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デジタルX線動画撮影システムの開発で
日本医用画像工学会の「功績賞」を受賞

2022年8月31日

コニカミノルタ株式会社の研究開発者が、一般社団法人日本医用画像工学会より、デジタルX線動画撮影システム開発の功績を評価され、大学の研究者と共に「功績賞」を受賞しました。表彰は、7月30日に名古屋大学にて行われました。
同賞は、「医用画像工学」に関する学術、発明、装置開発で顕著な功績をあげた者に対して贈られる賞で、今回の受賞により、コニカミノルタの新技術が、医学の発展に寄与するものであると認められたと考えています。

功績と受賞者

「広視野X線動画撮影・解析システムの開発」

田中 利恵 金沢大学医薬保健研究域附属
      AIホスピタル・マクロシグナルダイナミクス研究開発センター 准教授
真田 茂  公立小松大学 特任教授
谷  徹  滋賀医科大学革新的医療機器・システム研究開発講座 特任教授
米山 努  コニカミノルタ株式会社ヘルスケア事業本部開発企画部長
(敬称略)

開発の成果と提供する価値

デジタルX線動画撮影システム(DDR:Dynamic Digital Radiography)は、X線動画解析ワークステーション「KINOSIS(キノシス)」と、可搬型デジタルX線撮影装置「AeroDR fine motion」で構成されており、従来の胸部単純X線撮影と同様に、一般X線撮影装置での撮影が可能です。

このシステムは、パルスX線の連続照射で撮影したX線画像の連続表示により動画像を作成します。これにより得られた動画像に、「KINOSIS」で視認性向上や生体構造物の動きの定量化を目的とした画像処理を加えることで、従来の静止画では得ることが難しいより多くの情報をX線検査の段階で提供できます。また、デジタルX線動画撮影システムはCTなどに比べて低線量で撮影することができ、初期の段階の検査における診断精度向上とともに、病変の早期発見と患者の負担軽減に寄与できると考えています。

X線動画の今後の展開

コニカミノルタは、一般X線撮影装置を用いて動画像を撮影できるデジタルX線動画撮影システム(DDR)により、新しい診断価値の提供に挑戦しています。最近ではワイヤレスX線動画撮影を可能とした回診用X線撮影装置「AeroDR TX m01」の発売により、集中治療や救急など使用の場も広がりました。
このような実績を踏まえ、デジタルX線動画撮影システムを医師の診療に大きく寄与できる新しい診断機器としてより多くの医療現場に普及させるため、診断基準の根幹となる正常例を含むデジタル症例集「DDRAtlas」を構築し、現在「DDRAtlas Ver. 1.0」としてWebサイトに公開しています。今後も、コニカミノルタは、一般X線撮影における新たな動画像診断の確立を目指して、取り組みを進めます。

X線動画解析ワークステーション「KINOSIS」、及び「KINOSIS」は「画像診断ワークステーション コニカミノルタ DI-X1(製造販売認証番号:230ABBZX00092000)」の呼称です。
回診用X線撮影装置「AeroDR TX m01」は「移動型汎用X線装置 AeroDR TX m01(製造販売認証番号:303ABBZX00055000)」の呼称です。
可搬型デジタルX線撮影装置「AeroDR fine motion」は「デジタルラジオグラフィー SKR3000(製造販売認証番号:228ABBZX00115000)」の呼称です。

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