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2025年改訂版 肺血栓塞栓症・深部静脈血栓症および肺高血圧症に関する
ガイドラインに「X線動態」が掲載
慢性血栓塞栓性肺高血圧症の補助診断を支援する手法として

2026年2月26日

コニカミノルタ株式会社(以下 コニカミノルタ)の独自技術である「X線動態」が、日本循環器学会発行「2025年改訂版 肺血栓塞栓症・深部静脈血栓症および肺高血圧症に関するガイドライン」(以下 ガイドライン)※1において、慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)の補助診断を支援する手法の一つとして掲載されました。

【X線動態(DDR:Dynamic Digital Radiography)とは】

「X線動態」は、X線で撮影した連続画像を高速に取得し、臓器などの動きを動画として可視化できるコニカミノルタ独自のX線撮影技術です。呼吸や心拍、関節の動きなどを詳細に観察することができるため、診断に有用な情報を静止画よりも多く提供します。胸部単純X線画像の正面・側面2枚分程度の低線量で動的情報を取得できる点も大きな特長です。
さらに、高度な画像処理・解析モードを備えており、単なる動画表示にとどまらない機能的評価が可能です。たとえば、肺血流イメージングや呼吸機能イメージングといった肺機能に関連する可視化が実現され、従来の単純X線撮影では得られない機能情報を視覚化・解析することができます。

【CTEPH診断におけるX線動態のこれまでの研究】

CTEPHは、早期診断により治療効果が大きく改善する希少疾患です。早期診断のためには肺血流評価が重要とされています。従来は肺シンチグラフィ※2が推奨されてきましたが、放射性薬剤の投与が必要なため検査負担が大きいことや、高価な装置が必要であることが課題です。
CTEPH診断において、九州大学大学院医学研究院 循環器内科学分野の阿部弘太郎教授、九州大学先端医療オープンイノベーションセンターの細川和也准教授、九州大学大学院医学研究院 臨床放射線科学分野の石神康生教授、山崎誘三助教らの研究グループが開発したX線動態を用いた肺血流イメージング技術は、特定の装置(単純X線撮影装置と同類の装置)で数秒息を止める間に肺血流分布を評価でき、肺シンチグラフィと比較し低被ばくであることに加えて造影剤や放射性核種を使用しない点が特長で、患者さんの検査負担軽減に貢献します。この研究グループにはコニカミノルタも参加しています。
既存の肺高血圧症50例のデータを用いて、放射線科専門医の読影によって後ろ向き検証をしたところ、肺シンチグラフィとほぼ同等のCTEPH診断性能が確認されました。この成果は2022年に世界的に権威ある学術誌「Radiology」 に掲載され、「X線動態」が肺シンチグラフィと同等の精度でCTEPHの検出に有効である可能性が示されました。※3

【ガイドラインへの「X線動態」掲載について】

日本循環器学会が発行するガイドラインは、肺血栓塞栓症、深部静脈血栓症、肺高血圧症、CTEPHを一体的に捉え、診断・治療・予防の一貫した指針を提供することを目的としています。医療関係者だけでなく患者さん・家族に向けた情報も含まれており、疾患理解の促進とより良い診療の実現を目指しています。
これまでの研究により、CTEPH診断におけるX線動態を用いた肺血流イメージングの有用性が報告されてきました。こうした背景を踏まえ、今回、ガイドラインにおいて、X線動態が診断時に考慮すべきモダリティとして推奨されました(推奨クラスⅡa、エビデンスレベルC)。今回のガイドライン掲載は、コニカミノルタの独自技術である「X線動態」が補助診断手法の一つとして評価されたものと考えています。
コニカミノルタは今後も、患者さんの負担軽減に貢献するCTEPH診断を支援するとともに、診断の可能性を広げる新たな選択肢として、「X線動態」の普及促進と臨床価値の向上に取り組んでいきます。

DDRオリジナル画像

DDR肺血流イメージング画像
血流欠損部分は色が付かず黒く表示される。

※1日本循環器学会発行「2025年改訂版 肺血栓塞栓症・深部静脈血栓症および肺高血圧症に関するガイドラインNew Window

※2シンチグラフィとは、注射などで体内に放射性薬剤を投与して、臓器内に分布した薬剤から放出される放射線を専用の装置で検出し、その分布を画像化したもの。

※3引用元文献:Yamasaki Y, Abe K, Kamitani T, Hosokawa K, Hida T, Sagiyama K, et al. Efficacy of dynamic chest radiography for chronic thromboembolic pulmonary hypertension. Radiology. 2023;306(3): e220908
https://pubs.rsna.org/doi/10.1148/radiol.220908New Window

「X線動態」は、コニカミノルタ株式会社の商標または登録商標です。

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