TCFD開示
ガバナンス
気候関連のリスクおよび機会に係る組織のガバナンス
コニカミノルタでは、気候変動への対応をサステナビリティマネジメントの管理対象の一つと位置付けており、主要な目標値の設定や変更などの意思決定は、取締役会の承認を得て実施しています。具体的には、2008年、2017年、2020年、2023年に取締役会で目標値の設定や変更の承認を実施しています。2026年3月には、2026年度からの中期経営計画「Corporate Plan 2026-2028」においても、新たな気候変動目標を定め取り組みを開始します。
| 時期 | 取締役会での承認事項 |
|---|---|
| 2008年 | 長期環境目標(エコビジョン2050)「2050年までに自社製品のライフサイクル全体におけるCO2排出量を2005年度比で80%削減」 |
| 2017年 | 「お取引先、お客様を中心とするステークホルダーとともに、自社の製品・事業に直接関わるCO2よりも多くの排出削減貢献を社会・お客様先で創出する」 |
| 2020年 | 5つのマテリアリティ(「気候変動への対応」を含む) |
| 2023年 | CO2削減貢献量が製品ライフサイクルCO2排出量を上回る達成時期を2025年へ前倒し、2050年に温室効果ガス排出を「ネットゼロ」 |
| 2024年 | 「施策によるCO2排出削減量」を中期株式報酬の評価指標に選定 〔報酬委員会〕 |
コニカミノルタでは、代表執行役社長が環境マネジメントの最高責任者として統括し、グループ環境責任者が中期計画を運営し、監査委員会へ毎月実績を報告しています。
気候変動を含む環境課題のガバナンスの詳細については、「環境マネジメント体制」をご参照ください。
ガバナンス体制の詳細は以下をご参照ください。
マテリアリティの評価・特定プロセスの詳細は以下をご参照ください。
戦略
気候関連のリスクおよび機会に係る組織の事業・戦略・財務に対する影響
コニカミノルタは気候変動リスクに対処するため、「製品ライフサイクルCO2排出量(スコープ1、2、3)を2050年にネットゼロとすること」を長期の目標に設定しています。気候変動に起因するリスクを事業リスクに統合し、気候変動対策に関わる中期目標および年度目標を、製品の企画・開発、生産・調達、販売等の事業中期計画と連動させることで、ビジネスを通じて目標の達成を目指しています。
また機会の観点では、顧客企業や社会におけるエネルギー・CO2削減への貢献度を高め事業成長を図ることを目指しています。創業以来各事業が育ててきたコア技術を、AIの活用と事業領域を跨ぐ技術の融合で“進化したコア技術群”として強化し、ワークフロー、サプライチェーン、社会の変革によるエネルギー・CO2削減での貢献度を高め、インダストリー事業の成長と、社会に必要とされる企業となるための事業創出を進めていきます。
気候移行計画
コニカミノルタでは、気候変動を企業価値に影響を与える重要な経営課題と捉えています。脱炭素社会への移行にともなう事業環境の変化を機会とリスクの両面から評価し、温室効果ガス排出量の削減にとどまらず、製品設計、生産、物流、販売、回収・再資源化を含むバリューチェーン全体の変革を進めています。
こうした考え方に基づき、パリ協定および1.5℃目標に整合した科学的根拠に基づく目標(SBT:Science Based Targets)を設定するとともに、2050年度ネットゼロ達成に向けた移行計画を策定しています。本計画では、短期・中期・長期の目標と具体的な実行施策を明確化し、脱炭素と事業成長を両立させながら、持続可能な社会の実現を目指します。
スコープ1、2の削減の取り組み
スコープ1、2の排出量の削減に向けて、コニカミノルタは2025年度まで、生産プロセスにおける省エネルギー活動、拠点の最適化、再生可能エネルギーの導入拡大(導入率40%)を中心に取り組んできました。
今後は、2030年度に向けて、老朽設備更新によるエネルギー効率向上、拠点の統合、リモートサービスやオンライン商談による営業車両のガソリン使用量軽減、再生可能エネルギーの追加導入(導入率50%)を推進し、排出量を160千トンまで段階的に削減していきます。
さらに2035年度に向けては、生産プロセス効率化と燃料転換試行、営業車両の移動削減と車両転換、再生可能エネルギーの導入拡大を進めることで、排出量を90千トンまで削減する計画です。
スコープ3の削減の取り組み
スコープ3の排出量の削減に向けて、コニカミノルタは2025年度まで、小型軽量設計や省エネ設計、航空輸送の低減を推進してきました。
今後の成長ステージにおいては、事業の拡大および外的要因(地政学的な要因による物流への影響など)のリスクを勘案し、排出量目標を設定しています。2030年度には、SBTi承認目標を上回る水準を担保しています。
主な施策として、事業拡大を上回る製品の資源循環利用、循環資材(再生材・植物由来)の活用最大化、消費エネルギー計測方法の高度化を推進していきます。これらの削減効果により、排出量を2030年度に780千トン、2035年度に640千トンまで段階的に削減する計画です。
※2025年目標値は、算定方法・算定範囲見直し後の想定値
2035年度以降は、製品の長寿命化・リユース・リマニュファクチャリングの拡大による循環型ビジネスモデルへの転換を進めるとともに、サプライヤーとの協働による原材料製造段階の脱炭素化、低炭素物流への移行、製品使用時のエネルギー効率向上を加速します。さらに、再生可能エネルギー由来材料や次世代循環材料の活用を拡大し、バリューチェーン全体での排出量削減を進めます。
これらの取り組みを着実に実行することで、1.5℃目標に整合した排出量削減を推進するとともに、技術的・経済的に排出の回避が困難な残余排出量については高品質な炭素除去およびこれらに由来する高品質な炭素除去クレジットの活用を検討し、2050年度までにバリューチェーン全体でのネットゼロ実現を目指します。
レジリエンスと経営戦略
コニカミノルタは、気候変動が事業活動やサプライチェーン、顧客市場に与える影響を重要な経営課題として認識しています。脱炭素社会への移行にともなう政策・技術・市場の変化や、異常気象の激甚化などの物理的影響に対する事業レジリエンスを高めるため、気候関連リスクと機会を中長期的な視点で評価し、経営戦略へ反映しています。
評価にあたっては、IPCCのRCP2.6/RCP8.5やIEA NZE 2050等の科学的シナリオを活用し、1.5℃シナリオおよび2℃超シナリオのもとで、移行リスク(政策・法律、技術、市場、評判)ならびに物理的リスク(慢性・急性)の財務影響を分析しています。分析結果はグループ環境推進会議で審議し、気候移行計画や事業戦略、リスク管理施策へ反映させることで、変化する事業環境への適応力と競争力の強化を図っています。
長期環境ビジョンの詳細は以下をご参照ください。
気候変動への適応の詳細は以下をご参照ください。
気候関連シナリオ分析の実施と結果
気候変動シナリオ分析の実施と結果
コニカミノルタでは、気温上昇が2℃以下(1.5℃相当)に抑えられ、世界全体が低炭素社会へ移行した場合と、気温上昇が2℃を超え、気候変動の物理的影響が顕在化した場合の2つのシナリオを想定し、2030年時点でコニカミノルタの業績に影響を及ぼす事業リスクと、気候変動における課題の解決に先手を打って対応することで創出できる事業機会を、それぞれ特定しています。
シナリオ分析は、以下のプロセスを経て実施しています。
- 気候変動シナリオ分析の対象事業分野の特定
- 重要な気候関連リスクおよび機会の特定
- 気候変動に関する既存の科学的シナリオの検討
- シナリオに対するリスクおよび機会、想定される財務影響の明確化
- 今後の対応の方針・戦略の検討
シナリオ分析で特定された気候関連財務影響は、グループ環境推進会議において報告され、事業部門ならびにコーポレート部門と審議します。そして、代表執行役社長が任命したグループ環境責任者より、今後の対応の方針・戦略・施策の徹底を指示・展開しています。
気温上昇が2℃以下(1.5℃相当)に抑えられ、世界全体が低炭素社会へ移行した場合
| コニカミノルタへの影響 | 対象セグメント | 分類 | 財務影響 | 時間軸 | 対処 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 調達・製造コストの増加 | ネットゼロ、再エネ化対応の遅れ | インダストリー事業 デジタルワークプレイス事業 プロフェッショナルプリント事業 | 市場 評判 | 大 | 短期 | 生産・研究開発・販売拠点における再生可能エネルギー由来電力の導入 |
| 当社拠点の排出規制・化石燃料の代替化の必要性 | インダストリー事業 デジタルワークプレイス事業 プロフェッショナルプリント事業 | 政策・法律 | 大 | 中~長期 | CO2フリー燃料・CCS等の導入検討、生産設備の電化、省エネ生産技術開発 | |
| 製品開発コストの増加 | 製品の環境性能の向上と情報開示への対応 | インダストリー事業 デジタルワークプレイス事業 プロフェッショナルプリント事業 | 政策・法律 市場 | 大 | 短~中期 | 環境ラベル・製品規制の新基準要件への準拠、顧客調達要件への対応 |
| 製品サービスの需要変化による売上減少 | 森林資源の減少にともなう保護規制・紙需要の減少 | デジタルワークプレイス事業 プロフェッショナルプリント事業 | 市場 | 大 | 中~長期 | プリントチャージに依存しない収益モデルへの転換 |
| コニカミノルタへの影響 | 対象セグメント | 分類 | 財務効果 | 時間軸 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 製品サービスの需要変化による売上増加 | ・商業/産業印刷サプライチェーンを変革するデジタルソリューション | プロフェッショナルプリント事業 | 製品/ サービス | 大 | 短~中期 |
| ・低カーボンフットプリント製品・サービスの提供、循環社会における材料種判別の高度化技術、オンデマンド生産プロセスの提供による製造工程効率化、次世代エネルギーの実装を支える品質検査技術・高耐久材料の適用拡大、半導体量産工程における安定稼働と生産性向上 | インダストリー事業 | 製品/ サービス | 大 | 短~中期 | |
| 調達・製造コストの減少 | 当社拠点におけるエネルギー生産性向上(スコープ1、2削減) | インダストリー事業 | エネルギー | 小 | 短期 |
| 製品サービスの付加価値向上による売上増加 | 再生可能エネルギーによる製品生産(スコープ2削減) | インダストリー事業 デジタルワークプレイス事業 プロフェッショナルプリント事業 | エネルギー | 小 | 短期 |
| 循環資源を活用した製品の拡大(スコープ3) | インダストリー事業 デジタルワークプレイス事業 | エネルギー 資源効率 | 中 | 短~中期 | |
気温上昇が2℃を超え、気候変動の物理的影響が顕在化した場合
| コニカミノルタへの影響 | 対象セグメント | 分類 | 財務影響 | 時間軸 | 対処 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 生産能力減少による収益減 | 気候影響による天然資源の調達不安定化 | インダストリー事業 | 慢性物理 | 大 | 長期 | 特定の自然資源に依存しない製品設計と開発 |
| 大規模気候災害によるサプライチェーン分断 | デジタルワークプレイス事業 プロフェッショナルプリント事業 | 急性物理 | 大 | 中期 | 事業継続管理(BCM)の構築、消耗材の域別分散生産および供給 | |
| ・水資源の枯渇・取水制限 | デジタルワークプレイス事業 プロフェッショナルプリント事業 インダストリー事業 | 慢性物理 | 小 | 長期 | 生産・調達拠点の水リスク管理、水使用量の削減 | |
| コニカミノルタへの影響 | 対象セグメント | 分類 | 財務効果 | 時間軸 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 製品サービスの需要変化による売上増加 | 異常気象・自然災害への防災・減災に貢献する画像ソリューション、災害医療現場で画像診断を活用したヘルスケアソリューション | 画像ソリューション事業 | 製品/ サービス | 小 | 中期 |
シナリオ分析の凡例
| セグメント | インダストリー事業、デジタルワークプレイス事業、プロフェッショナルプリント事業、画像ソリューション事業 |
|---|
| 移行リスク | 政策・法律、技術、市場、評判 |
|---|---|
| 物理的リスク | 急性物理、慢性物理 |
| 機会 | 資源効率、エネルギー、製品/サービス、市場、レジリエンス |
| 大 | 追加コストまたは利益減少 10億円以上 |
|---|---|
| 中 | 追加コストまたは利益減少 1億円以上~10億円未満 |
| 小 | 追加コストまたは利益減少 1億円未満 |
| 大 | 利益創出 100億円以上 |
|---|---|
| 中 | 利益創出 10億円以上~100億円未満 |
| 小 | 利益創出 10億円未満 |
| 長期 | 10年以上 |
|---|---|
| 中期 | 3年以上~10年未満 |
| 短期 | 1年以上~3年未満 |
| 気温上昇が2℃以下(1.5℃相当)に抑えられ、世界全体が低炭素社会へ移行した場合 | IPCC RCP2.6シナリオ、IEA NZE 2050シナリオ |
|---|---|
| 気温上昇が2℃を超え、気候変動の物理的影響が顕在化した場合 | IPCC RCP8.5シナリオ、IEA CPSシナリオ |
| 評価時期 | 2026年3月 |
|---|
コニカミノルタの気候関連リスクと機会
前述のシナリオ分析の結果を踏まえ、当社では事業・戦略・財務への影響の観点から重要な気候関連リスクおよび機会を特定しています。これらをライフサイクルの各段階(調達、直接操業、製品・サービス使用)に沿って整理し、主な事業への影響、財務影響、時間軸及び対応策を以下に示します。
リスク管理
気候関連のリスクを識別・評価・管理するために用いるプロセス
コニカミノルタは、リスクマネジメントを「リスクのマイナス影響を抑えつつ、リターンの最大化を追求する活動」と位置づけ、中長期的な視点でリスクを評価しています。気候変動を含む環境リスクは、中長期的な観点から、「世界全体の気温上昇が2℃以下(1.5℃相当)に抑えられ、低炭素社会へ移行した場合」と「世界全体の気温上昇が2℃を超え、気候変動の物理的影響が顕在化した場合」の2つのシナリオで気候変動リスクの影響度と不確実性を評価し、管理しています。またこの環境リスクをグループ全体の経営リスクの一つとして位置づけ、リスクマネジメント委員会において管理しています。
気候変動への対応に関する計画や施策について、四半期ごとにグループ環境推進会議において審議するほか、リスクの変化の確認を同会議にて毎年2回行い、リスクを再評価しています。計画の進捗状況については、代表執行役社長のもと任命されたグループ環境責任者から代表執行役社長に毎月報告されています。また重要な環境課題についても、グループ環境責任者から経営審議会その他の会議体、リスクマネジメント委員会などに報告されています。監査委員会では、気候変動への対応に関する経営計画の進捗について定期的に報告を受け、その執行状況を監督しています。
使用したリスクの分類枠組みは、移行リスクは政策・法律、技術、市場、評判、物理的リスクは急性物理、慢性物理としました。
リスク管理の対象となるマテリアリティの妥当性の詳細は以下をご参照ください。
指標と目標
気候関連のリスクおよび機会を評価・管理するために使用する指標と目標
コニカミノルタでは、気候変動のリスクと機会を管理する指標として「製品ライフサイクルCO2排出量」(スコープ1、2、3※1)、「再生可能エネルギー由来電力比率」に加え「CO2削減貢献量※2(スコープ1、2、3以外での削減)」を定めております。
コニカミノルタの製品ライフサイクルの範囲外において、コニカミノルタが排出するCO2(製品ライフサイクルCO2排出量)よりも多くの排出削減貢献(CO2削減貢献量)を社会・お客様先で創出する状態を2025年度末までに実現するという目標に対し、2025年度は製品ライフサイクルCO2排出量が699千トン、CO2削減貢献量は1,118千トンとなり目標を達成しました。
- ※1スコープ1:燃料の使用などを通じて企業が「直接排出」する排出量
スコープ2:他社から供給された電気、熱、蒸気を使用したことによる「間接排出」の排出量
スコープ3:スコープ1、2以外の、原料調達・物流・製品使用などバリューチェーンで発生する自社の事業活動に関連した排出量 - ※2CO2削減貢献量:スコープ1、2、3以外で、当社製品・ソリューションの提供によって社会・お客様先にて削減することができたCO2削減量(当社製品・ソリューションを提供しなかった場合の市場平均代替手段と比較)
詳細データは、ESGデータ(環境データ)をご参照ください。
1.温室効果ガス排出量(スコープ1、2、3排出量)
製品ライフサイクルCO2排出量は、スコープ1、2のすべて(生産段階、販売・サービス段階のCO2排出量)と、主要なスコープ3(調達段階、物流段階、製品使用段階のCO2排出量)を含めています。2025年度末までに2005年度比で61%削減(800千トン)する目標に対し、2025年度は、66%削減(約699千トン。スコープ1:147千トン、スコープ2:80千トン、主要なスコープ3:472千トン)で目標を達成しました。
コニカミノルタではCO2排出量(スコープ1、2、一部のスコープ3排出量)を含む各非財務実績について、各年度に「環境/社会データ」にて第三者保証を受けており、妥当性を担保しています。なお2025年度のデータは第三者保証を取得済みです。
中期経営計画「Corporate Plan 2026-2028」での指標と目標
2026年度から始まった中期経営計画「Corporate Plan 2026-2028」では、算定範囲の変更および算定方法の見直しを行っています。これにより、2024年7月に認定を受けたSBTi目標との整合を図りました。
算定範囲は、スコープ1、2および主要なスコープ3(従来管理してきた調達段階、物流段階、製品使用段階に加え、製品廃棄段階)としています。国際的に標準化および公開されている排出係数のデータソースへの統一を図り、活動による削減効果の算定プロセスの明確化と比較可能性の向上を目的に算定方法を変更しています。
この変更により、2028年度末までに2018年度比で33%削減(スコープ1、2、3排出量:980千トン)、中期的には2030年までに2018年度比で36%削減(同940千トン)することを新たな目標として設定しています。なお、この変更は、SBTi目標(スコープ1、2および主要なスコープ3目標)の変更を行うものではありません。
| 実績 | 目標 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2018年度 (基準年度) | 2025 年度 | 2028 年度 | 2030 年度 | 2035 年度 | 2050 年度 | |
| スコープ1、2(生産、販売・サービス) | 330 | 207 | 180 | 160 | 90 | ネットゼロ |
| 主要なスコープ3 | 1,130 | 778 | 800 | 780 | 640 | |
| カテゴリー1 (購入した物品、サービス) | 712 | 502 | - | - | - | |
| カテゴリー4 (輸送・流通(上流)のうち製品物流) | 67 | 26 | - | - | - | |
| カテゴリー11 (販売した製品の使用) | 204 | 148 | - | - | - | |
| カテゴリー12 (販売した製品の廃棄) | 145 | 102 | - | - | - | |
| 合計(スコープ1、2、3)※ | 1,460 | 985 (32%削減) | 980 (33%削減) | 940 (36%削減) | 730 (50%削減) | |
(単位:千トン-CO2)
※四捨五入しているため、合計が合わない場合があります。
2.移行リスク
「再生可能エネルギー由来電力比率」では、化石燃料を利用できなくなる将来予測を踏まえ、自社の事業活動で使用する電力における再生可能エネルギー由来の割合を、2030年度までに50%以上に高め、2050年度までに100%にする目標を設定しており、スコープ2の排出量削減に寄与します。再生可能エネルギー由来電力比率は、日本の生産拠点および研究開発拠点における再生可能エネルギー電力使用の本格稼働により、2024年度の20.7%から2025年度は39.8%まで高まりました。
2025年度までの取り組みとしては、トナーなどの印刷機用資材・消耗品の生産会社において、電力購入契約を見直し、再生可能エネルギー電力プランの「トラッキング付き非化石証書」を活用し、100%再生可能エネルギー化を達成しました。これにより、グループ全体の約8割の売上規模を占める情報機器事業(複合機およびデジタル印刷システム、消耗品)のグローバル全生産拠点で、再生可能エネルギー100%(自家発電を除く)を達成しました。
3.物理リスク
コニカミノルタの主力事業である情報機器事業では、生産した製品を世界のお客様へお届けしています。大規模な自然災害等によるサプライチェーンの分断によってお客様への商品供給が滞ることのないように、代替のきかない重要な部品・原材料は、供給ルートを粗原料まで遡って把握を行い、調達先の複数確保や代替材料の検討に取り組んでいます。主要部材は調達複線化、新規サプライヤー開拓、代替部品・代替材料の評価、設計変更を含む部材切り替えの迅速化、在庫水準の機動的見直しを推進しています。
また、こうした気候災害リスクへの備えとして、印刷用トナーの充填を行う自社拠点を、日本、欧州、北米に展開し、消費地で供給できるレジリエンスの高いサプライチェーン体制を確保するよう努めています。
4.気候関連の機会
コニカミノルタは、気候関連の機会を管理する指標として、自社の製品やソリューションをステークホルダーへ提供することで創出される、経済価値および環境価値の両方を採用し、目標を設定しています。
経済価値は、「貢献製品売上高」、「貢献製品売上高比率」(売上高に占める貢献製品売上高比率)、「成長事業の貢献効率」を設定しています。
環境価値は、「CO2削減貢献量」を設定しています。
2025年度は、アナログ印刷からデジタル印刷への作業工程変革による生産性向上を実現するIJコンポーネントおよびデジタル印刷システム、電力消費量の多い光源を必要としないシネマ用プロジェクターレンズ、廃プラスチックの高度な判別で資源循環に貢献するハイパースペクトルカメラ等の販売拡大に取り組みました。その結果「CO2削減貢献量」は2025年度の目標800千トンに対して実績は1,118千トンでした。
2050年度には、コニカミノルタ経営統合以降の累積CO2排出量を超える、CO2削減貢献量(4,000万トン)を創出することを目指しています。
| 管理指標 | 実績 | 目標 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2025 年度 | 2026 年度 | 2027 年度 | 2028 年度 | 2030 年度 | 2050 年度 | ||
| 経済価値 | 貢献製品売上高比率 (%) | 10.8 | 11.2 | 11.1 | 11.1 | TBD | - |
| 環境価値 | CO2削減貢献量 (千トン) | 1,118 | 1,222 | 1,321 | 1,423 | 1,240 | - |
| 累積CO2削減貢献量 (千トン) | - | - | - | - | - | 40,000 | |
5.資本配備
コニカミノルタでは「気候変動への対応」を、長期の経営ビジョンにおいて取り組むべき5つのマテリアリティの一つとして特定しています。中長期において企業価値向上、低炭素社会実現への貢献に資する事業活動へ資本投入を行っています。気候変動対応は通常の設備投資および研究開発活動に組み込んで実施しており、現時点では気候関連投資のみを切り分けて管理していません。
なお、設備投資・投融資に関する情報は中期経営計画「Corporate Plan 2026-2028」に、研究開発活動に関する情報は「テクノロジー」に掲載しています。
詳細は、それぞれの関連ページをご参照ください。
6.インターナル・カーボンプライシング
コニカミノルタでは、低炭素投資における意思決定の促進および効果的なエネルギー効率施策を推進するため、社内炭素価格(ICP)を導入しています。スコープ1(燃料使用による直接排出)とスコープ2(電力使用による間接的な排出)では、CO2排出量1トンを削減するために必要な費用、施策、時間軸がそれぞれ異なります。当社グループでは、より実効性の高いICP運用を目指して、スコープ1とスコープ2の削減における環境価値の固有性を見極め、異なる炭素価格を設定するアプローチを採用しています。
炭素価格は、各国の法規制および市場動向を参照して設定しています。時勢を鑑みて価格を改定する可能性があります。
7.報酬
コニカミノルタでは、中期経営計画の目標達成へのインセンティブを高めるとともに自社株保有の促進を図るため、中期株式報酬(業績連動型)を導入しており、構成する評価指標のうち、非財務指標として「施策によるCO2排出削減量」を設定してきました※。執行役社長およびその他の執行役の役員報酬は、中期経営計画の終了後、目標達成度に応じて0%~200%の範囲で決定され、当社株式が交付されます。
※2026年3月に開催された報酬委員会において、執行役に対する役員報酬制度の改定が決議されました。