はじめに
中期経営計画(2023~2025)では、「事業収益力の強化」「収益基盤強化のために構造改革を実行」「事業管理体制の強化」の3つの取り組みを通じ、財務・非財務目標を確実に達成するとともに、高収益企業への回帰を目指して着実に計画を進めてきました。
中期知的財産計画(2023~2025年度)に基づく知的財産活動も、中期経営計画に連動し強化事業の競争力向上や、将来成長に向けた技術の仕込みにおいて重要な役割を果たしています。事業と知的財産が一体となった戦略を実行してきたことが着実に成果につながり、成長基盤の確立に向けた道筋が見えてきました。
この3年間、画像・材料・微細加工・光学といった当社のコア技術は、AIやデータサイエンスとの融合により、さらなる高度化が多くの事業領域で進みました。それに伴い、強化事業を中心とした製品・サービスの競争優位を裏付ける特許ポートフォリオの構築も事業戦略と整合した形で確実に前進しました。
また、当社のサステナビリティ戦略の重要テーマとして取り組んでいる、再生プラスチック材料製造、ペロブスカイト太陽電池用バリアフィルム、バイオものづくりのプロセスモニタリングなどは、将来社会の課題に対し当社の技術資産が重要かつ大きな貢献を果たし得ることが期待され、早期から技術開発と知的財産の連動を高めることで、2026年度以降の事業成長を担う「成長の芽」として着実に育てています。
さらに知財DXは生成AIを活用し、この3年間で大きくレベルアップしました。先行技術探索、特許・事業情報を統合した市場分析、AIアシストに基づく発明創出など、知的財産活動は従来の属人的なプロセスから脱却し、データに基づく高度な戦略立案へ活用されるツールへと進化しました。これにより知的財産部門と開発部門の連携が深化し、事業の意思決定に対して知的財産部門が創出できるインサイトの質と提供スピードは飛躍的に高まりました。
当社は今後も、中期経営計画や事業戦略と中期知的財産計画とを連動させた取り組みを強化し、技術と知的財産を両輪とした価値創造を推進していきます。事業競争力の向上と社会課題の解決を両立する企業として、質の高い知的財産活動を通じて、持続的な成長を支える確かな基盤を築いてまいります。
常務執行役 技術管掌
江口 俊哉








