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気候変動

基本的な考え方

コニカミノルタはマテリアリティのひとつに「気候変動への対応」を掲げています。脱炭素社会へ移行していく社会のニーズの変化を機会とリスクの両側面から捉え、事業を継続・拡大することを基本戦略としています。
この戦略を「長期環境ビジョン」として掲げ、取り組みを設定しています。

長期環境ビジョン:気候変動への対応

製品ライフサイクルにおけるCO2排出量

コニカミノルタでは、2050年に製品ライフサイクルCO2排出量(スコープ1、2、3)をネットゼロにすること目指しています。

製品ライフサイクルCO2排出量には、コニカミノルタグループのスコープ1、2に加えて、主要なスコープ3(調達・製品物流・製品使用・製品廃棄)のCO2排出量が含まれます。

製品ライフサイクルにおけるCO2排出量の長期ビジョン
製品ライフサイクルにおけるCO2排出量(スコープ1、2、3)の長期ビジョンを示した棒グラフ(ビジョン(1))。基準年2018年の1,460千トンに対し、2025年は985千トン(2018年比▲32%)、以降2028年▲33%、2030年▲36%、2035年▲50%と削減を進め、2050年にネットゼロを目指す。1.5℃水準の削減を継続することを示している

製品ライフサイクル以外における累積CO2削減貢献量

コニカミノルタは経営統合以降、継続的にCO2排出をしながら事業運営してきました。製品ライフサイクルCO2排出量は2050年のネットゼロを進めていきますが、累積CO2排出量は少なからず気候変動に影響していると認識しています。
そのため2050年に向けては、コニカミノルタ経営統合以降の累積CO2排出量を上回る累積CO2削減貢献量(Avoided Emissions)を創出・拡大を目指します。社会、お客様の脱炭素およびサーキュラーエコノミーに貢献する成長事業の拡大により、お客様や社会に対する貢献インパクトを生み出し高めることで、ビジネスの競争力につなげていきます。

スコープ1、2、3以外で、コニカミノルタの製品が導入されなかった場合と比較してお客様のCO2削減に貢献した量

製品ライフサイクル以外における累積CO2削減貢献量の長期ビジョン
製品ライフサイクル以外における累積CO2削減貢献量(Avoided Emissions)の長期ビジョンを示した棒グラフ(ビジョン(2))。CO2削減貢献量は年々拡大し、2025年は1,118千トン、2050年に向けてプロフェッショナルプリント/インダストリーから成長事業の拡大、新たな貢献事業の創出へと広げ、2020〜2050年の累積CO2削減貢献量4,000万トンを目指すことを示している

戦略・目標・実績

コニカミノルタでは、長期環境ビジョンのマイルストーンとして中期環境計画2025目標を設定し取り組んできました。2025年度には、CO2削減貢献量が製品ライフサイクルCO2排出量を上回りました。
2026年度からの新しい中期経営計画「Corporate Plan 2026-2028」では、新たに2028年、2030年、2035年の目標を設定し、計画的な削減を進めます。

主要KPI

(1)製品ライフサイクルCO2排出量(スコープ1、2、3)

中期経営計画(2023-2025)の指標と目標

中期環境計画2025で設定した目標を上回る削減を達成しました(目標:2018年度比△23%(800千トン)、実績△33%(699千トン))。
スコープ1、2では、自社拠点への再生可能エネルギー由来電力の導入が進展したこと、自社の主要拠点での省エネルギー活動・拠点最適化の効果が想定より拡大したことなどで超過達成しました(目標:2018年度比△30%(250千トン)、実績△38%(227千トン))。
またスコープ3でも目標を超過達成しました(目標:2018年度比△18%(550千トン)、実績△30%(472千トン))。調達領域(カテゴリー1)での小型軽量・再生資源の有効利用が大きく寄与しました。物流領域(カテゴリー4)では、2024年までは紛争影響による物流長期化により航空輸送を多用していましたが、2025年に市中在庫を安定化させ航空輸送を削減しました。
中期環境計画2025では、スコープ1、2、3排出量の削減を確実にするために、重要な管理指標に「施策によるCO2削減量」を設定し、2023年度~2025年度の累計で113千トンの削減施策を実行(目標110千トン)してきました。「施策によるCO2削減量」は当社役員報酬における中期株式報酬(業績連動型)における、非財務指標として設定していました

2026年3月に開催された報酬委員会において、執行役に対する役員報酬制度の改定が決議されました。

中期経営計画「Corporate Plan 2026-2028」での指標と目標

2026年度から始まる中期経営計画「Corporate Plan 2026-2028」では、算定範囲の変更および算定方法の見直しを行っています。これにより、2024年7月に認定を受けたSBTi目標との整合を図りました。

算定範囲の変更

スコープ3の範囲を、従来管理してきた調達段階、物流段階、製品使用段階に製品廃棄段階を加えています。また、主にスコープ1、2ではSBTi目標認定時点(2024年7月時点)で2030年までの中長期視点で当社グループ連結範囲にないと予測されていた拠点の排出量を除いています。

算定方法の変更

基準年である2018年と排出量実績に対して、国際的に標準化および公開されている排出係数のデータソースへの統一を行っています。これにより活動による削減効果の明確化と比較可能性の向上を狙っています。それにともない、製品ライフサイクルCO2排出量の絶対値が変更になりますが、SBTi目標(スコープ1、2およびスコープ3目標)の変更を行うものではありません。

2028年度末までに2018年度比で33%削減(排出量980千トン)、中期的には2030年までに36%削減(排出量940千トン)することを新たな目標として設定しています。その内訳として、スコープ1、2では2028年度末までに2018年度比で45%削減(排出量180千トン)、中期的には2030年までに51%削減(排出量160千トン)を、スコープ3では、2028年度末までに2018年度比で29%削減(排出量800千トン)、中期的には2030年までに31%削減(排出量780千トン)を目標とし、以下の移行計画に沿った削減を継続します。
2035年、2050年に向けても、1.5℃水準に沿った削減を継続し、2050年ネットゼロに向けて施策を進めていきます。

製品ライフサイクルにおけるCO2排出量(スコープ1、2、3)
スコープ1、2とスコープ3を積み上げた製品ライフサイクルCO2排出量が、2018年度実績1,458千トンから2025年度実績985千トン、2028年度980千トン、2030年度940千トン、2035年度730千トンを経て2050年度ネットゼロに向かうことと、各期間の主な削減施策を示したグラフ

※ 2025年目標値は、算定方法・算定範囲見直し後の想定値

(2)CO2削減貢献量の拡大

中期環境計画2025で設定した目標を上回るCO2削減貢献量を達成しました。(目標800千トン以上、実績1,118千トン)
プロフェッショナルプリント事業では、これまでもCO2削減貢献量の拡大を進めてきたデジタル印刷システムの市場台数がさらに伸長したことで、お客様での版や試し刷り紙削減にともなう、素材製造時のCO2排出量削減に貢献しました。これに加え2025年度からはインダストリー事業の部材、コンポーネント製品のCO2削減貢献量を明確化・定量化し追加計上しています。この活動を通じ、当社製品がお客様のバリューチェーンで貢献する価値を特定し、さらなる拡大に向けた戦略に活用しています。

2028年度にはCO2削減貢献量を1,200千トン以上、2030年度には1,240千トン以上にすることを目標としています。さらなる既存事業の拡大と、成長領域であるペロブスカイト太陽電池向けソリューション、インテリジェント再生材などによってさらなる拡大を継続していきます。

CO2削減貢献量が2022年度実績593千トンから、2025年度は目標800千トンに対し実績1,118千トンへ拡大し、2028年度1,200千トン、2030年度1,240千トン、2035年度1,500千トンを目指すことを示したグラフ。拡大の担い手として、前半はプロフェッショナルプリント/インダストリー製品の市場普及拡大、後半は成長の芽・成長事業の拡大を挙げている