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STORIES - #02

グローバルに浸透させる
コニカミノルタデザイン思考

INTRODUCTION

モノ売りのビジネスから
社会課題を解決する会社へ

コニカミノルタは、経営理念である「新しい価値の創造」に取り組んでいます。これは人間社会の進化を支える新たな価値を創出し、社会課題を解決するビジネスへの変革を目指すものです。この理念に連動して私たちデザインセンターが取り組んできたのが、コニカミノルタ独自のデザイン思考を体系化し、それを社内に浸透させることです。

また、当社のフィロソフィーを構成する6つのバリューの1つ「Customer-centric」では、お客さまに対して「期待を超える感動」を提供することを掲げています。これを言葉だけではなく、行動として実践できる企業文化を醸成したいと考えています。デザイン思考はお客さまの視点から課題を見つけて解決策を創造する手法であり、その点でも最適なアプローチだと確信しています。

さらに、私たちはコニカミノルタデザイン思考の体系化において、国内外の社員のフィードバックを生かして改良を重ね、実践を支援するコンテンツとして展開しています。近年では、社内での実例やノウハウを国を越えて学べる場として定期的にグローバルイベントを開催し、その裾野を全世界へと広げています。

実践を支援するコンテンツとして作成したコニカミノルタ デザインシンキングガイド

ACTION - 01

グローバル展開を見据えて
作り上げた独自コンテンツ

コニカミノルタデザイン思考のフレームワークは、サービスを利用するお客さまだけではなく、サービスを提供する側の体験にもフォーカスし、お客さまに寄り添いながら共に成長し続ける関係を目指す点に特長があります。このフレームワークでは、お客さまへの共感をもとに課題を定義する「Deep Diving」と、その課題からアイデアを生み出し価値を磨き上げる「Creative Dancing」の2つのフェーズを行き来することで、お客さまの本質的な課題解決やより良い体験づくりに貢献しています。

私たちは、より多くの国内の社員がこのフレームワークを業務で利活用できるよう、ガイドラインやeラーニングを運営しています。また、プロジェクトの状況に応じて柔軟に適応ができるよう、さまざまな手法を取り揃えたツールブックも提供しています。このツールブックにはカスタマージャーニーやエンパシー(共感)マップなど18種類にも及ぶツールや手法を掲載し、どのような状況で役立つのかを目的やサンプルと合わせて解説しています。

一方、海外に向けては国内版と異なる専用サイトを構築し、多様な文化と背景を持つ海外メンバーの意見を取り入れて検証を重ねながらコンテンツを作成しました。この専用サイトでは、初めてデザイン思考に触れる方でも関心を持ちやすく業務に導入できるように、学習の手引きと社内事例、各種ツールをひもづけて紹介しています。欧州をはじめとするメンバーと協力して作り上げたこともあり、本専用サイトは欧米やアジアの主要地域から好意的なコメントを得ています。

国内の社員向けに発行しているツールや手法をまとめたツールブック
海外の社員に向けて構築した専用サイトのキャプチャ

ACTION - 02

啓蒙・教育だけでなく
実務者としても活動

デザインセンターでは、上記のようなコンテンツの制作に加え、さまざまな機会を通じてより直接的に社員にそのマインドやノウハウを共有しています。

国内では人事部の研修プログラムの一つとして、デザイン思考の知識や教養を学ぶ体験型研修を2018年から開始し、のべ1,000人以上が参加しました。研修による基礎学習の提供だけではなく、私たちはプロジェクトに関する相談にも対応し、対話を通じて手法や進め方の支援をしています。

また、私たちデザイン思考チームが各事業部のプロジェクトに参画することもあります。ここでは課題解決のためにコニカミノルタデザイン思考を応用し、最初に状況に応じたプロジェクトの進め方の設計やユーザー調査を検討していきます。関係する部門を集めたワークショップの開催は近年増えており、課題を解決するために視線を合わせることの重要性を実感しています。こうしたプロセスを経て組織を横断したチームビルディングを促し、課題解決に向けたアイデア創出やユーザー体験を高める提案に貢献しています。

デザイン思考の学習ツールとして用意したカードセット。カード内には、エンパシーマップ、ペルソナ法、To BE カスタマージャーニーマップなどの解説が記述されている

ACTION - 03

世界の多様な社員と学ぶ
グローバルサミットとは

グローバルに向けた取り組みでは、2021年よりデザイン思考を軸としたオンラインイベント「Design Thinking Global Summit」を年2回開催しています。当初はデザイン思考の普及啓発を担当する世界各地の担当者間で情報を共有することを目的としていましたが、現在では参加者層が広がり、直近の回では、営業やマーケティング、DX推進部門の担当者など、12ヵ国からさまざまな職種のメンバーが60人以上集まりました。

イベントでは社内外のプレゼンターがデザイン思考にまつわる事例を共有した上で、グループディスカッションや気づきを言語化するミニワークなどを実施しています。また、この活動を通じて社員間の相互成長や共創意識を育んでいます。

このほか、海外の各地域でコニカミノルタデザイン思考を広める協力者の発掘と連携も私たちのミッションです。欧州との連携は2020年からはじまり、同じ志を持つチェコ、ドイツ、イギリスの仲間と共に活動を進めてきました。コニカミノルタデザイン思考を軸としつつ、現地のニーズや用途に合わせてそれぞれが有機的に活用している点もグローバルならではの光景です。 また、直近ではシンガポールで組織横断でのワークショップを行い、アジア太平洋地域への展開にも挑戦しています。

オンラインイベント Design Thinking Global Summit の様子
海外でのワークショップの様子

OUR DESIGN

「Customer-centric」を
言葉で終わらせないために

これまでに当社のデザイン思考に触れた社員からは、「立場の異なる社員同士が目線を合わせ、部門や職種を横断したチーム形成につながった」「新たな角度で、新規ソリューションのアイデアを出せるようになった」などの声が上がっており、年々認知度が向上しています。また、営業支援ツールにUXストーリーを適応させることで、製品中心の考え方からお客さまの体験中心の視点へとシフトし、顧客や関係者とのコミュニケーションの向上を促進しています。

グローバルに目を向けると、前述の通り欧州での連携パートナーが確立され、シンガポールを拠点にアジア太平洋地域とも相互関係を深めつつあります。そして、国を超えて相乗効果をもたらすことで、グローバルカンパニーの強みをさらに高めていきたいと考えています。

組織横断でのワークショップの様子(その1)
組織横断でのワークショップの様子(その2)

コニカミノルタは、今後もお客さまと共に考え、あるいはお客さまが気づかないところにも提案を持ち込み、新たな価値の創出によって社会課題の解決に貢献します。この価値創造のプロセスには、お客さまの体験への共感と、それに基づく課題解決のアイデアが不可欠です。これらを「学び」だけではなく「実践」できる仕組みとして、私たちはコニカミノルタのデザイン思考を磨いてきました。

「Customer-centric」を言葉で終わらせないため、私たちにできることを一つ一つ積み重ねていきます。

OUR ACTIVITIES

グローバルカンパニーとしてデザイン思考を推進するミッションを担うメンバー

コニカミノルタデザイン思考を軸に、国内はもちろん世界各拠点の推進者と連携して活動しています。グローバルカンパニーとして体験価値を創出し続け、社内外のエンゲージメントを高めていくことを目的としています。

STORIES

デザインセンターの活動紹介