社内DXの
推進により、
グローバルで
ビジネスを
加速させる

コニカ株式会社とミノルタ株式会社の経営統合で、2003年に生まれたコニカミノルタ株式会社。現在は約150カ国で4万数千人の従業員を擁して、オフィスの複合機、デジタル商業印刷機などの情報機器事業とヘルスケアなどの事業を展開しています。今回は、社内DXを推進し全社のビジネスを加速させるIT企画部で採用を強化。その狙いやグループ全体で目指すDX変革の中身、同社で働く魅力について、DX改革担当の常務執行役である市村氏と、IT企画部の各部を率いるリーダーの2名にお話を伺いました。

※内容はインタビュー当時のものです。

ビジネス×オペレーションのDXで
経済・社会価値を創出

常務執行役
市村 雄二

まず、コニカミノルタがDXを進める背景と、目指す世界観を教えてください。

当社はこれまでも、3年ごとの中期計画のなかで「変革」をテーマに活動し、部門単位では成果をあげてきましたが、グループ全体としてはまだまだ課題が残っています。そこで、DX(デジタルトランスフォーメーション)をさらに加速するべく、中期経営計画「DX2022」を掲げ、2020年度より私がDX担当の役員となり、体制を強化してきました。

このデジタル化の時代に生き残っていけるのは、進化する技術やデジタルビジネスモデルを取り入れながら成長していける会社。つまり「変化をし続ける会社」です。

新型コロナウイルス感染症が拡大する以前からDX施策を進めてきた当社においても、より変化を積極的に取り込み、変わり続ける企業でありたいと考えています。これは、グループの業績改善を目的としたものにとどまらず、データやデジタルを活用した事業モデルの構築や、業務プロセスや組織体制も従来の形にとらわれずに「変革」を目指すものです。

企業風土としても、祖業のフィルムやカメラなどのプロダクト主体のビジネスから、画像やデータを生かしたサービス主体のビジネスへと大きく事業ポートフォリオを進化させてきた会社ですが、今後はさらに、カスタマー・エンゲージメントの向上を目指す「ビジネスDX」やエンプロイー・エンゲージメントの向上を目指す「オペレーショナルDX」、また社会課題を軸にした事業創出が必要です。

そのためには、4万人以上の従業員が「変革」を前向きに捉えて行動を変容し、部門間で取り組みの事例を共有することが重要と考え、社員がDXを実感できることを目指す「コニカミノルタ・スマート化プロジェクト」を実施。定期的な調査でエンゲージメントをチェックしています。

今回採用を強化するIT企画部は、どのような役割の組織なのでしょうか。

現代はあらゆる事業でITを使うので、もはやITが関係しないプロセスはありません。そうした状況下で、事業や社内のインフラ整備、データ基盤の一元化、それに伴うセキュリティの構築などを管理し、グローバルに監督を統制しているのがIT企画部です。

これまでに、会社全体の業務の標準化などを担う業務改革部とも連携して、さまざまなデータ分析ツールを導入し、全社の経営情報を可視化。また、データ分析から意思決定、実行まで一気通貫でつなげる仕組みも構築しました。また、2018年に導入を始めたRPAでは、グループ全体で年間約10万時間の業務効率化を実現しています。

このように部門間の壁を越え、連動性を高めて効率化するために、IT企画部では部門横断で改革に取り組み、先進的な部門の事例を共有するなどしています。また、自前主義に陥りがちな製造業においても、昨今は判断軸を社会やお客様に置くことが不可欠です。そのため、競合情報や社内情報を整理し、最適なデータを集めて各部門の事業推進をサポートする役割も担っています。

DXを可視化し、データに基づく迅速な経営判断を実現する

IT企画部で進めている戦略やその進捗について教えてください。

ITプロジェクトのあり方は、もはや従来のようにスタートとゴールがあるような枠組みではなく、プロジェクトごとにロードマップを描き、継続的に改善を回していくことが重要となっています。

そのため、IT企画部のメンバーが事業部と議論し、実行までの体制も構築。同時に、グローバルでも共通の認識をもって、アジリティ高く事業を推進できるようにオペレーションを整備しています。

進捗管理については、事業分野や機能組織ごとに8つの評価指標を設け、従業員アンケートなどを実施し、DXの進捗を可視化できるようにしています。ITインフラや営業活動、デリバリー、カスタマーサポートなどの各領域で指標化し、振り返り可能な形にしているのは他社にはなかなかないユニークな点でしょう。

指標の管理自体は主に経営企画部、業務改革部が担当していますが、IT企画部でもECやCRMツールからのデータ分析などで貢献しています。

いざ施策を進めるとなると、短期的な利益や今後の成長性など、何を優先すべきかにおいて二項対立が起こりやすく、日本企業の多くはそれを曖昧な情報で議論してしまうことも少なくありません。しかし私たちは、互いの立場を尊重して「二項動態」という考え方で進めるためにも、さまざまな指標やファクト、エビデンスを可視化し、客観的な決断を迅速にできる状態にしています。

IT企画部では、どのような方が活躍できると思いますか。

IT企画部には、海外企業や大手企業でIT経験を培ってきた人や、ベンチャー出身者など、多様なバックグラウンドを持つメンバーが活躍しています。今や、さまざまな技術やノウハウを駆使して新たな価値を生み出さないと生き残っていけない時代ですので、これまで培ってきた経験を自身の強みとして生かせる機会が必ずあるでしょう。

私はいつも「自分に勇気をもってください」と従業員に伝えています。勇気を出して最初の一歩を踏み出しさえすれば、いくらでも挑戦できる環境です。「自ら挑戦したい」「会社をこんなふうに成長させたい」という意志を持っている方は、失敗を恐れずにぜひチャレンジしていただければと思います。

共通プラットフォームを通じ、
全社のサービス展開を推進

IT企画部 ITサービスインフラグループ グループリーダー
田中 諭

2018年にコニカミノルタに入社されたとのことですが、その経緯を教えてください。

私は高校卒業後に渡米して、アメリカの複数大学で経営学を学び、帰国後は外資系企業やベンチャーの通信・IT企業を中心に数社で勤務してきました。

その後、個人事業主としてビジネス・ITコンサルティングを行っていたときに、コニカミノルタの当時のサービス開発部長よりプラットフォームのツール調査を依頼されたのです。その際、調査報告に加えて、今後IoTサービス開発部門がなすべき事業プランを追加提案したことをきっかけに、「コニカミノルタの一員としてそのプランを実現したい」と考え、入社を決めました。

当初は、それまで経験してきた外資系企業やベンチャー企業とのギャップとして、「歴史ある製造業ならではの、決められた作法や慣習があるのではないか」とある程度覚悟もしていました。ところが入社してみると、私のストレートなコミュニケーションも受け入れてもらい、想像以上に柔軟な風土でした。もともとコニカとミノルタの統合を通じ、互いを尊重して受け入れる土壌があったこともあり、私もすぐになじむことができたのだと思います。

田中さんがグループリーダーを務める、ITサービスインフラグループの
ミッションや役割を教えてください。

私たちのミッションは、あらゆる事業領域のサービス展開や新規ビジネスの立ち上げに対応できる、全社共通のビジネスプラットフォーム「GBI(Global Business Infrastructure)」の企画、構築、運用です。

コニカミノルタでは売上・利益をあげるために事業部や地域ごとに投資を行ってきたため、基盤やインフラがまだまだ統一されていません。そこで全社共通のプラットフォームを提供し、お客様へ新しいサービスを提供しやすくすることを目指しています。

グループの体制としては現在7名で、各人が複数のプロジェクトを兼務し、各事業と連携を取りながら、要件定義からシステム構築、業務設計、運用までをフォローしています。

プロジェクトは常時3案件ほど並行で進めており、過去には代理店向けにソリューションを紹介するECサイトの構築案件などがありました。本来は事業部で行う予定だったシステム実装も当グループに依頼がきたため、業務設計から実行まで担当し、半年強でリリースまで実現しましたね。

複雑化し、難度の高いシステム環境下でスキルアップを実現

ITサービスインフラグループで採用を強化する背景と、目指す体制を教えてください。

現状では、システムの構築、運用を外部に依頼することもありますが、重要な知見を内部に蓄積できるよう、内製化を進めて技術・ナレッジ継承ができる体制を目指しています。

また、将来的には、GBIに各事業部のシステムを連携させる際のルールや共通のインターフェース基盤についてもリードして、今後の事業成長を推進していける体制も早期に実現していく予定です。

田中さんが感じるコニカミノルタで働く魅力は何でしょうか。

歴史ある企業で、グローバルで多様な事業を展開していることもあり、社内のシステムやIT基盤が複雑化し、手が回っていない部分は多々あります。そうした複雑な課題を解決し、会社の成長に直接的に貢献できることは貴重な経験となりますし、どんな環境でも通用するような実力が身につくと感じます。

コニカミノルタは、自ら手を挙げれば担当業務の枠を超えて挑戦できる風土です。また、事業領域が広範なため、興味関心に応じて取り組みたいと思えるものを必ず見つけられるでしょう。

社内では、自己啓発プログラムやコニカミノルタカレッジといった研修体制を整えております。また、ある程度の知見がつけば、CCoE(Cloud Center of Excellence:クラウド推進のための部署横断チーム)による最新の技術をキャッチできる機会もありますので、意欲のある方はどんどんチャレンジいただきたいと思います。

グローバルでの強化を目指す
KM-CSIRT

IT企画部 ITインフラ・セキュリティグループ グループリーダー
今野 史子

2013年に入社されたそうですが、転職の経緯とコニカミノルタに入社を決めた
理由を教えてください。

最初の会社でERP(企業資源計画)導入の大規模プロジェクトに参加したことをきっかけに、ITインフラのキャリアを歩み始めました。その後、システム導入のプロジェクトに面白さを見いだし、コンサルティング会社へ転職してITコンサルタントに転身。さまざまな企業への技術支援やそれによる課題解決を行い、やりがいを感じていました。

ただ、プロジェクト終了後はシステム導入の成果を見届けることができず、「お客様に本当に価値を届けられたのか」とジレンマを感じるようになりました。そこで、長期的にITインフラに携わり、導入後の保守運用まで担える事業会社への転職を考え始め、コニカミノルタに出会ったのです。専門会社任せにせず、自ら必要な要件や身の丈に合ったコスト管理を行い、システムを運用している点は、とても魅力的に感じました。

今野さんがグループリーダーを務める、ITインフラ・セキュリティグループの
役割や業務を教えてください。

現在メンバーは15名で、セキュリティ担当は11名、インフラ担当は4名です。今回採用するセキュリティ分野では経験豊富なプロフェッショナルが多数活躍しています。

セキュリティ担当の役割は、コニカミノルタグループ全体の情報セキュリティ管理とセキュリティレベルの継続的な向上対応です。また、セキュリティツールの導入も担当しており、運用していくなかで適宜、必要性を判断して拡張、展開や廃止を行いながら、常に全体最適化を図っています。

業務として特筆すべきは、2017年にグローバルで立ち上げたKM-CSIRT(KONICA MINOLTA Computer Security Incident Response Team)です。この組織は、コニカミノルタの重大な情報セキュリティ事故を対応するチームで、2019年からはグローバル全社で運用高度化を進めています。運用高度化の活動のなかで、インシデントを未然に防ぐ仕組みの構築に着手しており、その強化のために今回新たなメンバーを募集します。

現在は、従業員一人一人のセキュリティ意識の向上のため、各リージョンのメンバーと連携してグローバルで年1回の合同訓練も実施しています。

他社に先駆けたセキュリティの新たな取り組みに挑戦できる

この仕事の醍醐味や同グループで働く魅力は何でしょうか。

日々のリスク軽減にしっかりと腰を据えて向き合い、解決していけるところももちろん魅力ですが、国内にとどまらず、グローバル連携をしながらコニカミノルタグループグローバル全社のリスク軽減のために働けるのは大きなやりがいです。

また、会社にとって価値のあるツールやシステム導入を提案し、柔軟に受け入れてもらえる点も当社ならではでしょう。新しい技術や情報に触れる機会としては、外部のベンダーと連携するなかで最新の情報も把握できますし、グループの情報子会社と連携して、技術検証なども頻繁に実施しています。

ビジネスを取り巻く環境変化や事業の変革により、システムの運用を都度見直し、柔軟に変えていくことが大事で、そこが業務としての醍醐味です。限られた予算内でも新しい取り組みを積極的に行い、常にベストプラクティスに挑んでいます。それは私が入社した2013年から今も変わらず、革新的に成長を続けていると感じます。

今回採用するセキュリティ担当に求めるスキルやマインドを教えてください。

今の時代は、インフラを導入する際にもセキュリティの知識が必須など、表裏一体となっています。そのため、セキュリティ担当であっても、インフラ領域の知識があると強みになります。

また、事業部間や会社間の連携も活発なため、積極的にコミュニケーションをとれる方、変化に対して柔軟に対応できる方は、コニカミノルタの環境に馴染みやすいと思います。

私たちは、限られた予算のなかで何ができるか、最善策は何かを考え抜き、他社に先駆けた先進的な取り組みを積極的に行っています。グローバルレベルで次々と新たな試みにチャレンジできるので、「セキュリティ領域で自分の可能性を広げたい」といった思いのある方をぜひお待ちしています。

※内容はインタビュー当時のものです。

※転載元:【転職サイト ビズリーチ】/公募・特集より
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