IoT/ICT事業特集Talent Profiling

この人でなければだめだといわれる
スペシャリストを目指して。

IoTサービスPF開発統括部
データサイエンス技術部 係長山野 文子

キャリアステップ

  • 2008年

    大学で情報工学を学び、画像処理を研究。卒業後、ソフトウエア企業に入社。ネットプリントサービスの開発に従事。2010年、再び大学に戻り、大学院・博士課程に進学し、博士学位を取得。

  • 2015年

    知能情報処理技術をコアコンピタンスとし、画像処理に特化するソフトウエア研究所に就職。3年間、クライアント先に常駐し、某大手鉄道会社との協業で「無人店舗」の開発・運用に従事。

  • 2018年コニカミノルタ入社

    自身のインプットを強化し、さらなる成長を図るべくコニカミノルタに入社。現在、データサイエンス技術部にて「閉ざされた技術」の社会への普及活動に取り組む。

入社前のキャリア

私は、新卒で一度ソフトウエア企業に就職した後、大学院博士課程に進学しました。就職した当時は、ここでキャリアを積み重ねようと思っていましたが、次第に、「一技術者で終わりたくない。この人でなければだめだといわれる開発者になりたい」という想いが強くなっていき、大学で学んだ画像処理の知識を高めるために、学問の領域に戻ろうと決意しました。それは、宇宙工学博士だった父の影響もあったと思います。
大学で博士号を取得した後、再び企業に就職しました。画像処理に特化した企業で、ほとんどの研究員が博士の学位をもっていて、シンクタンクのような役割の企業でした。
ここで私が任されたのが「無人店舗」の開発でした。3年間という在職期間のほとんどをクライアント先で過ごし、鉄道会社との協業で、駅構内のホーム上の店舗を無人稼働させるシステムを立ち上げました。この時はクライアントの上層部の方々とも接しながら、マネジメントやビジネス面にも関わることができ、貴重な経験を積むことができました。

コニカミノルタに感じた可能性

転職活動では、その企業がもともと画像処理に関する高度な技術を有し、継続して事業を推進している企業をめざしました。そのような企業であれば、成長機会が豊富に設けられていて、常に最新技術に接しながら、自分自身が成長し続けられるのではないかと考えたからです。
このような目標を掲げて、いくつかの企業の面接を受けましたが、そのほとんどが新規事業として立ち上げたばかりの企業でした。なかには「将来的に、ディープラーニングの分野が確立され、衰退したときには部署が無くなるかもしれない」といった企業もあり、慎重な企業選定が必要でした。
そのようななかで、一筋の光が差したのがコニカミノルタでした。面接の場で、私の方から「ディープラーニングありきの昨今の現状をどう思われますか」と少しエッジの立った質問を投げかけてみました。すると「コニカミノルタにとって、ディープラーニングはあくまでも世の中に対するアプローチのひとつに過ぎない。当社ならアプローチのしかたは他にもいくらでもある」という力強い回答を得られました。結局、現在の上司となる面接官から発せられた、この一言が入社を決断する大きな決め手となりました。

現在の活躍

私が所属しているデータサイエンス技術部は、ディープラーニングによる価値創出、新規データビジネス創出に向けた提案などを通じて、全社のデータビジネスを推進する役割の部署です。ディープラーニングの精度を出すためには、数万枚から十数万枚という大量の画像データを必要とします。サービスを立ち上げる際、このデータを集めるだけで膨大な時間がかかってしまい、サービスの立上げに時間がかかってしまうという課題がありました。それをいかに少ない情報から精度を出せるかという研究開発を行っています。
また最近では、この開発に加え、コニカミノルタで開発された技術を社内外に向けて素早く展開できる環境を整備し、推進する活動を担当しています。これまで当社では、開発した技術を、ある分野のためだけに利用されたり、うまくプロジェクトが前に進まず、開発した技術が埋もれてしまうケースもありました。特にディープラーニングの業界の進歩は非常に早く、すぐに技術が陳腐化してしまいます。データサイエンス技術部で開発した技術をすぐに使えるような環境を整えることで、開発の時間や予算を大幅に削減し、最新の技術が入ったサービスをスピーディに提供できるようにするという計画です。ゆくゆくは社外にも展開し、ユーザにとってサービスを理解しやすく、扱いやすくすることも考えています。

今後の展望

コニカミノルタの画像処理技術やディープラーニングの技術は、世界水準と比較しても非常に高精度で高速度だと自負しています。しかしながら、コニカミノルタが画像処理やディープラーニングの分野を推進しているという事実は、世の中ではあまりまだ馴染みがありません。 データサイエンス技術部の技術を素早く展開できる手段を確立することによって、社会の認知も広がる効果を期待しています。さらに、認知活動のなかでは私自身もアドバルーン的な役割を果たしています。それは認知活動を、広報や営業に任せるだけではなく、開発者自ら働きかけるということです。実際の開発に関わっている者だからこそ感じるプロジェクトの意義や、可能性を自ら語るという活動を行っています。
コニカミノルタは、自由な発想とダイナミックな実践ができる企業です。私も上司や上層部の方からよく「おとなしくなんてしなくていい。もっとどんどん挑戦していいよ」という温かい言葉をもらっています。このようなチャレンジングな環境に身を置き、キャリアを重ね、将来的には、どのような技術を取り入れていけば、この分野をもっと進化させられるのか、自らが道筋を決められるようなキャリアを積みたいと考えています。そのためには、ものすごいスピードで日々革新される技術を確実にキャッチアップし、大量の情報を一つひとつ丁寧に採択して、常に「理論的に破綻していないか」「私たちが求めるものとフィットするのか」といった視点で精査する能力が必要です。こうした小さな作業の積み重ねこそが、この分野でスペシャリストになるための一歩だと考えています。

※内容はインタビュー当時のものです。

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