2024年3月期 第1四半期 株主通信

株主の皆様へ

ごあいさつ

第1四半期は、前年同期からの販売の増加や外部環境の良化により、増収となりました。利益面でも、前年同期比では増益ですが、センシングユニットでは減益となり、また一部ユニットでは赤字が残っています。2023年4月から始動した新たな中期経営計画は着実に進捗しています。

株主の皆様におかれましては、平素より格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
「株主通信2023年夏号」をご高覧いただくにあたりまして、ご挨拶申し上げます。

2023年度(2024年3月期)第1四半期は売上高2,664億円(前年同期比+7%)となりました。為替影響を除いた実質ベースでも3%の増収でした。オフィスユニット、プロダクションプリントユニットの販売台数増加、プレシジョンメディシンユニットの検査数の増加などによりデジタルワークプレイス事業、プロフェッショナルプリント事業、ヘルスケア事業で増収となりました。一方でインダストリー事業は、主にセンシングユニットの顧客によるディスプレイ設備投資が端境期となる影響を受け減収となりました。全社的には、前期の中国のゼロコロナ政策にともなう活動制限、半導体などの部材供給のひっ迫、物流輸送期間の長期化などの外部環境が良化したこともあり、増収となりました。

利益面では、オフィスユニット、プロダクションプリントユニットが前年同期比で大きく増益となりましたが、前年同期で好調だったセンシングユニットが減益、また一部ユニットにて赤字が継続しており、全社では赤字となりました。赤字が続くユニットにつきましては、後述の中期経営計画にて改善の取り組みを進めています。事業貢献損失は40億円(前年同期は59億円の損失)、営業損失は44億円(前年同期は110億円の損失)、親会社の所有者に帰属する四半期損失は55億円(前年同期は87億円の損失)となりました。

2023年4月から始動した新たな中期経営計画では、高収益企業への回帰を目指し、事業の選択と集中に取り組んでいます。各ユニットに対する期待と役割を明確にし、選択と集中、判断の方向性を示し、各ユニットを「強化事業」「収益堅守事業」「非重点事業」「方向転換事業」の4つに分類しました。
第1四半期の進捗として、非重点事業であるプレシジョンメディシンユニットは米国株式市場への上場に加え、第三者への事業譲渡も含めた戦略的選択肢の検討を開始しました。方針転換事業であるDW-DXユニット、画像IoTソリューションユニットではサービスや注力領域の絞り込みを行い、収益性の改善を進めています。非重点事業、方向転換事業ともに、前年同期比で事業貢献利益は赤字幅が縮小しました。

またこの中期経営計画ではROEの改善を最も優先順位の高い目標と置いています。バランスの取れた財務基盤の構築によりROE5%以上を早期に目指し、その上で8%をクリアできる会社にしていきたいと考えています。
第1四半期では運転資本の圧縮などを行い、総資産が349億円減少しました。引き続き、総資産回転率を向上させ効率的な経営を目指していきます。

第2四半期以降も中期経営計画の基本方針の取り組みを進め、事業で着実に収益を上げ、ステークホルダーの信頼と従業員の自信を回復していく「等身大」の経営を実践してまいります。

株主の皆様におかれましては、今後とも一層のご支援、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

2023年8月

コニカミノルタ株式会社 代表執行役社長 兼 CEO 大幸利充

売上高(億円)

事業貢献利益(億円)

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営業利益(億円)

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親会社の所有者に帰属する当期利益 / ROE(億円)

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事業別概況

1.デジタルワークプレイス事業

オフィスユニットでは、A3複合機の需要が堅調であったことにより、欧州、米国、日本、中国など主要地域で販売台数が増加し、前年同期比でカラー機は111%、モノクロ機は111%、全体では111%となり、ハードの売上高は増収となりました。消耗品やサービスなどのノンハード売上高は、インドなど一部の地域では増加したものの欧米や日本では減少し、ノンハード全体では減収となりました。

ITサービスなどの提供を中心とするDW-DXユニットでは、欧州でのビジネスコンテンツ管理や業務プロセス管理を提供するサービスが好調であったほか、日本ではAI(人工知能)を用いた通訳サービスなど自社開発のサービスが伸長しました。

これらの結果、デジタルワークプレイス事業全体では増収増益となりました。

売上高(億円)

事業貢献利益(億円)

営業利益(億円)

2.プロフェッショナルプリント事業

プロダクションプリントユニットでは、印刷機の需要が引き続き堅調で、前年同期比でカラー機は106%、モノクロ機は96%、全体では103%の販売台数となりました。消耗品やサービスなどのノンハード売上高については、商業印刷会社のプリントボリュームが、欧州では前年並みにとどまり、米国では減少したものの、インドや中国での需要が増加したことにより、全体では増収となりました。

産業印刷ユニットでは、インクジェット印刷機(KM-1)、ラベル印刷機、デジタル加飾印刷機、テキスタイル印刷機の販売台数が増加しました。ノンハード売上高については、生活必需品のパッケージやラベルに関連する需要が伸長したことにより、インクジェット印刷機、ラベル印刷機の分野で伸長しました。

マーケティングサービスユニットでは、欧州やアジアで主要顧客の販売促進活動が活発化したほか、プリント調達支援ビジネスが好調でした。さらに、日本および韓国でオンデマンド印刷の需要が回復したことにより、売上が拡大しました。

これらの結果、プロフェッショナルプリント事業全体では増収増益となりました。

売上高(億円)

事業貢献利益(億円)

営業利益(億円)

3.ヘルスケア事業

ヘルスケアユニットでは、Ⅹ線診断に用いられるDR(デジタルラジオグラフィー)について、日本では、病院市場向けの販売台数が減少したものの、診療所市場向けの販売が好調を維持しました。米国では、X線システムが病院市場向けの販売台数が堅調に推移しました。
動態解析システムについては、日本の病院市場を中心に順調に販売が進捗し、米国でも伸長しました。超音波診断装置は、日本の整形外科・産科向けを中心に販売が伸長しました。
医療ITは、日本において、医療画像管理や遠隔医療、病院と診療所の連携をサポートするITサービス「infomity(インフォミティ)」の販売が引き続き伸長しました。米国では、PACS(医用画像保管・管理システム)が伸長しました。一方で、日本を中心とした病院市場向け仕入れ商材の販売減が主な要因で、ヘルスケアユニット全体では前年同期比で減収となりました。

プレシジョンメディシンユニットでは、遺伝子検査サービスについて、米国内での市場の回復を受け、生殖細胞系列遺伝子変異を評価するRNA検査を中心に遺伝子検査数が前年同期比で増加しました。
創薬支援サービスについては、米国内での治験実施状況の改善により、臨床試験向けサービスを中心に売上が前年同期比で増加しました。また、売掛金の回収率向上やラボの稼働率向上、継続的な人員最適化により、Ambry Genetics社が黒字化したことで赤字幅が縮小しました。

これらの結果、ヘルスケア事業全体では増収増益となりました。

売上高(億円)

事業貢献利益(億円)

営業利益(億円)

4.インダストリー事業

センシングユニットについては、ディスプレイ設備投資抑制の影響を受け、大手顧客を中心に光源色向け計測器の需要が減速しました。一方、物体色向け計測器は中国での受注がけん引し堅調を維持したほか、自動車の外観計測向け検査装置は新規案件を順調に受注し、売上が増加しました。

機能材料ユニットについては、前期からの市場サプライチェーンの余剰在庫調整により、ITデバイス、スマートフォン用薄膜フィルムの販売に影響が継続する一方で、当社の主力製品のTVのVA用位相差フィルムの需要は堅調に推移しました。
IJコンポーネントユニットについては、中国のゼロコロナ政策にともなう活動制限の影響からの回復と、中国最大規模のサイングラフィックス関連展示会の活況により、販売が増加しました。

光学コンポーネントユニットは、交換レンズの市況が好調に推移し、また、産業用途である半導体検査装置向け製品の販売が堅調でした。

画像IoTソリューションユニットでは、欧米での監視カメラソリューションの販売が順調に進みました。また、前期に買収した、自動ナンバープレート認識ソリューションを提供するVAXTOR Technologies社(スペイン)も好調を維持しました。

映像ソリューションユニットは、プラネタリウム直営館での集客が低調であったものの、2019年に買収した、デジタルプラネタリウムの世界的トップメーカーであるRSA Cosmos社(フランス)の販売が好調に推移しました。

これらの結果、インダストリー事業全体では減収減益となりました。

売上高(億円)

事業貢献利益(億円)

営業利益(億円)

※1 FORXAIの売上高・事業貢献利益・営業利益は、2022年度はインダストリー事業、2023年度はコーポレート他に含む。本表では2022年度もインダストリー事業から除外して表記。

注)事業貢献利益、営業利益(2022年度):全社に関わる一部費用を、2022年度まで事業セグメントに配賦をしていましたが、2023年度から見直しを実施しました。グラフの値は、参考として2022年度実績の費用配賦を2023年度の基準に調整した後の値です(デジタルワークプレイス事業とプロフェショナルプリント事業の共通費配賦調整を含む)。