2018年(平成30年)3月期 第2四半期 株主通信

特集

特集1. 医療の新時代を拓く個別化医療のリーディング・カンパニーへ

「株主通信2016秋号」と「第113回定時株主総会招集ご通知」において、“がん治療に革新をもたらす新事業の創出”として、当社の写真用フィルム技術を応用した「蛍光ナノイメージング」によって、がん細胞に発現するタンパク質を計測する「個別化医療」の取り組みについてご紹介しました。
さらに、この秋には、米国の遺伝子診断分野をリードするアンブリー・ジェネティクス社(AG社)と、同じく米国の創薬支援企業であるインヴィクロ社が当社グループに加わり、「個別化医療」の事業化を本格的に開始します。

「個別化医療」への取組み
日本における高精度遺伝子診断導入を推進

当社はタンパク質解析の独自技術「蛍光ナノイメージング」を使って、製薬企業における新薬開発を支援しています。
今回AG社の遺伝子診断技術が加わったことで、「細胞の設計図」である遺伝子と「細胞の材料」であるタンパク質の双方を解析できるようになりました。これにより、一人ひとりの遺伝子やタンパク質から体質を分析し、グループ分けすることで、患者様の特性に合わせた治療や投薬を行う「個別化医療」が可能となり、遺伝による影響が大きい「がん」の発症リスク低減や、より効果が高く、副作用を抑えたがん治療の実現に貢献します。また、「個別化医療」の活用で、体質に合った薬や治療法が選択でき、患者様のクオリティ・オブ・ライフ(QOL:生活の質)向上にもつながります。
AG社は「個別化医療」の先進国である米国で、遺伝子診断のトップ2の一社であり、1999年の創設以来、世界初の診断技術をいくつも開発し、最先端の遺伝子診断技術を有しています。「個別化医療」を日本に、そして世界に広げ、社会に貢献するためには連携が必要という共通認識のもと当社グループの一員となりました。
また、本買収には(株)産業革新機構が参画しました。このことで遺伝子検査をはじめとする「個別化医療」の国内における基盤整備への期待が高まり、遺伝子診断が普及することを見据えて、これまでになかった遺伝子データベースの構築や、日本人の特性に合わせた治療や医薬品開発を支える基盤づくりにも貢献します。

厚生労働省(2010年人口動態統計各定数)

「個別化医療」の本格展開に向けた体制を整備
創薬支援サービスを強化

創薬分野の支援を加速するために、世界トップレベルの科学者チームを擁し、高度な数値解析技術とバイオマーカー※探索技術に強みを持つ創薬支援企業インヴィクロ社を買収しました。
当社の固有技術である「高感度タンパク質解析技術」とAG社の「高精度遺伝子解析技術」、さらにインヴィクロ社の「バイオマーカー探索技術」および「製薬企業への提案力」を統合し、「個別化医療」に最適な特定のがん細胞のみをピンポイントで攻撃する分子標的薬の開発に貢献します

血液、尿などに含まれる遺伝子やタンパク質など身体の状態を示す指標。

コニカミノルタの描く個別化医療

関連リンク

特集2. 産業界での技術革新を背景に、業績拡大が続く「計測機器事業」

「光」や「色」を正確に測る技術でモノづくりを支えるコニカミノルタの計測機器。
独自の技術と買収効果を活かし、高収益性を維持しながら事業規模を拡大してきましたが、さらに新しい領域に事業を拡大して持続的な成長を目指します。

ディスプレイから食品まであらゆる産業の品質管理を支援

カメラ事業で培った光学技術を活かして、当社はスマートフォンやTVなどディスプレイ製品の光の色や明るさを測る「光源色測定」や、自動車の塗装などモノの色を測る「物体色測定」の分野で多様な製品を開発。色彩に対して厳しい基準を設ける業界のモノづくりの現場にさまざまな製品を提供しています。なかには、事実上の“世界標準”となっている製品もあり、お客様企業から高い信頼を得ています。
2017年度上期も、大手モバイル機器メーカー向けの大口案件の獲得や、中国モバイルメーカーの台頭によるビジネス拡大によって、計測機器事業の売上高は219億円(前年同期比87%増)と大幅な増収を達成しました。

ディスプレイから食品まであらゆる産業の品質管理を支援

Focused Topic
ディスプレイ

ディスプレイ製品の技術革新を追い風に販売を拡大

当社は、ディスプレイの色計測の分野で、従来から高いシェアを確保していましたが、2012年にドイツのInstrument Systems社を、2015年には米国のRadiant社を買収し、競争力をさらに強化。現在では、世界シェア50%以上を占めるトップ企業となっています。 近年、スマートフォンでは、有機ELを搭載した製品が増加するなど製品が多様化し、TVでも4Kや8Kなど高画質化が進んでおり、ディスプレイの色再現や明るさの高精度な検査が可能な機器に対する需要が拡大しています。今後もディスプレイ製品の高画質化など技術革新を追い風に、さらなる販売拡大を図っていきます。

ディスプレイ

クルマ

高度化・多様化する自動車業界の検査ニーズに対応

計測分野における今後の成長市場として、当社が注力しているのが「自動車」です。自動車業界では安全運転支援の普及に伴い、車内の表示装置が増え、当社製品を活用するお客様が増えています。また、従来は人間の目を頼りに行っていた外観の品質管理工程(キズや色のムラなどの検査)において、人手不足などを背景に、省人化・自動化の需要が高まっています。 こうした自動車メーカーの多様化するニーズを先読みし、自動車の品質の向上、製造プロセスの効率化といった顧客価値を提供することで、ビジネスの拡大に取り組んでいきます。

自動車における計測機器の利用シーン

関連リンク