はじめに

近年、IoT、人工知能(AI)などに代表されるデジタル技術の進歩により、社会を取り巻く環境は目まぐるしく変化を続けており、私たちのくらしが大きく変わりつつあります。社会環境の変化に対応し、コニカミノルタ株式会社(当社)は、「課題提起型デジタルカンパニー」として、新しい価値を創造し、社会から支持され、必要とされる企業を目指して変革に取り組んできました。
創業以来培ってきた「見えないものを見える化」する技術を活かして、オフィス領域では中堅、中小企業のお客様の業務プロセスにおける非効率やリスク、デジタル印刷領域では産業の需要変動で生じるロスや地球環境への負荷、ヘルスケア領域では健常に見える人に忍び寄る感染症や疾病のリスクを可視化するなど、より多くの人々へ新しい価値の提供を進めてきました。
これらの価値を確実に提供するために、知的財産活動が重要な役割を担っており、従来の活動から、社会環境の変化や顧客価値を多様な視点で捉えた知的財産活動へと大きく変化させてきております。当社2019年度の知的財産報告書をご高覧いただき、当社の知的財産活動について、ご理解を深めていただければ幸いです。

松枝 哲也

コニカミノルタ株式会社
執行役 法務部長
兼 総務、知的財産、コンプライアンス、危機管理 担当