ガバナンスの仕組み・運営

取締役会の運営等

運営

取締役会の開催頻度は原則として月1回です。なお、開催に先立ち、取締役会議長と代表執行役社長の間で直近の取締役会議題の論点確認と3か月先までの議題の認識合わせをすることで、監督機能発揮のサイクルの最適化を図ります。また、資料の事前配付に加え、社外取締役に対して、事務局もしくは担当執行役・執行役員から重要議題の事前説明を個別に実施し、その場で質問や意見を受けることにより、取締役会の議論が重要な論点に特化した質の高いものになるよう工夫しています。
更には、エグゼクティブセッションでの情報交換及び認識共有が取締役会の実効性向上、および非公式かつオープンに語り合える取締役会懇談会が執行と監督による双方向での率直な議論の実現に寄与しています。

出席率

2025年度における取締役会及び各委員会の開催実績及び出席率は以下のとおりです。なお、2025年度末時点の社外取締役 佐久間総一郎、峰岸真澄、澤田拓子、新井佐恵子、及び河村芳彦の5氏の取締役会及び各委員会への出席率は、100%でした。

*全ての取締役に対して、80%以上の出席率を要請するとともに、その実現のために当社以外の兼職(会社法上の役員就任)は原則3社(上場会社)以内を目安としています。

取締役会 指名委員会 監査委員会 報酬委員会
開催回数 12 5 13 8
全取締役の出席率(%) 100 100 100 100
社外取締役の出席率(%) 100 100 100 100

取締役会及び各委員会の活動状況(2025年度)

  1. 取締役会
    2025年度は、中期経営計画の最終年度としてTurn Around 2025を掲げ、2026年度以降の持続的な成長に向けた基盤を確立する年として位置付けました。取締役会は、ROIC経営の徹底をはじめ、株主価値向上を強く意識した経営の実現に向け、投資家視点に立った中長期的な事業ポートフォリオ戦略や価値創出ストーリーの観点から監督及び助言を行いました。
    取締役会ではこれらの考え方を踏まえた新中期経営計画の策定を主な議題とし、財務目標、資本構成、コア技術に加え、売上総利益率の向上、費用効率化、資本効率向上に紐づく各施策の実行力、並びに施策の蓋然性について集中的に討議しました。
    取締役会の審議に先立ち取締役懇談会を開催し、執行の検討の初期段階において取締役会が重視するポイントを確認することで、取締役会では重要な論点に議論を集中できる環境を整えました。併せて、取締役会の議題設定においては、適時性を意識した書面決議及び書面報告の実施や、情報共有を目的とした議題は事前の書面配付により取締役会当日は質疑のみとするなど、効率的な運営に努めました。
  2. 指名委員会
    2025年度は取締役会・三委員会の構成や選任基準等に関するレビューを踏まえ、取締役会選任議案を策定しました。
    (1)レビューにおける指名委員会の考え方、及びその結果は以下のとおりです。
    <レビューにあたっての考え方>
    ・当社の中長期的な経営課題や経営戦略を考慮し、取締役会は、持続的な成長及び企業価値向上を目指すにあたり適切な総数及び構成とする。
    <レビューの結果>
    ・取締役の総数は9名、その構成は独立社外取締役5名及び社内取締役4名とする。
    ・社外取締役候補者については、求める要件及びその優先順位を明確にした上で選定を進める。
    ・取締役会議長は独立社外取締役から選定する。
    ・社内取締役のうち1名は執行役を兼務しない取締役とし、常勤の監査委員とする。
    ・執行役を兼務する社内取締役は経営戦略等を踏まえ、取締役会において果たすべき役割を考慮して人選する。
    (2)上記をもとに指名委員会で議論した結果、以下のとおりとすることを確認しました。
    <独立社外取締役>
    ・現在の独立社外取締役5名全員を引き続き取締役候補者とする。
    知識・経験・能力のバランス・多様性をこれまでどおり保ちつつ、中長期的な視点での監督と助言を通じ、企業価値の持続的な向上を狙う。
    <取締役会議長>
    ・現在の取締役会議長を引き続き候補者とする。取締役会議長に求める要件を十分に満たしているとともに、2026年度からスタートする中期経営計画の目標達成に向け、取締役会運営の的確なリードを期待できるため。
    <執行役を兼務しない取締役>
    ・現在の執行役を兼務しない取締役が指名委員会規程で定める在任期間の基準により退任することから、新たな候補者を選定。技術管掌として当社技術の成長をリードしてきた経験を生かし、今後の成長戦略に対する専門的かつ実効性の高い監督と、常勤監査委員として監査委員会の実効性を高めることが期待できるため。
    <執行役を兼務する社内取締役>
    ・現在の執行役を兼務する取締役を引き続き候補者とする。代表執行役社長に加えて、経理・財務を担当する執行役及びインダストリー事業を管掌する執行役をメンバーとし、経営上重要な意思決定における説明責任を果たすと同時に実効的な議論に貢献するため。
    なお、執行役の選任にあたっては、取締役会決議の前に指名委員会は選定プロセス・選定理由等について報告を受け、チェックを行いました。
    また、2022年4月の代表執行役社長交代以降、次期代表執行役社長後継者計画に関する取組みを継続的に進めています。今後も代表執行役社長から定期的に後継者計画の進捗状況の報告を受け、監督及び助言を実施していきます。
  3. 監査委員会
    取締役・執行役・執行役員の経営意思決定に関する適法性・妥当性の監査、不正の行為又は法令もしくは定款に違反する事実の確認、構築・運用されている内部統制システムの監視・検証を行うとともに、会計監査人監査についても独立の立場を保持し適正な監査を実施しているかのレビュー、会計監査人の選任・解任の有無の決定等を厳格に行いました。
  4. 報酬委員会
    ・中期経営計画の目標及びグループ年度予算の達成へのインセンティブを一層強化するため、報酬決定方針で定める考え方に従い、役員報酬体系の見直しに関する検討、審議を継続的に実施しました。その結果を踏まえ、2026年3月26日開催の報酬委員会において役員報酬制度の改定及びその2026年度からの適用を決議しました。
    ・また、上記検討、審議の中で2025年4月28日開催の報酬委員会で決議したTSR連動株式報酬の取り扱いを具体化し、2026年3月26日開催の報酬委員会で決議しました。
    ・「年度業績連動金銭報酬」の個人別評価における戦略的重点施策の達成状況をインセンティブとして適切に評価するため、年度の初め(2025年5月15日)と中間(同年11月27日)の報酬委員会において、代表執行役社長から各執行役の戦略的重点施策の重要課題及び進捗状況等の説明を受け、監督及び助言を行いました。
    ・事業年度の終了後、2026年5月14日開催の報酬委員会において、代表執行役社長から各執行役の戦略的重点施策の目標達成状況及び評価案(100%を基準に0%~200%の範囲で評価)の提案を受け、審議の結果、「業績水準部分」及び「業績目標達成度部分」と合わせて、各執行役の年度業績連動金銭報酬の支給額を決定しました。

社外取締役への情報提供とサポート体制

  1. 社外取締役への情報提供
    下記「取締役の研鑽」に記載した対応を行います。
    併せて、必要な情報(市場動向、IR、危機管理等)を適時適切に提供しています。
  2. 社外取締役のサポート体制
    「監査委員会室」は監査委員会の事務局として、「取締役会室」は取締役会、指名委員会、報酬委員会の事務局として、それぞれのスタッフが社外取締役をサポートすることにより、取締役会及び各委員会が適切に機能する体制を整備しています。社外取締役への資料の事前配付及び3か月先までの議題の概要説明を事務局が行い、また重要議題の論点を事務局及び当該議題の担当執行役又は執行役員が事前に説明することで、取締役会が重要な論点に集中し効率的かつ円滑に運営される環境を整えています。また、現場視察の企画・提案・同行等を事務局が行い、情報提供の一環としています。

取締役の研鑽

当社は、取締役選任基準に従い、取締役に求められる資質を有する者を指名委員会において取締役候補者に選定しますが、取締役の知識、経験等の実情に合わせて研鑽の必要性を確認し、必要な場合はその機会を適宜、提供します。

  1. 新任の社外取締役には、就任に当たり当社グループの組織、事業及び財務をはじめ、中期経営計画の内容及び進捗状況などの情報提供を行います。また、社外取締役に対し、各事業及びコーポレート横断機能に関する基本情報や、決算説明会等へのアナリストの反応などの提供を行います。
  2. 社外取締役には、当社各事業の開発、生産、販売及びサービス等の現場への視察を実施し、担当の執行役・執行役員及び現場社員から最新の情報提供を行います。
    2025年度の実績は以下のとおりです。

    ・社外取締役3名が4つの事業領域合同で実施した社内の技術発表会(価値創造フォーラム)に現地参加し、各ブースで社員から直接説明を受け、質疑・意見交換を行いました。

    ・社外取締役3名がコニカミノルタ株式会社東京サイト八王子内のカスタマーエンゲージメントセンターを視察しました。

    ・社外取締役1名がKonica Minolta Business Solutions France S.A.S.を視察しました。

  3. 社内取締役には、外部機関が実施するガバナンスに関する研修の機会を提供するとともに、社外取締役・社内取締役に各種セミナーの情報を連絡し、適宜参加する機会とします。

取締役会の実効性評価

当社は、2003年に「委員会等設置会社」(現「指名委員会等設置会社」)に移行しましたが、「コーポレートガバナンスの仕組みが意図したとおりに機能しているか否か」をチェックするために、その翌年から取締役会の実効性に関する自己評価を開始しました。
以降、当社コーポレートガバナンス・システムの構築・運用が、当社の持続的な成長、中長期的な企業価値向上の実現に資するものとなっているか否かを確認するため、毎年、過去1年間の活動を振り返り、取締役会及び法定三委員会の実効性について自己評価を実施しています。その結果を踏まえ、次年度に取締役会として取り組むべき事項を明らかにし、更なる実効性の向上を図ってきました。

社外取締役議長の就任など、当社のコーポレートガバナンスにおいて大きな変曲点のあった2022年度に外部機関による評価を実施した後は、取締役会室が主体となり取締役会実効性評価を実施しております。2025年は、前回の評価結果から特定した課題への対応と改善状況を確認すると同時に、2026年度に取組むべき課題を抽出し、対応の方向性とあわせて2026年5月の取締役会で報告しました。評価結果を取締役会議長の2026年度取締役会運営方針及び各委員会の議題に反映し、改善アクションに繋げていきます。

取締役会の実効性評価の詳細は、コーポレートガバナンス報告書の14ページから17ページをご覧下さい。

取締役候補の指名の方針・手続、及びその考え方・基準等

取締役候補の指名の方針と手続

指名委員会は毎年、取締役会及び三委員会の構成や選任基準等に関するレビューを踏まえ、知識・経験・能力のバランス・多様性の観点から審議すること等により、取締役候補の選定を充実させることを方針に掲げ、以下のプロセスで選定を行います。

<取締役全体>
①在任年数又は年齢の基準に従い退任予定の取締役を確認し、社外取締役・社内取締役別に新任の候補者とする人数を想定します。

<社外取締役候補者>
②「社外取締役」の候補者の選定にあたり、指名委員会で進め方を確認した上、当社の経営課題に対する有益な監督や助言が得られるように、再任予定の社外取締役との組み合わせにおいて、新任社外取締役に求める要件(知識・経験・能力)を決定します。
③指名委員長は指名委員及び他の社外取締役、代表執行役社長に各自の情報に基づいて、幅広く候補者を推薦することを要請します。なお、参考情報として、グローバル企業の経営経験者等を中心に独立性、兼職状況等の情報を含めて事務局が作成した候補者データベースを指名委員等へ配付します。
④上記により集約した被推薦者から、指名委員会は次の事項を考慮して候補者を絞り込み、順位を決定します。
・取締役選任基準
・社外取締役の独立性基準
・社外取締役に求める知識・経験・能力とそのバランス・ダイバーシティ(いわゆるスキル・マトリックス)
⑤候補者の順位に従い、指名委員会委員長及び必要に応じて委員長が指名する委員が面談し、社外取締役就任を打診します。
<社内取締役候補者>
⑥「社内取締役」の候補者は、執行役社長の次年度執行体制構想を社内指名委員と共有した上で、次の点を重視して、執行役を兼務しない取締役候補者案、執行兼務取締役候補者案を代表執行役社長と社内指名委員で議論し、指名委員会に共同提案します。
・取締役選任基準
・「執行役を兼務しない取締役」と「執行役を兼務する取締役」それぞれの役割
・「執行役を兼務しない取締役」と「執行役を兼務する取締役」それぞれに必要な能力・経験等の考え方(いわゆるスキル・マトリックス)
⑦原案を基に指名委員会において審議します。

具体的な考え方及び基準等

1.取締役会全体

(1)取締役会全体としてのバランス、多様性及び規模に対する考え方

当社は、取締役会で取り扱うべき経営課題を勘案し、定款の定める取締役の人数の範囲内で取締役会を構成します。

① 経営の透明性及び監督の客観性を確保するため、取締役総数の過半数を独立社外取締役とします。

② 議論の多様性と意思決定のスピードの両立が可能な社外取締役の人数規模は、5名乃至6名程度が適当と考えます。

③ 経営の監督機能をより充実させるとともに、独立社外取締役との連携及び執行役との連絡・調整を強化するため、「執行役を兼務しない社内取締役」を1名以上置きます。

④ 経営上重要な意思決定における審議をより充実させるため、代表執行役社長の他、主要な職務を担当する執行役数名を取締役とします。

⑤ 指名・監査・報酬の三委員会は透明性・客観性を担保する点から委員長3名を社外取締役から選定するとともに、各委員会が十分機能するように、5名前後で構成し、過半数を独立社外取締役とします。

⑥ 取締役会の多様性については、後述の「社外取締役候補に求めるキャリア・スキル及びそのバランス・ダイバーシティ」に記載しています。

(2)取締役選任基準

指名委員会は、透明性、健全性、効率性を果たす企業統治を実行するに相応しい取締役として以下の基準を満たす者を選任することとしています。

① 心身ともに健康であること。

② 人望、品格、倫理観を有していること。

③ 遵法精神に富んでいること。

④ 経営に関し客観的判断能力を有するとともに、先見性、洞察力に優れていること。

⑤ 当社主要事業分野において経営判断に影響を及ぼすおそれのある利害関係・取引関係がないこと、及び産官学の分野における組織運営経験、又は技術、会計、法務等の専門性を有していること。

⑥ 社外取締役については、出身の各分野における実績と識見を有していること、取締役としての職務遂行を行うための十分な時間が確保できること、及び必置三委員会のいずれかの委員としての職務を遂行する資質を有していること。

⑦ 取締役の再任における留意事項及び通算任期数・年齢等の要件は別途定める。なお、社外取締役の在任期間は最長8年とする。具体的には6年を基本とし、指名委員会の決議に基づき2年を所定期間として1回を限度に在任期間を延長することがある。なお、4年目の在任期間中に指名委員会による確認を行う。

⑧ 性別、国籍・出身国・文化的背景、人種・民族などを理由に取締役候補の対象外とすることはない。

⑨ その他、株式公開会社としての透明性と健全性・効率性を果たす企業統治機構構築の観点から、取締役に求められる資質を有していること。

2.社外取締役

(1)独立性基準

指名委員会で2007年に制定した「社外取締役の独立性」運用基準において、以下の事項に該当しないことと定めています。

① コニカミノルタグループ関係者

  • 本人がコニカミノルタグループの出身者
  • 過去5年間において、家族(配偶者・子供、2親等以内の血族・姻族)がコニカミノルタグループの取締役、執行役、監査役、経営幹部の場合

② 大口取引先関係者

  • コニカミノルタグループ及び候補者本籍企業グループの双方いずれかにおいて、連結売上高の2%以上を占める重要な取引先の業務執行取締役・執行役・従業員の場合

③ 専門的サービス提供者(弁護士、会計士、コンサルタント等)

  • コニカミノルタグループから過去2年間に年間5百万円以上の報酬を受領している場合

④ その他

  • 当社の10%以上の議決権を保有する株主(法人の場合は業務執行取締役・執行役・従業員)の場合
  • 取締役の相互派遣の場合
  • コニカミノルタグループの競合企業の取締役・執行役・監査役・その他同等の職位者の場合、または競合企業の株式を3%以上保有している場合
  • その他の重要な利害関係がコニカミノルタグループとの間にある場合
(2)求める知識・経験・能力及びそのバランス・ダイバーシティ

① 取締役の多様性については、指名委員会規程の「取締役選任基準」の中で「産官学の分野における組織運営経験、又は技術、会計、法務等の専門性を有していること」「社外取締役については、出身の各分野における実績と識見を有していること」及び「性別、国籍・出身国・文化的背景、人種・民族などを理由に取締役候補の対象外とすることはない」と定めています。

② 取締役会が戦略的な方向付けを行うために、強化又は補充を要する資質・能力・経験を検討します。

③ 取締役会において当社の経営課題に対する有益な監督や助言が得られるように、再任予定の社外取締役及び新任候補者に関して、出身業種・主な経営経験及び得意分野等をいわゆるスキル・マトリックスの一部として整理し、知識・経験・能力のダイバーシティを考慮します。

(3)期待する役割

① 取締役会の重要な意思決定に参画するとともに、そのプロセスの監督を行うこと。

② 経営方針、経営計画の策定、経営執行状況の報告に対し、自らの経験及び知識に基づき助言を行うこと。

③ 当社及び株主と経営陣等との間の利益相反を監督すること。

④ 経営陣や特定のステークホルダーから独立した一般株主の視点に立ち、一般株主の保護及び株主共同の利益のために経営を監督すること。

⑤ 指名・監査・報酬の各委員会委員としての職務を通して経営を監督すること。

3.社内取締役

(1)社内取締役の役割と候補者選定の考え方

① 常勤の監査委員として監査委員会において一定の監査の質の確保を担うことができる者を、執行役を兼務しない社内取締役に選定します。
常勤の監査委員等を担う社内取締役には、監査委員会の実効性を高めるため、当社執行役としての豊富な経営執行の経験が重要と考えますが、特に経理・財務又は内部監査、事業管理、主力事業経営の経験を有することを重要な選任条件としています。
なお、この社内取締役は、指名委員・報酬委員の職務も担うものとします。

② 執行役兼務の社内取締役には、取締役会において執行に関する説明責任を果たすとともに、活発かつ本質的な戦略議論を行うため、代表執行役社長の他、経験・能力・資質を有することに基づき、経営戦略、経理・財務、技術、主力事業等の主要な職務を担当する執行役であることを選任条件としています。

株主総会参考書類(第122回定時株主総会)の記載

1.取締役候補者に期待する専門性及び経験(いわゆるスキル・マトリックス)

取締役のスキル・マトリックス

取締役会において当社の経営課題に対する有益な助言が得られるよう、出身業種・主な経営経験及び得意分野等をスキル・マトリックスとして整理し、知識・経験・能力のダイバーシティを考慮しています。サステナビリティのスキル(注)に関しては、リスクマネジメント同様、経営を担う者が責任を負うべき上位概念として、すべての取締役に期待するものとしています。

(注)企業の社会的責任を果たしながらビジネスの持続可能性を両立させる経営戦略の経験

取締役候補者に期待する専門性及び経験の選定理由

期待する専門性及び経験 選定理由
上場企業の
トップマネジメント
最高経営責任者として、株主・投資家との対峙を含む経験及び見識を活かし、経営戦略やマネジメントの質の向上において、監督・助言機能を発揮するため。
グローバル経営

*「グローバル経営」には海外ビジネス経験を含む。

複雑な経営環境や多様な文化への理解及び現場経験等により、事業のグローバル展開やグループガバナンスにおいて、監督・助言機能を発揮するため。
製造業界
当社事業関連業界
当社事業の持続的な拡大・成長に向け、製造業界あるいは当社事業関連業界の動向、規制・規則及び課題等に関する見識や知見をもとに、監督・助言機能を発揮するため。
技術・研究開発
モノづくり
メーカーとしての付加価値の高い製品/サービスの提供や技術をベースに差別化した継続的な価値提供、生産戦略の策定及び実行において、監督・助言機能を発揮するため。
営業
マーケティング
事業環境変化や顧客ニーズの多様化を踏まえた営業戦略/マーケティング戦略の策定及び実行において、監督・助言機能を発揮するため。
財務・会計
投資家目線
健全な財務基盤の構築、中長期目線での戦略的投資や株主還元の実現において、監督・助言機能を発揮するため。
人財マネジメント 会社の持続的成長に向けた人的資本の最大化や風土改革の実践において、監督・助言機能を発揮するため。
ガバナンス
内部統制
法務
法令/企業倫理の遵守、攻めと守りのガバナンス・内部統制の構築及び運用により、経営の透明性・妥当性・実効性を確保するにあたり、監督・助言機能を発揮するため。
事業転換
新規事業育成
DX
データやデジタル技術を活用した会社自体の変革と当社事業の転換、及び新規事業育成を加速するにあたり、監督・助言機能を発揮するため。

2.取締役候補者とした理由

取締役
代表執行役社長
大幸 利充 当社の主力事業である情報機器領域において、米国販売子会社CEOや各事業の本部長並びに情報機器事業管掌等を歴任した後、経営企画及びIR等の担当執行役として、当社グループの企業価値向上に尽力し、2022年4月に代表執行役社長兼CEOに就任しました。
就任から2024年度までの3年間において、方向転換の対象として位置付けた事業の売却による選択と集中とグローバル構造改革を推進し、「事業収益力の強化」「収益基盤強化」「事業管理体制の強化」を実現しました。2025年度においてはその成果を確実に結果に結びつけ、資本効率を意識した経営のもと、ROE5%の達成に向け、全社を牽引してきました。また、2026年度から始まる新中期経営計画においてはROIC経営・事業ポートフォリオマネジメントの高度化を通じて、収益性と成長性の両立を図り、PBR1倍を超えるためのROE8%の早期実現を目標に掲げ、資本市場からの期待に応える経営戦略方針を打ち出しています。
情報機器領域での確実な利益創出と、インダストリー事業の高付加価値化による持続的な利益成長、成長の芽の事業化推進、AI活用による改革、経営最適化を担う代表執行役社長兼CEOとなることを前提に、指名委員会は大幸利充氏を取締役候補者としました。
社外取締役 佐久間 総一郎 新日本製鐵株式会社及び新日鐵住金株式会社(現日本製鉄株式会社)において、法務、内部統制・監査を中心に、総務、人事労政、環境、ITを含む主要な本社機能を所管し、製造業の経営に長年にわたり携わって来られました。企業経営者としての豊富な経験と幅広い識見に加え、当社に対する高い独立性を有しています。
当社においては、2020年6月の取締役就任後、取締役会及び委員会において尽力されています。
2025年度は、当社ウェブサイトに掲載する事業報告「各社外役員の主な活動状況及び果たすことが期待される役割に関して行った職務の概要」に記載のとおり、十分に時間を確保の上その任に当たっています。
当社ガバナンスの維持・向上に、同様の貢献を行っていただけるものと期待し、取締役候補者としました。
社外取締役 峰岸 真澄 人材ビジネスから情報事業への拡大、並びにデジタル化及びグローバル化を通して、株式会社リクルートホールディングスのグローバルテックカンパニーへの変革をリードされました。ITサービス事業化に関するDNA及び事業開発力を有する企業のトップとしての豊富な経営経験と幅広い識見に加え、当社に対する高い独立性を有しています。
当社においては、2022年6月の取締役就任後、取締役会及び委員会において尽力されています。
2025年度は、当社ウェブサイトに掲載する事業報告「各社外役員の主な活動状況及び果たすことが期待される役割に関して行った職務の概要」に記載のとおり、十分に時間を確保の上その任に当たっています。
当社ガバナンスの維持・向上に、同様の貢献を行っていただけるものと期待し、取締役候補者としました。
社外取締役 澤田 拓子 塩野義製薬株式会社において、前中期経営計画及び現中期経営計画の推進等において中心的役割を果たすとともに、グローバル機能の確立や国内外の産官学との連携にも注力されています。研究開発、経営戦略策定、新規事業育成及びDX推進等に関する豊富な且つグローバルレベルでの経験と識見に加え、当社に対する高い独立性を有しています。
当社においては、2023年6月の取締役就任後、取締役会及び委員会において尽力されています。
2025年度は、当社ウェブサイトに掲載する事業報告「各社外役員の主な活動状況及び果たすことが期待される役割に関して行った職務の概要」に記載のとおり、十分に時間を確保の上その任に当たっています。
当社がコーポレートガバナンス基本方針で定める議長としての要件を満たし、経験豊富な経営の観点に加え、当社の成長領域における技術的知見に基づき取締役会での中長期成長戦略議論をリードする役として適任であるため、2025年度に続いて取締役会議長に選定しました。
当社ガバナンスの維持・向上に、同様の貢献を行っていただけるものと期待し、取締役候補者としました。
社外取締役 新井 佐恵子 財務・会計の専門知識とグローバル企業での最高財務責任者(CFO)の経験を背景に、複数の企業で監査役や取締役としての経験を積み、コーポレートガバナンスや内部統制に関する深い知識を有しています。
当社の持続的成長に向けた中長期の財務戦略策定において、経験から培われた洞察力と分析力を活かすと同時に、国際的な視野を持つ経営者として、下記のとおり当社に対する高い独立性を有します。
当社におきましては、2025年6月の取締役就任後、取締役会及び委員会において尽力されています。
2025年度においては、当社ウェブサイトに掲載する事業報告「各社外役員の主な活動状況及び果たすことが期待される役割に関して行った職務の概要」に記載のとおり、十分に時間を確保の上その任に当たっています。
当社ガバナンスの維持・向上に、同様の貢献を行っていただけるものと期待し、取締役候補者としました。
社外取締役 河村 芳彦 株式会社日立製作所にて最高財務責任者(CFO)として財務戦略の策定と実行において卓越した能力を発揮し、また三菱商事株式会社では電機業界を含む幅広い産業分野での知識とネットワークを構築した経験を有します。
製造業界において多角的にグローバル展開する事業の選択と集中を推進した経験を背景に、財務健全性を維持しつつ持続可能な成長を実現するために、株主価値の最大化を図るための重要な視点をもって、下記のとおり当社に対する高い独立性を有します。
当社におきましては、2025年6月の取締役就任後、取締役会及び委員会において尽力されています。
2025年度においては、当社ウェブサイトに掲載する事業報告「各社外役員の主な活動状況及び果たすことが期待される役割に関して行った職務の概要」に記載のとおり、十分に時間を確保の上その任に当たっています。
当社のガバナンスの維持・向上に貢献いただけるものと期待し、取締役候補者としました。
事業報告「各社外役員の主な活動状況及び果たすことが期待される役割に関して行った職務の概要」は以下をご参照ください。
取締役 江口 俊哉 当社は、監査委員会の実効性を高めるため、豊富な経営執行経験と高度な情報収集力を有する常勤の社内取締役を監査委員に選定することが重要と考えています。
江口俊哉氏は技術管掌として強化事業と成長の芽を持続的成長につなげる”事業開発力強化”の仕組み形成と持続的成長に不可欠な基盤強化となる技術人財育成と標準化活動 の体制強化などを通して、当社技術の成長をリードしてきました。
これらの経験を活かしつつ、当社が今後成長ステージに移行していくことに対し、技術面を含め経営を監督し企業価値の向上につなげるため、また、当社ガバナンスの実効的な運営を確保するため、取締役候補者としました。
取締役 平井 善博 当社は、取締役会において活発かつ本質的な審議を行うため、執行役兼務の社内取締役には主要な職務を担当する役付執行役を選任することが重要と考えています。
財務・会計に関する高い専門性と豊富な経験に加え、グローバル視点での財務戦略の知見を有しています。専務執行役として経理、財務、法務に加え、デジタル推進本部、生産戦略部、品質本部を担当し、リスクマネジメント委員会の委員長を務めています。コーポレートファイナンスの立場のみならず、CEOのパートナーとして生産、品質を含む事業及びグループ全体の課題と内部統制強化に向き合い、中期経営計画の推進を通じて当社グループの企業価値の向上に努めています。
取締役会への説明責任を果たしつつ、併せて経営上重要な意思決定に参画するため、取締役候補者としました。
取締役 葛原 憲康 当社は、取締役会において活発かつ本質的な審議を行うため、執行役兼務の社内取締役には主要な職務を担当する役付執行役を選任することが重要と考えています。
当社コア事業である機能材料事業において技術開発及び事業責任者として、更に材料・コンポーネント事業本部長として事業を牽引しました。なかでも光学事業においては高付加価値化を図るとともに成長事業への転換を推進しました。
経営企画を担当する常務執行役在任時は、あらゆる業務での効率化と人財強化を基盤とした一人当たりの生産性が高い組織への変革を目指し、グローバルでの構造改革施策立案をリードし結果につなげました。
2024年度以降、技術・研究開発やモノづくりの豊富な知見と事業立上げの経験を活かし、強化領域であるインダストリー各事業の集中強化領域への横断的なリソース配分の改革実行、成長の芽を含む新規事業領域の牽引など、事業管掌として社長の経営を実行面で支える中核的存在となり、当社グループの企業価値向上に努めています。
取締役会への説明責任を果たしつつ、併せて経営上重要な意思決定に参画するため、取締役候補者としました。

執行体制と執行役の選任

執行体制

  1. 執行役は、取締役会から委任を受けた業務の決定及び業務執行を行います。業務執行の内容については、取締役会の監督と監査委員会の監査を受けることで、経営の効率性・妥当性及び適法性・健全性を担保しています。
  2. 取締役会において、執行役の選任を行い、執行役の中から代表執行役及び執行役社長、その他の役付執行役を選定するとともに、執行役の職務の分掌を定めます。代表執行役社長及びその他執行役は、取締役会より委任を受けた業務の執行の決定と業務の執行を行います。

執行役の選解任

  1. 取締役会は、当社グループにおける新しい価値の創造を可能とし、かつ、当社の社内外のステークホルダーから十分に納得を得ることができ、執行役たるに相応しい人材を公正かつ適時適切に選任します。その判断基準として「執行役選定基準」を定めます。「執行役選定基準」において、当社グループ内外における経営執行に関する能力及び経験、または高度の専門的知識・技術、再任時の年齢制限等からなる資格基準、及び高い倫理観、顧客優先主義、イノベーション、情熱をもった実現へのコミット等の価値基準を充たす執行役を選定します。
  2. .新任執行役の選定プロセスでは、経営幹部候補者研修を経た執行役候補者に対して、書類及び面接による1次審査のうえ、外部の視点と日常接している内部関係者の視点の両方を取り入れた客観性及び妥当性の高い判断を行うためにアセスメントを実施しています。その結果を踏まえ、代表執行役及び人事担当執行役で構成される評価会議において、執行役候補者群を決定します。
  3. 代表執行役社長は次期執行体制を編成する際、執行役候補者群の中から執行役として適任と判断する者を選択し、次期執行役選定案を作成し、「執行役の担当職務一覧表」と合わせて取締役会へ提案します。
  4. 指名委員会は、上記の取締役会提案に先立ち、代表執行役社長から次期執行役選定案を含む、次期執行体制案及び各執行役の担当職務案の報告を受け、プロセスの妥当性を含めて監督します。
  5. 指名委員会は執行役候補者の人物像を観察する場が重要と考え、取締役会への陪席や取締役懇談会への報告等の機会を活用します。代表執行役社長から上記執行役人事案の報告を受けた時には、指名委員会はその内容に関して議論を持ち、候補者の適格性や育成課題等の見解を取りまとめ、代表執行役社長にフィードバックします。
  6. 取締役会は、執行役を解任するか否かを決定する際にも「執行役選任基準」を十分考慮します。

役員報酬について

当社は、指名委員会等設置会社として社外取締役が過半数を占める報酬委員会を置き、社外取締役を委員長とすることにより透明性を確保し、公正かつ適正に報酬を決定しています。
当社の役員報酬体系は、経営方針に従い株主の皆様の期待に応えるよう役員が継続的かつ中長期的な業績向上へのモチベーションを高め、当社企業グループ総体の価値の増大に資するものとします。報酬の水準については、当社の発展を担う有為な人材を確保・維持できるレベルを目標とします。

報酬委員会は、この趣旨に沿い、取締役及び執行役が受ける個人別の報酬決定に関する方針を決定し、この方針に従い取締役及び執行役が受ける個人別の報酬等の額等を決定します。
中期経営計画の目標及びグループ年度予算の達成へのインセンティブを一層強化するため、報酬決定方針で定める考え方に従い、役員報酬体系の見直しに関する検討、審議を継続的に実施しました。その結果を踏まえ、2026年3月26日開催の報酬委員会において役員報酬制度の改定及びその2026年度からの適用を決議しています。また、上記検討、審議の中で2025年4月28日開催の報酬委員会で決議したTSR連動株式報酬の取り扱いを具体化し、同じく2026年3月26日開催の報酬委員会で決議しました。
これらを踏まえ、取締役及び執行役の報酬等の額又はその算定方法に係る決定に関する方針を以下の通り改定しています。

報酬決定方針(2026年度)

  1. 報酬体系(下記イメージを参照)

    ① 取締役(非執行の社内取締役)については、経営を監督する立場にあることから 短期的な業績反映部分を排し、基本報酬としての「固定報酬」と「株式報酬」で構成する。なお、「株式報酬」は、「非業績連動株式報酬」とする。また、社外取締役については、役割に応じた報酬を含む「固定報酬」のみとする。

    ② 執行役については、「固定報酬」の他、業績を反映する「年度業績連動金銭報酬」と「株式報酬」で構成する。なお、「株式報酬」は「業績連動株式報酬」及び「TSR連動株式報酬」とする。

  2. 総報酬及び「固定報酬」は、定期的に外部の客観的データ、評価データ等を活用しながら、役位別に妥当な水準を設定する。
  3. 「年度業績連動金銭報酬」は、当該年度の業績目標の達成度及び各執行役の重要課題の達成度等に基づいて、支給額を決定する。年度業績目標の達成度に従う部分は標準支給額に対して0%~200%の幅で支給額を決定する。目標は、業績に関わる重要な連結経営指標(当期利益)とする。
  4. 株式報酬については次のとおりとする。

    ① 取締役に対する「非業績連動株式報酬」は、事業年度終了の都度当社株式を交付するものとし、継続的に株主価値向上への貢献意欲を高めるとともに自社株保有の促進を図る。

    ② 執行役に対する「業績連動株式報酬」は、中期経営計画の終了後、目標達成度に応じて0%~200%の範囲で当社株式を交付するものとし、中期経営計画の目標達成へのインセンティブを高めるとともに自社株保有の促進を図る。中期の経営目標は、中期経営方針を勘案し重要な連結財務指標(ROE)とする。

    ③ 執行役に対する「TSR連動株式報酬」は、比較指標の成長率に対する当社TSRの状況に基づき0%~200%の範囲で当社株式を交付するものとし、株主価値を高めることで長期的な企業価値向上に資する意欲を喚起するとともに自社株保有の促進を図る。「株式報酬」の年度毎の基準株式数は、中期経営計画の初年度に役位別に設定する。

    ④ 株式の交付時には、一定割合について株式を換価して得られる金銭を給付する。

    ⑤ 株式報酬として取得した当社株式は、原則退任後1年が経過するまで継続保有することとする。

  5. 執行役に対する「固定報酬」「年度業績連動金銭報酬」「株式報酬」の比率は、最高経営責任者である執行役社長において40:30:30を目安とし、他の執行役は固定報酬の比率を執行役社長より高めに設定する。
    また、執行役の「株式報酬」における「業績連動株式報酬」と「TSR連動株式報酬」の比率は60:40を目安とする。
  6. 国内非居住者の報酬については、法令その他の事情により上記内容とは異なる取扱いを設けることがある。
  7. 報酬委員会は、重大な会計上の誤りや不正による決算の事後修正が取締役会において決議された場合、業績に連動する報酬の修正につき審議し、必要な場合は報酬の支給制限又は返還を求める。
    (いわゆる「クローバック条項」)
  8. 経営環境の変化に対応して報酬水準、報酬構成等について適時・適切に見直しを行っていく。

(注1)報酬水準
取締役及び執行役の報酬水準は当社の発展を担う有為な人材を確保・維持できるレベルを目標としており、定期的に外部の客観的データ、評価データ等を活用しながら、役位と職務価値を勘案し妥当な水準を設定しています。

(注2)報酬の構成要素と構成比率

業績連動報酬の指標、当該指標を選択した理由及び業績連動報酬の額の決定方法

1.年度業績連動金銭報酬

(1)構成概要(項目、評価指標等)
項目 業績連動部分 個人別評価部分
ウエイト 70% 30%
評価指標 当期利益額(グループ連結) 各執行役の重点課題/個別目標に対する達成度、難易度、社長関与度等を反映
評価要領 グループ年度予算に対する達成率 100%を基準として0%から200%の範囲で執行役社長が評価

(注1)構成要素の比率は設計上の理論値を記載しています。

(注2)執行役社長は業績連動部分のみの適用としています。

(2)指標、並びに当該指標を選択した理由

① 「業績連動部分」の指標は、当期利益額(グループ連結)としています。
2026年度からスタートした中期経営計画における最重要指標の一つであること、収益力向上と資本効率改善に対する経営責任を明らかにできること、足元の黒字定着と利益責任の明確化、経営の成果を株主にも分かりやすい形で示すには最も端的な指標と考えられること等から選定したものです。

② 「個人別評価部分」は、各執行役の重要課題/個別目標に対する達成度、難易度、社長関与度等を指標としており、「業績連動部分」とは異なる視点、項目で評価を行うためです。
特に財務指標に表れない、あるいは財務指標の一時的な悪化を伴う施策であっても当社の中長期的な企業価値の向上のために戦略的に必要な施策は適時適切に実行していくことを留意しています。

(3)報酬額の決定方法

① 「業績連動部分」は、指標におけるグループ年度予算達成率から支給率を算定し、役位別標準額にこれを乗じて支給額を算定します。執行役は全員共通でグループ連結業績を適用することによりグループ最適解に向けて役員全員の統合力発揮を果たすことを意図しています。

② 「個人別評価部分」は、役位別標準額に対して、代表執行役社長が原案を策定した執行役ごとの重要課題の達成状況に対する評価(100%を基準に0%~200%の範囲で評価)を乗じて支給額を算定します。本評価については、客観性及び公平性を担保するため、報酬委員会は期初に代表執行役社長から執行役ごとの重要課題及び目標値等の説明を受け、取締役会において決定する年度経営計画大綱及び中期経営計画との整合性を確認します。

③ 支給額は、報酬委員会で審議、決定します。

(注)「業績連動部分」におけるグループ年度予算達成率と支給率の関係は以下のとおりです。

達成率 支給率
ミニマム達成率(※)÷2未満 0%
ミニマム達成率÷2以上
ミニマム達成率未満
ミニマム達成率-(ミニマム達成率-達成率)×2
ミニマム達成率以上100%未満 達成率と同率
100%以上150%未満 100%+(達成率-100%)×2
150%以上 200%

※ミニマム達成率:対外公表値到達時の達成率(対外公表値÷グループ年度予算値)

2.株式報酬(業績連動型)

(1)構成概要(項目、評価指標等)
項目 業績連動株式報酬 TSR連動株式報酬
ウエイト 60% 40%
評価指標 ROE(グループ連結) TSR
評価要領 中期経営計画の最終事業年度目標値に対する達成率 相対TSR

(注1)構成要素の比率は設計上の理論値を記載しています。

(注2)相対TSR等の算定式及び定義は以下のとおりです。

  • 相対TSR:対象評価期間における自社TSR÷同期間における配当込みTOPIXの成長率
  • 自社TSR:(評価期間終了年度の最終3か月における自社株価終値の平均値+評価期間における配当額累計)÷評価開始前年度の最終3か月における自社株価終値の平均値
  • 配当込みTOPIXの成長率:評価期間終了年度の最終3か月における配当込みTOPIXの平均値÷評価開始前年度の最終3か月における配当込みTOPIXの平均値
  • 評価期間:直近の3事業年度。移行措置としてTSR連動株式報酬導入の初回のみ直近の2事業年度。

(2)指標、並びに当該指標を選択した理由

① 「業績連動株式報酬」の指標はROE(グループ連結)とし、具体的には中期経営計画の最終事業年度目標に対する達成率をもとに評価します。
2026年度からスタートする中期経営計画における最重要指標の一つであること、収益力向上と資本効率改善に対する経営責任を明らかにできることから選定したものです。
また、収益性(利益率)、効率性(資産回転)、資本構成といった複数の経営要素を統合的に反映するものであり、中期経営計画の遂行結果を一つの数字で総合的に評価しやすい指標と捉えています。

② 「TSR連動株式報酬」の指標はTSRとし、具体的には相対TSRを用いて評価します。
株主価値向上への取り組みは執行役にとって、長期的な企業価値を高めるためのインセンティブに繋がるものと考えるためです。

(3)報酬額の決定方法

① 「業績連動株式報酬」は中期経営計画期間の最終事業年度における目標達成率から支給率を算定し、同期間の役位別標準ポイント累計を乗じ、1ポイントあたり1株として交付株式数を算定します。

② 「TSR連動株式報酬」は毎事業年度における相対TSRから支給率を算定し、当該事業年度の役位別標準ポイント累計を乗じ、1ポイントあたり1株として交付株式数を算定します。

③ なお、支給率は目標達成率あるいは相対TSRに応じて0%~200%の幅で変動します。

④ 役位別標準ポイントは、役位別原資額を基準株価で除して算定します。

⑤ 基準株価は、中期経営計画期間の当初3か月の平均株価とします。

⑥ 上記株式交付数は、報酬委員会で審議、決定します。

(注1)「業績連動株式報酬」における中期経営計画期間の最終事業年度目標達成率と支給率の関係は以下のとおりです。

達成率 支給率
50%未満 0%
50%以上100%未満 100%-(100%-達成率)×2
100%以上150%未満 100%+(達成率-100%)×2
150%以上 200%

(注2)「TSR連動株式報酬」における相対TSRと支給率の関係は以下のとおりです。

相対TSR 支給率
50%未満 0%
50%以上200%未満 相対TSRと同率
200%以上 200%

(参考)株式報酬の評価期間及び株式交付時期

業績連動株式報酬

TSR連動株式報酬

(注)移行措置として導入の初回のみ2事業年度を評価期間とする。

報酬委員会の活動内容等

開催時期 出席状況 主な議題  ◆:決議 ◇:審議 〇:報告
2025年4月 4名全員出席 ◆2026年度からの株式報酬におけるTSR指標導入
2025年5月 4名全員出席 ◆2024年度執行役の年度業績連動金銭報酬額
◆2024年度役員の株式報酬
◆役員報酬内規の一部改定
〇2025年度執行役の戦略的重点施策
◇2025年度報酬委員会の年間計画におけるTSRの評価スキーム設計の進め方
2025年6月 4名全員出席 ◆2025年度報酬委員会委員長の選定
◆2025年度報酬委員会年度方針・年間計画
◆2025年7月以降の役員の個人別報酬額(標準額)
2025年8月 4名全員出席 ◇TSRの導入にあたり検討を要する項目
2025年11月 4名全員出席 △役員報酬の改定に向けた検討項目及びマイルストーン等
〇役員報酬水準改定のガイドラインと現状/現段階での見通し
〇役員報酬サーベイ結果等から見た当社役員報酬の状況
◇TSR評価に用いる株価
2025年11月 4名全員出席 ◇ベンチマーク企業群の選定
◇TSR評価に用いる株価
2026年2月 4名全員出席 〇2026年度役員報酬制度の改定における対象項目と検討状況
◇2026年度役員報酬制度の改定
2026年3月 4名全員出席 ◆2026年度役員報酬制度の改定
◆役員報酬関連規程・内規等の改定
◆第122回定時株主総会招集通知(事業報告)に記載する報酬決定方針
◆2026年度執行役の個人別報酬
2026年5月 4名全員出席 ◆2025年度執行役の年度業績連動金銭報酬
〇2026年度執行役の重要課題/個別目標
◆2026年度の年度業績連動金銭報酬評価指標の取り扱い
◆2025年度役員の株式報酬

2026年3月期の「取締役、執行役ごとの報酬等の額」

合計 固定報酬 業績連動報酬 株式報酬
(百万円) 人員 金額 人員 金額 人員 金額
(名) (百万円) (名) (百万円) (名) (百万円)
取締役 社外 91 7 91 - - - -
社内 40 33 - - 1 7
132 8 124 - - 7
執行役 557 11 292 13 158 13 106

(注1)2026年3月31日現在、社外取締役は5名、社内取締役(執行役非兼務)は1名、執行役は11名です。

(注2)社内取締役は、上記の1名のほかに3名(執行役兼務)いますが、その者の報酬等は執行役に含めて記載しています。

(注3)業績連動報酬につきましては、当事業年度末において、会計上費用計上すべき額を記載しています。具体的には、「業績水準部分」と「業績目標達成部分」は事業年度末日時点での業績推定値に基づいて算定した額、「個人別評価部分」は役員報酬内規で定める基準額をそれぞれ費用計上しています。
なお、最終的な支給額は確定後の業績及び評価を基に報酬委員会で審議、決定いたしますが、費用計上した金額と異なる額となる可能性があります。

(注4)株式報酬につきましては、当事業年度末において、会計上費用計上すべき額を記載しています。具体的には、「中期株式報酬(業績連動型)」は中期経営計画期間の最終事業年度末日時点での業績推定値に基づくポイント数、「中期株式報酬(非業績連動型)」と「長期株式報酬」は役員報酬内規で定めるポイント数を基にそれぞれ将来の当社株式報酬見込額を算定し、費用計上しています。
なお、最終的な報酬額やポイント数は確定後の業績等を基に報酬委員会で審議、決定いたしますが、「中期株式報酬(業績連動型)」については、費用計上した金額と異なる額となる可能性があります。

2025年度において報酬等の総額が1億円以上である者は以下のとおりです。

(単位:百万円)
役職・氏名 会社区分 合計 固定報酬 業績連動報酬
(注)
株式報酬
(注)
取締役
代表執行役社長兼CEO
大幸 利充
提出会社 144 74 34 36

(注)業績連動報酬につきましては上記(注3)、また株式報酬につきましては、上記(注4)と同じです。

グループ監査体制

実効ある監査を目指して体制を整えています。

指名委員会等設置会社を採用している当社には監査委員会を、国内子会社には、監査役設置会社として監査役を設置しています。さらに、当社にはグループ全体の内部監査機能を担う経営監査室を設置しています。
当社の監査委員会、経営監査室および国内子会社の監査役は情報の共有化や監査活動の連係強化を図っています。会計監査人とも定期的に協議し、監査体制および方針、会計監査人の職務遂行が適正に行われる体制などを確認しながら、実効ある監査を目指しています。

監査委員会の体制と役割

監査委員会は、執行役を兼務しない取締役4名(うち社外取締役3名)によって構成され、委員長は社外取締役から選定されます。また、監査委員会の実効性を高めるため、執行部門から独立したスタッフで構成される監査委員会室を設置しています。
監査委員会の役割は、取締役・執行役・執行役員の経営の意思決定に関する適法性・妥当性の監査、内部統制システムの監視および検証、会計監査人監査の相当性判断、会計監査人の選解任等に関する株主総会議案内容の決定などです。原則として監査委員会は取締役会の前に開催し、状況に応じて取締役会への意見を即日に具申できる体制をとっています。

経営監査室の体制と役割

当社は、グループ全体の内部監査機能を担う経営監査室を設置し、代表執行役の直轄組織として当社及び当社子会社の内部監査を行っています。経営監査室はデュアルレポーティングラインを構築し、代表執行役社長と監査委員会に対し報告を行っており、監査委員長は、都度、監査委員会報告の内容を取締役会で報告しています。監査にあたっては、財務報告の信頼性、業務の効率性及び有効性、コンプライアンス、資産の保全の観点から、リスク・アプローチによる効率的な監査を実施しています。さらに、主要な子会社にも内部監査部門を設置し、当社の経営監査室との連携を図りながら、グループの内部監査機能を強化しています。

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