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削減貢献量算定方法

削減貢献量に対するコニカミノルタの考え方

コニカミノルタは自社製品によりお客様のサプライチェーンのGHG削減に貢献した効果を「削減貢献量」として数値化し、それを拡大することで社会課題の解決と事業成長を両立させていきます。

GHG:温室効果ガス(Greenhouse Gas)

GHG削減貢献量はある製品を導入する場合のGHG削減効果を、その製品が導入されなかった場合の参照シナリオと比較する指標です。コニカミノルタは削減貢献量の算定において、WBCSDの発行する「Guidance on Avoided Emissions v2.0」 (以下、WBCSDガイドライン)を参照しています。

GHG削減貢献量:WBCSDガイドラインの表記に則り、本ページではCO2を含む温室効果ガスの量を、CO2の量に換算した単位(CO2e)で表記しております。コニカミノルタが非財務目標として定める「CO2削減貢献量」は、GHG削減貢献量と同義となります。

また、コニカミノルタでは自社製品によりお客様のサプライチェーンの地球資源使用の削減に貢献した効果を、地球資源使用の削減貢献量として数値化しています。地球資源使用の削減貢献量は、GHG削減貢献量を算定する過程で算出した原材料調達の重量を使用することで求めています。

地球資源:原油や鉱物資源などの新たな採掘をともなう資源で、一般に枯渇性資源と同義。

GHG削減貢献量の考え方
GHG削減貢献量の考え方を示した概念図。横軸は時間、縦軸はGHG排出量。製品を導入しない場合の「参照シナリオ」では排出量が増加していくのに対し、コニカミノルタ製品を導入した場合のシナリオでは排出量が減少し、両シナリオの差分(グラフ上の面積)を削減貢献量として表している

GHG削減貢献量は自社のスコープ1、2、3とは根本的に違うものであり、GHG削減貢献量を理由にスコープ1、2、3の削減目標達成を遅らせたり、スコープ1、2、3を相殺することは、決してできません。
また、WBCSDガイドラインに基づき、削減貢献量を算定するすべての製品について以下を確認しています。

  • コニカミノルタはGHG削減貢献量の算定にあたり、3つの適格性ゲート※1の通過を確認しています。
  • GHG削減貢献量は、コニカミノルタのGHG排出インベントリおよび製品CFP※2の相殺、ネットゼロの主張には使用していません。
  • いずれの製品においても、トレードオフ(製品ライフサイクルにおいて、削減貢献量を算定している範囲外で環境側面悪化をもたらすこと)およびリバウンド(製品の普及拡大によるライフサイクルGHGの増加がGHG削減貢献を上回ること)は確認されていません。
  • 削減貢献量の算定方法における国際的に統一された基準はなく、算定にあたっては個社による解釈の幅があります。また、参照シナリオや前提条件に対する仮説設定、および二次データの活用における不確実性が残存します。
  • 自社が中間製品のみを供給する場合、最終製品として創出する削減貢献量をどのように割り当てるかは、WBCSDガイドラインにおいては任意とされています。コニカミノルタでは、自社の寄与を過大に見積もることを避けつつ、競争力のある製品のインパクトを適切に評価するため、以下のフローで寄与率を決定しています。
寄与率の決定フロー
寄与率の決定フローを示した図。(1)削減貢献の正当性の確認で、製品がサプライチェーンのGHG削減に寄与することを明確な因果関係を示し定量的に説明できない場合は算定対象外とする。説明できる場合は(2)中間製品の確認へ進み、製品が単体でGHG削減の起点となっている場合(Yes)は寄与率を100%として算定する。起点となっていない場合(No)は(3)代替可能性の確認へ進み、ターゲット市場でトップシェアか自社独自技術によりGHG削減に貢献する場合(Yes)は寄与率を100%として算定、そうでない場合(No)は最終製品と中間製品の市場規模など一般情報に基づき寄与率を個別に設定する

3つの適格性ゲート:WBCSDガイドラインにおいて、製品の削減貢献量を主張するうえで必ず満たすべきとされている3つの要件。

  • ゲート1 企業が1.5℃経路に沿ったGHG排出削減目標を設定し、実績を報告すること
  • ゲート2 主張する削減効果が科学的に証明されていること
  • ゲート3 対象製品が十分な削減貢献効果をもたらす因果関係を説明すること

製品CFP(Carbon Foot Print):製品の原材料調達から廃棄までのライフサイクルにおいて排出するCO2の量。

2025年度の成果

2025年度にコニカミノルタが販売した製品によるGHG削減貢献量は1,118千トン-CO2eとなり、GHG削減貢献量を創出する製品が売上高に占める割合は約10%となりました。

CO2e:GHG(温室効果ガス)の量を、同じだけの温室効果をもたらすCO2の量に換算して表した単位。

製品別GHG削減貢献量
対象製品GHG削減貢献量
デジタル印刷機809千トン-CO2e
シネマプロジェクタ用レンズ178千トン-CO2e
ハイパースペクトルイメージングカメラ67千トン-CO2e
ソルダーレジスト塗布用インクジェットシステム
商業印刷用インクジェットヘッド
62千トン-CO2e
OLED TV向け反射防止フィルム0.86千トン-CO2e
合計1,118千トン-CO2e

デジタル印刷機Accurioシリーズによる年間のGHG削減貢献量は、環境データ(PDF)において、第三者による保証を受けています。

各製品・ソリューションの算定方法詳細

デジタル印刷機 Accurioシリーズ

対象ソリューション

デジタル印刷機 Accurioシリーズ

比較対象

市場の平均的な枚葉オフセット印刷機

2025年度の削減貢献量

年間のGHG削減貢献量 809千トン-CO2e/年

環境データ(PDF)において、第三者による保証を受けています

年間の地球資源使用の削減貢献量 404千トン/年

概要

デジタル印刷は版を必要とせず、データから直接用紙に印刷する技術です。オフセット印刷に比べると、版の作成が不要であること、準備段階での色合わせが最小限で済むことから、特に小ロットの範囲において、版の調達や、試し刷りや色調整で発生するヤレ紙 (製品にならない紙) にともなうGHGの削減に貢献します。

オフセット印刷とデジタル印刷の工程の比較
オフセット印刷とデジタル印刷の工程を比較したフロー図。オフセット印刷は、印刷前工程でデータ作成・版作成(素材製造を含む)を行い、印刷工程で版交セット・色調整(用紙製造・試し刷りを含む)を経て印刷するのに対し、デジタル印刷システムはデータ作成から直接印刷へ進み、版作成・版交セット・色調整などの工程が不要であることを示している

計算式

デジタル印刷機のGHG削減貢献量の計算式
デジタル印刷機のGHG削減貢献量の計算式を示した図。年間の削減貢献量(t-CO2e/年)は、オフセット印刷で印刷した印刷物のライフサイクルGHGからデジタル印刷で印刷した印刷物のライフサイクルGHGを差し引き、印刷物のページ数(A4換算)で割ったうえで、デジタル印刷機の年間印刷枚数(A4換算)とデジタル印刷機の市場稼働台数を掛け合わせて算出することを示している

前提条件

  • 本算定は、対象印刷物のライフサイクルを網羅的に確認すること、デジタルとオフセットで計算条件を揃えることを目的に、SuMPO EPDのPCR「出版・商業および一般証券印刷物 【第6版】」を参照しています。

    出版・商業および一般証券印刷物 【第6版】別ウィンドウが開きます

  • 対象ソリューションと比較対象を用いて、ともにA4サイズ、カラー、48ページのパンフレットを150~250部(機種により想定印刷部数を設定)印刷した場合のライフサイクルGHGの差を計算することで、削減貢献量を算出しています。
  • 上記のPCRにおいて、削減貢献量における算定範囲は、印刷物の作成に必要な資材(版、印刷用紙、インク等)の調達、製造段階(印刷工程)となります。印刷物の輸送以降の工程は両者とも同様であると考え、算定を省略しています。
デジタル印刷機のGHG削減貢献量算定における、印刷物ライフサイクルGHGの算定範囲
デジタル印刷機のGHG削減貢献量算定における算定範囲を示した図。原材料調達・DTP材料・版材料・現像剤・紙・インク・その他消耗品・針金・梱包材料などの資材調達と、生産・DTP・製版・刷版・印刷・断裁・製本・梱包の印刷工程までを算定範囲(点線枠内)とし、その後の輸送・使用・廃棄の工程は算定範囲外としていることを示している
  • 在庫ロスの削減については不確実性が大きく、算定に含めていません。
  • 本算定結果に印刷機そのものの原材料調達、製造、輸送、廃棄によるGHGは含まれておりませんが、印刷工程に比べると、オフセット印刷機とデジタル印刷機で大きな差はなく、印刷によるGHG排出の差が大きな割合を占めることを確認しています。

時間軸

算定期間は2025年度の1年間です。2022年度以降の4年間で販売した製品が市場で稼動していると仮定し、1台当たりの効果に市場稼働台数をかけることで企業単位での効果を算定しています。

分析結果

各部数において算定したGHGをA4用紙1枚換算でプロットしたものが下図1つ目となります。小ロットほどGHG排出量の差は大きくなり、前提条件とする250部で印刷した際の結果が下図2つ目となります。版の原料となるアルミニウムの調達、および試し刷りで使用する紙と電力が、両者の差の主要因となります。

印刷部数と1枚当たりGHGの関係※1
印刷部数(横軸、0〜2000部)と1枚あたりGHG(縦軸、g-CO2e)の関係を示した折れ線グラフ。オフセット印刷(青)・デジタル印刷(紫)とも印刷部数が増えるほど1枚あたりGHGは低下するが、小ロットほど両者の差は大きい。オフセットは少部数で約300g-CO2eと高い一方、デジタルは早い段階で低い水準に収束し、前提条件の250部(点線)ではデジタルがオフセットを大きく下回ることを示している
印刷物のライフサイクルGHG※1
オフセット印刷とデジタル印刷で印刷物のライフサイクルGHGを比べたグラフ

※1:グラフはB2インクジェット機のものです。ほかの機種でも同様の傾向を示します。

デジタル印刷機における機種別GHG削減貢献量
機種分類比較対象想定印刷部数A4用紙1枚当たりの削減効果※2
B2インクジェット機菊全枚葉オフセット印刷機250部50.6 g-CO2e/枚
A3電子写真式デジタル印刷機 (高速域)菊半枚葉オフセット印刷機200部63.6 g-CO2e/枚
A3電子写真式デジタル印刷機 (中速域)菊半枚葉オフセット印刷機150部85.3 g-CO2e/枚

※2:A4用紙1枚当たりの削減効果は、同系列における機種での算定値を平均したものです。

計算の根拠

  • 前提とする印刷物(A4サイズ、カラー、48ページのパンフレット)は、上記のPCRに基づくSuMPO EPDの登録データの平均的なものを根拠としています。
  • 印刷部数は、コニカミノルタの測定値および複数の公知情報よりモデルとして設定したものです。
  • 印刷後の後工程におけるミスを考慮して、デジタル印刷機では1%の予備を算定に含めております。
    一方、オフセット機では刷り直しのコストが大きいことから、慣例上5~10%を余分に印刷することが知られています。そのため、オフセット機においては5%の予備を印刷することを算定に含めております。
  • 印刷市場においてデジタル印刷が占める割合はアナログ印刷の15~20%であり、アナログが主流であることから、比較対象は市場平均の枚葉オフセット印刷機としました。デジタル印刷が占める割合は2020年から2025年にかけて約5ポイントの伸長が見込まれますが、デジタル印刷機の売上規模、使用状況等を照らした結果から、特に小ロット印刷において、デジタル印刷機がオフセット機の代替として新規の需要をもたらしていることを確認しています。

WBCSDガイドラインに基づく評価

  • 本算定において、3つの適格性ゲートの通過を確認しています。
    ゲート 1: コニカミノルタは、SBTネットゼロ目標の認定を取得しています。
    ゲート 2: 本効果はIPCC AR6「エネルギー効率」「材料効率」に寄与します。
    ゲート 3: 上図に基づき、主に版と紙の削減を通してGHGを削減します。
  • 印刷機そのものの原材料調達、製造、輸送、廃棄によるGHG排出は、印刷工程に比べると、オフセット印刷機とデジタル印刷機で大きな差はなく、印刷によるGHG排出の差が大きな割合を占めるため、トレードオフは発生しないことを確認しています。
  • 本シリーズのデジタル印刷機による年間のGHG削減貢献量は、環境データ(PDF)において第三者による保証を受けています。

    第三者保証

制約

本算定結果は上記の前提条件に基づくものであり、使用状況により実際のGHG削減効果は変動します。

シネマ用プロジェクタレンズ

対象ソリューション

コニカミノルタのレンズユニットを使用したシネマ用レーザー光源プロジェクタ

比較対象

市場の平均的なレンズユニットを使用したシネマ用キセノン光源プロジェクタ

2025年度の削減貢献量

年間のGHG削減貢献量 178千トン-CO2e/年

概要

レーザー光源を用いたプロジェクタは、従来のキセノン光源を用いたものに比べて、少ない消費電力で画像を投影することができます。コニカミノルタのレンズはレーザー光源の画像を高精細に投影することができる強みにより、従来のプロジェクタを置き換えます。コニカミノルタのレンズはDCI(Digital Cinema Initiatives)※1の規格に準拠したDLP(Digital Light Processing)※2シネマ用途レンズ(シネマで広く採用される投影法式)で60%以上(当社推計)のシェアを誇り、プロジェクタの消費電力にともなうGHGの削減に主要な貢献をしています。

※1:ハリウッドの主要映画製作スタジオ5社で構成された、デジタルシネマの上映に関する国際基準を定める団体。
DCI(Digital Cinema Initiatives)別ウィンドウが開きます

※2:デジタルシネマにおいて広く普及する投影方式。

キセノン光源プロジェクタとレーザー光源プロジェクタを比較した図。それぞれレンズと光源を組み立てて製品となる構成を示し、レーザー光源プロジェクタにはコニカミノルタ製のDCI規格対応レンズが用いられる。右側の棒グラフで、レーザー光源プロジェクタは使用時の電力に由来するCO2排出量がキセノン光源プロジェクタより少ないことを示している
キセノン光源とレーザー光源のプロジェクタの比較

計算式

シネマ用プロジェクタレンズのGHG削減貢献量の計算式を示した図。年間の削減貢献量(t-CO2e/年)は、キセノン光源を用いたシネマ用プロジェクタの使用によるGHGからレーザー光源を用いたシネマ用プロジェクタの使用によるGHGを差し引き、レーザー光源プロジェクタの年間稼働時間と市場稼働台数を掛け合わせて算出することを示している
シネマ用プロジェクタレンズのGHG削減貢献量の計算式

前提条件

  • 対象ソリューションと比較対象を用いて、ともに1日8時間、350日投影した場合のGHG排出量の差を計算することで、削減貢献量を算出しています。
  • 算定範囲はプロジェクタの使用段階です。原材料調達、製造、輸送、廃棄によるGHG排出量については、使用段階に比べて小さく、両者の差が少ないことを確認のうえ、算定を省略しています。
  • 算定にあたってはプロジェクタの素子サイズを小型、中型、大型の3段階に分類し、各サイズにおける代表のプロジェクタ機種複数種の消費電力を平均しています。
  • 算定にあたってはプロジェクタ単位でのGHG削減効果を、レンズの削減効果として割り当てています。

時間軸

算定期間は2025年度の1年間です。2017年度以降に販売した製品が10年間の製品寿命で稼動していると仮定し、1台当たりの効果に市場稼働台数をかけることで企業単位での効果を算定しています。

分析結果

各素子サイズにおいてレーザー光源とキセノン光源のプロジェクタの消費電力(単位:kWキロワット)を比較すると下表のとおりになります。ここにそれぞれのサイズに対応する市場稼動台数をかけることで、年間の削減貢献量を算出します。

素子サイズ別消費電力の削減効果
素子サイズ用途レーザー化による消費電力の削減効果
0.69ミニシアター、小ホールなど△890kW (59%)
0.98標準的シアター△2,660kW (37%)
1.38大スクリーンのプレミアムシアター△2,400kW (69%)

計算の根拠

  • プロジェクタの消費電力は、各素子サイズにおいてレーザー光源、キセノン光源2機種ずつを選定し、その平均をとることで算出しました。
  • 製品寿命は、DCI規格のレンズに要求される10年間とし、プロジェクタ本体も同等としています。
  • 稼動時間は、休日を含め稼動する映画館を前提として設定しています。
  • 市場稼動台数は、各素子サイズにおいて、社内調査による市場スクリーン数の情報とレンズの出荷台数より推定したものです。
  • レーザー光源とキセノン光源の各プロジェクタの市場シェアの推移、ならびに、レーザー光源の普及が2015年以降であることを踏まえ、2025年に販売した製品はキセノン光源を置き換えているものとして計算しています。

WBCSDガイドラインに基づく評価

  • 本算定において、3つの適格性ゲートの通過を確認しています。
    ゲート 1: コニカミノルタは、SBTネットゼロ目標の認定を取得しています。
    ゲート 2: 本効果はIPCC AR6「エネルギー効率」に寄与します。
    ゲート 3: 上図に基づき、主に消費電力の削減を通してGHGを削減します。
  • シネマプロジェクタ本体の原材料調達、製造、輸送、廃棄によるGHG排出量は、使用段階に比べて小さく、かつ、いずれの段階においてもレーザー光源がキセノンランプ光源同等以下であることから、トレードオフは確認されておりません。
  • シネマ用プロジェクタレンズによる削減貢献量は、第三者による保証を受けていません。

制約

本算定結果は上記の前提条件に基づくものであり、使用状況により実際のGHG削減効果は変動します。

ハイパースペクトルイメージングカメラ

対象ソリューション

ハイパースペクトルイメージングを用いたプラスチックのリサイクルシステム

比較対象

従来のプラスチックリサイクルシステム

2025年度の削減貢献量

年間のGHG削減貢献量 67千トン-CO2e/年

年間の地球資源使用の削減貢献量 21千トン-CO2e/年

概要

プラスチックのマテリアルリサイクルを実現するためには、高い純度で樹脂種を選別する必要があります。さまざまな物質が混合された一般廃棄物において、従来の選別方法だけでは十分な純度が確保できず、熱回収されることでCO2を排出します。ハイパースペクトルイメージング(以下、HSI)技術による光学選別を行うことで、より高い純度での樹脂選別を可能とし、熱回収をマテリアルリサイクル(以下、MR)に置き換えることにより、GHG排出削減に貢献します。

熱回収中心の処理フローと、HSI導入時のフローの比較
従来手法(熱回収中心)とHSI導入によるマテリアルリサイクル(MR)の処理フローを比較した図。従来手法では廃棄物を選別して燃焼し熱エネルギーを回収するため燃焼によるGHGが排出され、樹脂はバージン原料で賄う。HSI導入時はHSIカメラで廃棄物を選別してペレット化・成形し再生樹脂を得るため、熱回収で得ていた熱エネルギーが不足する分は燃料を燃焼して補うが、バージン樹脂を再生樹脂に置き換えることでGHG排出削減に貢献することを示している

計算式

HSIカメラのGHG削減貢献量の計算式
HSIカメラのGHG削減貢献量の計算式を示した図。年間の削減貢献量(t-CO2e/年)は、樹脂の熱回収によるGHGから樹脂のマテリアルリサイクル(MR)によるGHGを差し引き、HSIカメラ1台が年間で処理する樹脂の量、EUでの処理における熱回収の割合、実際にMRされる樹脂の割合、HSIカメラの市場稼働台数を掛け合わせて算出することを示している

前提条件

  • 対象ソリューションを24h稼働、稼働率80%で250日稼働させる条件でライフサイクルGHGの差を計算しています。
  • 算定範囲は廃棄物の収集運搬から処理までに加え、熱回収によって得られる熱エネルギー、MRによって得られる樹脂について、その処理方法が選択されなかった場合の補完的な生産を含めています。

時間軸

  • 算定期間は2025年度の1年間です。2020年度以降に販売した製品が10年間の製品寿命で稼働していると仮定し、1台当たりの効果に市場稼働台数をかけることで企業単位での効果を算定しています。

分析結果

従来手法とHSI導入時のライフサイクルCO2は下表の通りとなります。樹脂1トンの処理を熱回収からMRに置き換える際のGHG削減貢献は3.20トン-CO2eとなります。

HIS導入によるGHG削減貢献量
熱回収バージン
樹脂生産
MR燃料の燃焼合計
従来手法3.222.495.71
HSI導入0.881.632.51
差分3.20

単位:トン-CO2e

計算の根拠

WBCSDガイドラインに基づく評価

  • 本算定において、3つの適格性ゲートの通過を確認しています。
    ゲート 1: コニカミノルタは、SBTネットゼロ目標の認定を取得しています。
    ゲート 2: 本効果はIPCC AR6「材料効率」に寄与します。
    ゲート 3: 上図に基づき、主に熱回収をMRに置き換えることを通してGHGを削減します。
  • 本製品のライフサイクルにおけるトレードオフは確認されておりません。
  • HSIカメラによる削減貢献量は、第三者による保証を受けていません。

制約

本算定結果は上記の前提条件に基づくものであり、使用状況により実際のGHG削減効果は変動します。

ソルダーレジスト塗布用インクジェットシステム

対象ソリューション

インクジェットを用いたプリント基板へのソルダーレジスト形成

比較対象

従来方式でのプリント基板へのソルダーレジスト形成

2025年度の削減貢献量

年間のGHG削減貢献量 62千トン-CO2e/年

年間の地球資源使用の削減貢献量 31千トン-CO2e/年

インクジェット製品(ソルダーレジスト塗布用インクジェットシステム 、商業用インクジェットヘッド)の合算値です。

概要

現在、プリント基板へのソルダーレジスト(以下、SR)形成において一般に用いられているフォトリソグラフィ方式においては、全面にインクを塗布したのち、UV露光で必要な箇所を硬化し、不要な箇所を洗い流します。一方、インクジェット方式(以下、IJ方式)では最初から必要な箇所のみにインクを塗布するため、工程が短くなり、必要とするエネルギーを削減することで、GHG削減に貢献します。

プリント基板へのSR塗布におけるフォトリソグラフィ方式とIJ方式の比較
プリント基板へのソルダーレジスト(SR)塗布における、フォトリソグラフィ方式とインクジェット(IJ)方式の工程を比較したフロー図。フォトリソグラフィ方式は洗浄→全面コーティング→仮乾燥→UV露光→現像→本乾燥の6工程を要するのに対し、IJ方式は洗浄→インクジェット印刷→本乾燥の3工程で済み、必要な箇所のみにインクを塗布することで工程が短くなりエネルギー削減につながることを示している

計算式

ソルダーレジスト塗布用インクジェットシステム のGHG削減貢献量の計算式
ソルダーレジスト塗布用インクジェットシステムのGHG削減貢献量の計算式を示した図。年間の削減貢献量(t-CO2e/年)は、フォトリソグラフィ方式の工程エネルギーによるGHGからIJ方式の工程エネルギーによるGHGを差し引き、IJ方式用SRインク1tで塗布できる基板面積と、IJ方式用SRインクの年間販売量を掛け合わせて算出することを示している

前提条件

  • 複数のプリント基板製造工場を訪問し、実使用に基づくエネルギーデータより算定しています。
  • 算定範囲はSR形成工程とし、置き換わる生産工程、および生産エリアの共通設備におけるエネルギーの差分を算定しています。投入材料の調達および廃棄によるGHGは算定に含めておりませんが、IJ方式ではインク、溶剤、現像剤、フォトマスクの投入および廃棄がいずれも従来方式と比べて小さくなることから、トレードオフは確認されておりません。

時間軸

算定期間は2025年度の1年間です。複数社での算定の平均値よりインク1 t あたりの削減効果を算出し、販売量に応じて算定しています。

分析結果

従来手法とIJ方式におけるSR工程のエネルギー負荷は下図のようになります。複数工場での検証により、約40%のエネルギー負荷を削減できます。

IJ導入前後のSR工程のエネルギー負荷の比較
IJ導入前後のSR工程のエネルギー負荷を比較した積み上げ横棒グラフ。IJ導入前は空調等・本乾燥・露光・現像・仮乾燥・塗布・前処理の各工程のエネルギー負荷で構成されるのに対し、IJ導入後は露光・現像・仮乾燥などの工程がなくなって全体のエネルギー負荷が縮小し、複数工場での検証により約40%のエネルギー負荷を削減できることを示している

計算の根拠

  • IJ方式では、1時間あたり21.6 m2の基板に対しSRインクを塗布する条件で算定しています。
  • 工程の詳細な条件は検証を行った工場により異なりますが、いずれもフォトリソグラフィ方式を用いてリジッド型のプリント基板を製造しています。
  • 空調等の共通設備のエネルギー削減効果は、IJ方式導入により短縮される「仮乾燥」「露光」「現像」の工程を行うエリアの面積比より算定しています。

WBCSDガイドラインに基づく評価

  • 本算定において、3つの適格性ゲートの通過を確認しています。
    ゲート 1: コニカミノルタは、SBTネットゼロ目標の認定を取得しています。
    ゲート 2: 本効果はIPCC AR6「エネルギー効率」に寄与します。
    ゲート 3: 上図に基づき、主に工程短縮によるエネルギーの削減によりGHGを削減します。
  • IJ方式ではインク、溶剤、現像剤、フォトマスクの投入及び廃棄がいずれも従来方式と比べて小さくなることから、トレードオフは確認されておりません。
  • ソルダーレジスト形成のインクジェット化による削減貢献量は、第三者による保証を受けていません。

制約

本算定結果は上記の前提条件に基づくものであり、使用状況により実際のGHG削減効果は変動します。

商業印刷用インクジェットヘッド

対象ソリューション

コニカミノルタのインクジェットヘッドを組み込んだデジタル印刷機

比較対象

市場の平均的なアナログ印刷機

2025年度の削減貢献量

年間のGHG削減貢献量 62千トン-CO2e/年※1

年間の地球資源使用の削減貢献量 31千トン-CO2e/年※1

※1:インクジェット製品(ソルダーレジスト塗布用インクジェットシステム 、商業用インクジェットヘッド)の合算値です。

概要

デジタル印刷技術はオンデマンドの生産を可能にし、印刷工程を削減することでGHG削減に寄与します。コニカミノルタのインクジェットヘッド(以下、IJヘッド)は高い耐久性と用途別のカスタマイズ性により、さまざまなメディアに対する印刷のデジタル化に貢献します。

デジタル印刷の削減貢献に対するIJヘッドの寄与
デジタル印刷の削減貢献に対するIJヘッドの寄与を示した図。コニカミノルタのインクジェットヘッド(IJヘッド)が組み込まれたデジタル印刷システムと、オフセット印刷の工程を比較している。オフセット印刷は印刷前工程でデータ作成・版作成(素材製造を含む)、印刷工程で版交セット・色調整(用紙製造・試し刷りを含む)を経て印刷するのに対し、デジタル印刷システムはデータ作成から直接印刷へ進み、版作成・版交セット・色調整などの工程が不要であることを示している。不要な印刷をなくすことで、印刷工程におけるCO2排出量を削減できる

計算式

IJヘッドのGHG削減貢献量の計算式
IJヘッドのGHG削減貢献量の計算式を示した図。年間の削減貢献量(t-CO2e/年)は、印刷のデジタル化によるGHG削減効果(Accurioシリーズ参照)に、印刷機に対するIJヘッドの寄与率と、IJヘッドを導入した機器の市場稼働台数を掛け合わせて算出することを示している

前提条件

  • 産業印刷機は、コニカミノルタのデジタル印刷システムであるAccurioシリーズと同条件の印刷物を印刷する条件で両者を比較しています。
  • 企業内での二重計上を避けるため、自社のデジタル印刷機に組み込まれるものは算定せず、他社のデジタル印刷機への組込むために販売されたものを対象としています。

時間軸

算定期間は2025年度の1年間です。2022年度以降に販売した製品が4年間の製品寿命で稼働していると仮定し、1台当たりの効果に市場稼働台数をかけることで企業単位での効果を算定しています。

分析結果

コニカミノルタ製IJヘッドを組み込んだデジタル印刷機の削減効果は下表の通りとなります。

デジタル印刷機におけるIJヘッドのGHG削減貢献量
用途削減効果IJヘッドの寄与率
商業印刷機版の削減、試し刷りの削減13%

印刷機単位の削減効果は、自社Accurioシリーズの算定結果を参考に、導入先の機器のスペックを反映して算出しています。

計算の根拠

  • 算定にあたっては、印刷機単位での削減貢献量に対するIJヘッドの寄与分を、「寄与率」として掛けています。寄与率は、印刷機単位での市場規模に対するヘッド単位での市場規模の割合より設定しています。
  • 1台のデジタル印刷機に導入するIJヘッドの個数は、実績をもとに一般的な数値を使用しています。当社製のヘッドを組みこんだ他社機の稼働台数は、ヘッドの販売台数を用途毎の導入個数で割ることで算出しています。

WBCSDガイドラインに基づく評価

  • 本算定において、3つの適格性ゲートの通過を確認しています。
    ゲート 1: コニカミノルタは、SBTネットゼロ目標の認定を取得しています。
    ゲート 2: 本効果はIPCC AR6「エネルギー効率」「材料効率」に寄与します。
    ゲート 3: 上図に基づき、アナログ印刷をデジタル印刷に置き換えることによる工程、材料の削減によってGHG削減に貢献します。
  • Accurioシリーズの算定において、印刷機そのものの原材料調達、製造、輸送、廃棄によるGHGは印刷工程のGHGに比べ非常に小さく、トレードオフは発生しないことを確認しております。
  • 商業印刷用IJヘッドによる削減貢献量は、第三者による保証を受けていません。

制約

本算定結果は上記の前提条件に基づくものであり、使用状況により実際のGHG削減効果は変動します。

OLED TV向け反射防止フィルム

対象ソリューション コニカミノルタ製のOLED TV向け反射防止フィルム

比較対象 従来のOLED TV向け反射防止フィルム

2025年度の削減貢献量

年間のGHG削減貢献量 0.86千トン-CO2e/年

年間の地球資源使用の削減貢献量 0.21千トン-CO2e/年

概要

TVの画面は、さまざまな機能を持つ多層のフィルムより構成されています。コニカミノルタのOLED TV向け反射防止フィルムを用いる場合、従来の反射防止フィルムでは保護に使用され、工程中で廃棄されていたフィルムが不要となり、保護フィルムの製造にともなうGHGの削減に貢献します。

コニカミノルタの反射防止フィルムによる保護フィルムの削減
コニカミノルタ製反射防止フィルムの導入により、従来必要だった工程用の保護フィルムが不要となり、その製造に伴うGHGを削減できることを示した図

計算式

OLED TV向け反射防止フィルムのGHG削減貢献量の計算式
OLED TV向け反射防止フィルムのGHG削減貢献量の計算式を示した図。年間の削減貢献量(t-CO2e/年)は、保護フィルムの製造によるGHGに、保護フィルムの厚み・密度と、反射防止フィルムの年間販売面積を掛け合わせて算出することを示している

前提条件

コニカミノルタの反射防止フィルムの販売量と同面積の保護フィルムを削減すると想定し、フィルムの原材料と生産による負荷の削減分を算定しています。

時間軸

算定期間は2025年度の1年間です。

計算の根拠

  • 削減できる保護フィルムの面積は、コニカミノルタが販売した反射防止フィルムの面積から算出しています。
  • 保護フィルムの素材の主原料はPEとしています。厚みは市場実績をもとにコニカミノルタ調べの値となります。

WBCSDガイドラインに基づく評価

  • 本算定において、3つの適格性ゲートの通過を確認しています。
    ゲート 1: コニカミノルタは、SBTネットゼロ目標の認定を取得しています。
    ゲート 2: 本効果はIPCC AR6「材料効率」に寄与します。
    ゲート 3: 上図に基づき、主に保護フィルムの削減を通してGHGを削減します。
  • 反射防止フィルムよる削減貢献量は、第三者による保証を受けていません。

制約

本算定結果は上記の前提条件に基づくものであり、使用状況により実際のGHG削減効果は変動します。