴うエネルギー消費の増大が社会課題となっています。
 本研究では、複数のカメラ間を移動した人物が同一人物であるかを識別する「人物再同定」を対象に、品質工学の考え方をAIモデル開発に適用しました。具体的には、高次元の特徴空間を可視化し、学習データと学習不足に起因する不確実性を分析したうえで、品質工学の機能評価の考え方を活用して性能低下要因を特定しました。その結果、画像内の人物の位置ずれに着目した学習データを拡張することで、計算量を抑えながら性能改善を確認し、品質工学による合理的な改善判断がAI開発にも有効であることを示しました。また、その改善判断をもとに、生成AIを活用して必要な学習データを効率的に生成するアプローチを導入しました。これにより、不特定のパラメータ探索や学習データ収集を最小限に抑えながら、求められる性能を実現するAIモデルの開発が可能となり、計算資源や電力消費の抑制につながることが期待できます。

品質工学を用いてAIの性能低下要因を分析、効率的に性能改善を行う手法を提案

 本研究で得られた知見は、これまでコニカミノルタが取り組んできた人行動認識技術への応用に加え、生産DXにおける人物行動分析などへの展開を進めています。今後は「対象の特徴を捉えて評価・改善する」という考え方を材料開発に応用し、「材料×AI」領域への展開も検討を進めます。また、AI開発における計算資源や電力消費の抑制による環境負荷低減へのアプローチは、社外パートナーとも連携して活用機会を広げることで、社会全体のCO₂排出削減への貢献も期待できます。

 コニカミノルタは今後も社会課題の解決につながる技術開発を通じて、事業成長と持続可能な社会への貢献を目指します。

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