中期経営計画
Corporate Plan 2026-2028
基本方針

中期経営計画 Corporate Plan 2026-2028では、2026~2028年度までの3カ年を長期成長の礎を構築する期間と位置づけています。投下資本収益率(ROIC)を軸とした経営を徹底し、事業ポートフォリオマネジメントを一層強化することで、収益基盤のさらなる強化を図ります。加えて、中長期の持続的成長に向けて、「成長の芽」となる新しい事業群についても技術優位性や顧客価値の検証を着実に進め、事業化を推進していきます。
経営目標
2028年度までにROE8%以上の達成を重点目標に掲げ、これを通過点としてさらなる向上を目指します。
高い利益率と売上高CAGR9%を見込む成長領域のインダストリー事業に重点的に投資し、全社の利益成長を牽引するとともに、プロフェッショナルプリント事業の売上拡大を図ることで、持続的な成長を実現します。加えて、AI活用や固定費の圧縮などを通じた販売費及び一般管理費の効率化を進め、事業貢献利益率および当期利益率の向上を図ります。
投下資本に対する効率性の観点では、ROIC6%を目標に掲げ、ROICを重視した経営判断を徹底するとともに、事業ポートフォリオマネジメントを一層厳格に進めていきます。
あわせて、運転資本の適正化や有利子負債の削減を通じて財務基盤を強化し、総資産回転率0.98倍を目指します。効率的な資産活用により持続的な企業価値の向上につなげていきます。
財務目標

事業別売上高・事業貢献利益

企業価値向上に向けたROIC経営の実践
企業価値向上に向け、ROEおよび株価収益率(PER)の双方の向上に資する施策を推進していきます。
ROE向上に向けては、ROICを中核指標と位置づけ、その改善ドライバーである「売上総利益率の向上」「費用効率化」「資本効率向上」につながる各施策を着実に実行していきます。
具体的には、インダストリー事業において持続的な成長を図るとともに、情報機器事業においてはAI活用による業務効率化や固定費圧縮など、聖域なき改革に取り組みます。あわせて、研究開発費については売上高比率5%水準を維持しつつ、投資リターン最大化に向けた戦略的配分を徹底します。さらに、地域単位での事業横断的なプロセス・機能の最適化を進め、生産性の向上を図ります。
これらに加え、有利子負債削減による金融収支の改善、海外子会社の収益性改善による税金費用の最適化、総資産回転率の改善による資本効率の向上を通じてROICを高め、ROEの持続的な向上につなげていきます。
さらに、「成長の芽」となる新しい事業群の事業化推進や、技術を起点とした非連続な成長を通じて成長期待を高め、PERの向上を目指します。また収益力強化とともに、運転資本の圧縮による営業キャッシュ・フローの創出を進め、財務基盤の強化を図ります。
これらの取り組みにより、ROEおよびPERを改善し、企業価値(PBR)の向上につなげていきます。
企業価値向上に向けた主要施策とKPI

ROICを軸とした
事業ポートフォリオマネジメント
ROICを事業評価の軸として、事業ポートフォリオマネジメントを一層強化していきます。各事業を「ROIC」と「売上高成長率」の2軸で評価し、特性に応じた戦略を明確化しています。
評価基準としては、中期経営計画の最終年度である2028年度の想定加重平均資本コスト(WACC)6%をハードルレートとして設定し、売上高成長率は全社平均である3%を基準として設定しています。
この基準に基づき、両基準を上回るインダストリー事業については、半導体検査装置用光学コンポーネント、大型ディスプレイ向け新樹脂フィルム、自動車外観検査、ハイパースペクトルイメージングなどの成長領域を拡大し、全社の成長を牽引する中核事業として重点的に強化していきます。ROIC6%を上回るプロダクションプリントユニットについては、成長ドライバーとして売上拡大を継続的に追求します。
一方、オフィスユニットについては、ROICは6%を上回るものの、今後もプリント需要の減少が見込まれることを踏まえ、収益構造の改革に取り組み、2028年度においても同水準以上を維持していきます。
ROICが基準を下回るヘルスケアユニットおよびDW-DXユニットについては、収益性の改善を最優先課題とし、6%以上への引き上げを図ります。あわせて、市況の悪化により収益化が遅れている産業印刷については、収益化の加速と事業拡大を推進します。
なお、本中期経営計画の開始にあたり、事業別に年度ごとのROIC計画値を設定しています。この計画の達成に向け、施策の進捗を四半期ごとにモニタリングするとともに、年度単位で事業別の評価を行います。進捗状況に応じて施策を機動的に見直し、計画達成の確度を高めていきます。
資本効率が十分ではない事業については、期限を明確にした改善計画を実行し、改善が見込めない場合には領域の絞り込みや撤退も含めた経営判断を行います。これらの取り組みにより、厳格かつ迅速な意思決定のもと、投下資本効率のさらなる向上を図っていきます。
事業貢献利益構成比

ROICによる事業判断の厳格化
