知財力強化の取り組み
【生産性向上】
コニカ株式会社とミノルタ株式会社の統合(2003年)以降、出願を厳選し優れた発明に絞った特許出願を行う一方、審査請求率及び登録査定率を高めることで、高い投資効率で質の高い特許を取得する取り組みを継続してきました。これにより、特許出願件数は減少させながらも、毎年特許保有件数を増加させています。
日本特許出願件数

日本特許保有件数

【特許価値の向上】
当社特許出願の価値を表す指標も高くなっています。
他社特許出願の審査過程において当社特許出願が先行技術として引用された場合、或いは当社特許出願の審査経過を他社から閲覧された場合、この当社特許出願は、他社に先行するあるいは他社が興味を示す優れた価値のある特許出願であると考えられます。これらを指標化したものが、審査官引用比率※3及び包袋閲覧率※4です。これら指標において、当社の特許出願は、業界平均に比べて高い比率を示しています。また、株式会社パテント・リザルトが公表した「他社牽制力ランキング2017」※5において、当社は精密機器業界で4位となり、2013年以降継続してトップ5を維持しています。
審査官引用比率

包袋閲覧率

順位 | 企業名 | 引用された特許数 |
---|---|---|
1 | キャノン | 8,673 |
2 | セイコーエプソン | 5,130 |
3 | リコー | 4,419 |
4 | コニカミノルタ | 4,155 |
5 | 富士ゼロックス | 2,798 |
順位 | 企業名 | 引用された特許数 |
---|---|---|
6 | オリンパス | 8,673 |
7 | 大日本印刷 | 2,567 |
8 | ニコン | 1,935 |
9 | 凸版印刷 | 1,555 |
10 | 京セラドキュメントソリューションズ | 931 |
【海外特許出願】
売上の80%が海外となっている当社にとっては海外の知的財産権の取得が非常に重要です。厳選した日本出願から、さらに重要な発明を選び、米国、中国を中心としてワールドワイドで特許出願し、ワールドワイドでの特許保有件数を増加させています。特に、生産国のみならず市場国としても重要度が増してきた中国においては、直近5年間で保有件数を倍増させています。
W/W(米中)での特許保有件数推移

中国での特許保有件数推移

特許保有件数と特許取得件数(2017年)
日本 | 米国 | 中国 | |
---|---|---|---|
保有件数 | 12,926 件 | 6,836 件 | 1,514 件 |
特許取得件数 | 1,473 件 (日本企業中 12位※6) |
495 件 (日本企業中 24位※7) |
301 件 |
※3 他社の特許出願において、特許庁の審査官が拒絶理由に引用した当社の特許出願件数を総出願件数で割って算出した指標。市販の検索システムを活用し当社にて算出 ( 表中業界平均は当社と事業が近い会社を弊社で抽出して平均値を算出)。
※4 他社が審査の過程で包袋(出願以後の特許庁と出願人とのやりとりを保存したもの)を閲覧した当社の特許出願件数を、総出願件数で割って算出した指標。市販の検索システムを活用し当社にて算出(表中業界平均は当社と事業が近い会社を弊社で抽出して平均値を算出)。
※5 「他社牽制力ランキング 2017」を紹介する、株式会社パテント・リザルトのサイト :
> https://www.patentresult.co.jp/news/2018/06/fcitprec.html
※6 特許庁発行の「特許行政年次報告書 2018年度版」の情報に基づく特許取得数の順位です。
※7 Intellectual Property Owners Association(Top 300 Patent Owners)の情報から順位を推定しています。