Skip to main content

技術紹介

「ディスプレイの
機能を高める」

スマートフォンやパソコンなどの
ディスプレイに使われている
「ディスプレイ用機能性フィルム」とは?

「ディスプレイ用機能性フィルム」って
どんなもの?

そもそも液晶ディスプレイは、何層ものフィルムや薄い板、ガラスで液晶を挟んだ構造になっています。そのなかに、光をコントロールして映像を液晶ディスプレイに映し出す役割を持つ偏光板という部材が2枚あります。ここに貼られているのがコニカミノルタのディスプレイ用機能性フィルム(以下、機能性フィルム)です。機能性フィルムにはいくつかの種類があり、偏光板を保護する役割のみのものを「保護フィルム(プレーンフィルム)」、これに光学機能を加えて、どこから見てもくっきりと鮮明な画像が見えるようにしたものを「位相差フィルム」と呼んでいます。
これらの機能性フィルムは、スマートフォンやタブレット、テレビ、パソコンなどの液晶ディスプレイに幅広く利用され、ディスプレイ商品の性能を高めています。

コニカミノルタのディスプレイ用機能性フィルムの説明図

ここがポイント!

機能性フィルムの技術

POINT

01

祖業で磨いた技術を活かして誕生した、
機能性フィルム

機能性フィルムの製造には、私たちの祖業であるカメラフィルムの製造で培われた技術が生きています。一つは、カメラフィルムのベースとなる樹脂でできた透明なフィルムの製造技術。このフィルムが現在活躍している機能性フィルムの基礎となりました 。二つ目は、さまざまな機能をもつ添加剤を設計・開発する技術であり、その添加剤の機能を十分に発現させる溶液製膜技術です。液晶ディスプレイの進化は速く、機能性フィルムにも薄型化や機能性の向上が求められます。そこで私たちはこれまで培ったこれらの技術をもって、多機能な機能性フィルムづくりを実現してきました。

POINT

02

時代のニーズに応えて、
機能を追加

透明度が高く薄くて丈夫なフィルム、高い耐水性を持つフィルム、しなやかで耐衝撃性が高い次世代フィルム。これらの機能性フィルムの機能向上を図るために使われているのが、カメラフィルム時代から培ってきた、熱を使わずポリマー(添加するものの原料)を溶かして膜を作る溶液製膜技術です。この技術によって、熱を使う溶融製膜では使用できない多様なポリマーを使って、時代のニーズに合った高機能なフィルムを作り上げています。

コニカミノルタの機能性フィルム

透明度が高く丈夫な
フィルム

高い耐水性を持つ
フィルム

高い耐熱性を持つ
フィルム

耐衝撃性の高い次世代
フィルム

POINT

03

サステナブルな製造工程の実現に
サプライチェーンの上流からアプローチ

私たちが製造した機能性フィルムは、偏光板メーカーに届けられます。そして、さまざまな加工、工程を経て、ディスプレイ製品として皆さんの手に届きます。ここで大切するべきことは、より便利で良い製品を、これからもずっと皆さんに届けられる環境を整えていくこと。つまり「サステナブルな製造工程の実現」です。

そこで私たちは、ディスプレイ製造工程の上流で、サプライチェーン全体のサステナブルを実現するために、長尺の機能性フィルムを作り、物流量や加工時の切り替えロスを削減。これによりCO2排出量を抑えています。また、ニーズに合ったサイズの製品を製造することで、廃棄物の削減も実現しています。

また、私たちが行う溶液製膜方法は、フィルム材料を全て再利用可能とする製膜方法であり規格外のものが出来ても廃棄せずに原材料として使用できます。このように、限りある資源を大切に使用しながら機能性フィルムを作り続けています。

機能性フィルムの長尺・超広幅化で
CO2および廃棄物を削減

機能性フィルムの長尺・超広幅化でCO2および廃棄物を削減の説明図

技術とDXで支える

持続可能なディスプレイ製造の未来

「長尺・超広幅」の機能性フィルムを安定して製造するために、私たちは、長年培ってきた製造技術に加え、先進のDXによる生産工程の最適化に取り組んでいます。たとえば、フィルムの厚みを均一に保つための緻密な条件管理や、映像解析を活用したリアルタイム監視など、センシング技術による高精度な品質管理を導入。こうした取り組みは、製品の安定供給はもちろん、材料ロスやエネルギー使用の削減、作業負荷の軽減にもつながっています。

積み重ねてきた技術で、最先端を可能にする

創業以来培ってきた確かな技術力に、
最先端のデジタル技術を重ねて。
人にも環境にもやさしいものづくりを
実現しています。

DX化を支える4つの最先端技術の図

私たちの機能性フィルムづくりは、ディスプレイの性能を支えるだけでなく、サステナブルなものづくりの推進や社会貢献にもつながる取り組みです。これからも、技術の力で製造現場を進化させながら、ディプレイ製造の未来を支え、持続可能な社会の実現に向けて歩み続けていきます。