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コニカミノルタの環境戦略

基本的な考え方

コニカミノルタは、経営理念、経営ビジョンなどからなるコニカミノルタフィロソフィーを体現するための行動原則として「コニカミノルタグループ行動憲章」を定め、2022年4月の取締役会で承認されています。コニカミノルタグループ行動憲章は、8項からなる行動原則とそれに紐づく方針で構成されています。この行動憲章の1項目として「3. 環境問題への取り組み」を設定し、コニカミノルタグループの環境に対する行動原則を定めるとともに、それを具体化した環境方針を定めています。

私たちコニカミノルタグループは、持続可能な発展と利益ある成長を目指し、環境・経済・社会の観点を企業戦略に融合することで、会社運営のすべての面で人と環境に調和した企業活動を進めます。
私たちは、「信頼性あるデータの確保と効果・影響の定量的な測定に基づき、環境課題の着実な解決につなげること」を取り組みの基本姿勢とします。

環境方針

「-測定なくしてコントロールなし-」

1.地球市民として持続可能な社会を目指して

私たちは、持続可能な社会に対応するため、環境保全、経済成長、社会性(倫理性)のパフォーマンスの継続的改善の観点をもって、事業活動を行います。私たち一人一人は、地球規模の環境・経済・社会に対して知識を深め、見識を持ち、持続可能な社会を目指して責任ある行動を行います。

2.法的及びその他の要求事項の遵守

私たちは、国内外の法的要求事項及び社内基準を遵守します。また、事業を取り巻く利害関係者の要求や、国際社会における合意に対しても公正に対応します。

3.製品・サービスの全ライフサイクルにわたる環境への配慮

私たちは、製品に対しての責任はメーカーにあるとの認識をもち、製品・サービスの全ライフサイクルにわたる環境への配慮により、環境負荷の低減に努めます。

4.地球温暖化防止への取り組み

私たちは、地球温暖化が地球共通の重要課題であることを認識し、製品・サービスのライフサイクルの観点をもって、グループのあらゆる事業活動に由来する温室効果ガス排出量の継続的削減を行います。

5.循環型社会への対応

私たちは、循環型社会の形成の為に企業としてのできうる対応策を常に見直し、資源使用を最小化するとともに、ゼロエミッション活動を積極的に推進・継続します。また、使用済み製品や包装材料などの回収・再資源化を加速度的にすすめます。

6.化学物質による汚染の予防及び環境リスクの低減

私たちは、化学物質が健康・安全・環境へ多大な影響を有することを認識し、化学物質の汚染の予防を図ります。また、環境へのリスクを低減するために、化学物質の使用量抑制と排出量削減を継続して行います。

7.情報公開の推進

私たちは、事業を取り巻く利害関係者に対して情報開示及びリスクコミュニケーションを積極的に行い、説明責任を果たすとともに、社会との共生に努めます。本方針は社外に対し公開します。

8.環境目的、目標の設定

私たちは、本方針を実現するために環境目的、目標、マネジメントプログラムを設定・運用し継続的な改善を図ります。

2022年4月1日

コニカミノルタ株式会社

代表執行役社長 兼 CEO

大幸利充の署名

環境経営の考え方

環境・社会の変化をリスクだけでなく、機会に

気候変動、資源枯渇、自然資本の毀損など、さまざまな環境課題が深刻化するなかで、社会は「脱炭素社会」「循環型社会」「自然共生社会」の構築に向けて急速に変化しており、それにともないさまざまな政策・法規制の強化、技術の進化、市場の変化が起こっています。
これらの変化は、コニカミノルタにとって事業機会損失のリスクとなります。一方で、コニカミノルタと同様にお客様やそのサプライチェーンにとっても大きなリスクとなるため、お客様のバリューチェーンの環境課題を解決できるソリューションを提供することができれば、それはコニカミノルタにとっての機会となります。

コニカミノルタの環境経営は、「環境課題を解決していくことで、事業を成長させ、さらには新しい事業を創出していくこと」を基本的な考えとし、気候変動をはじめとした地球環境課題の解決に貢献するとともに、会社の成長を図ることで、世の中から必要とされる会社になることを目指しています。

コニカミノルタにおける環境経営の考え方

環境・社会・経済の3層で、気候変動などの環境課題によるリスクが、お客様のバリューチェーンの課題解決を通じてコニカミノルタの事業機会に転じる関係を示した図

ステークホルダーとの共創

コニカミノルタには、自社内の環境負荷低減への取り組みで培ってきた、製造現場への入り込みや測定・みえる化、生産プロセスの改善・変革などの知見・技術という資産があり、環境価値と事業価値を両立させることが根付いています。
この資産を自社の環境負荷低減にのみ活用するだけでは、当社の最終製品・サービスを直接社会に提供する範囲にとどまってしまいます。コニカミノルタはお客様やお取引先を変革し、当社だけでは実現し得ない大きな環境負荷低減と、事業価値・経済価値の拡大を図っています。

コニカミノルタの価値の源泉と拡大

自社の環境負荷低減で培った測定・みえる化や生産プロセス改善などの知見を源泉に、当社からお取引先、お客様・社会へと共創を広げることで、サステナビリティ価値と事業価値がともに拡大する関係を示した図

長期環境ビジョン「エコビジョン2050」

地球環境問題は喫緊の課題であり、環境負荷を抑制して持続可能な社会づくりを実現していくうえで、グローバル企業は大きな責任を有しています。コニカミノルタは、その責任を果たすという強い決意を、2050年を見据えた長期環境ビジョン「エコビジョン2050」に表しています。

エコビジョン2050

  1. (1)製品ライフサイクルにおけるCO2排出量を、2050年までにネットゼロにする

    (2)CO2削減貢献量※1を増大させ、2050年までにコニカミノルタ統合(2003年)以降の累積CO2排出量を超える累積CO2削減貢献量を創出する

  2. (1)地球資源※2使用ゼロに向けて、自社製品における地球資源使用量を2050年までに90%以上削減する

    (2)自社製品以外での地球資源の削減貢献量を拡大する

  3. 生物多様性の修復と保全に取り組む

  • ※1コニカミノルタの製品ソリューションを提供することによって、世の中のCO2削減に貢献した量(Avoided Emissions)
  • ※2地球資源:原油や鉱物資源などの新たな採掘をともなう資源で、一般に枯渇性資源と同義。

環境目標の設定プロセス

中期環境計画2028における環境目標

Step1 環境のマテリアリティ評価・特定

環境目標を設定するにあたり、まずはコニカミノルタのサステナビリティにおける5つのマテリアリティのうち、環境に関連する事項(「気候変動への対応」「有限な資源の有効利用」「社会における安全・安心確保(化学物質安全)」)に対して、さらに効果が高く具体的な目標・施策設定をするために、環境の領域に限定してマテリアリティ分析を実施しています。
マテリアリティの特定にあたって、まずは国際的なガイドラインや、多様なステークホルダーからの要請事項を反映させて課題を網羅的にリストアップします。そして、抽出された環境課題を、「当社が環境・社会に与えるインパクト」と「環境・社会課題が当社に与えるインパクト」という2側面から評価を行います。当社に与えるインパクトの評価は、リスク分析では発生した時に損失する利益額を、機会分析では創出する利益額を想定し、定量的に行います。当社が与えるインパクトは、機会では実行できた場合に社会で得られるCO2削減量などの環境価値を定量的に評価し、リスクでは自然棄損につながる汚染や温室効果ガス排出影響を「影響範囲」「影響度合い/修復可能性」「発生可能性」にて定性的に評価を行います。
環境推進会議で議長を務めるグループ環境責任者は、これらのマテリアリティの評価プロセスおよび評価結果の妥当性を検証し、優先的に取り組むべき環境のマテリアリティを特定します。

特定された環境マテリアリティ
【機会側面】
特定された環境マテリアリティの機会側面を、横軸「社会・環境課題が当社に与えるインパクト」×縦軸「当社が社会・環境に与えるインパクト」の2軸でマッピングし、事業機会となる各テーマの重要度を位置づけたマトリクス図(各テーマの名称は下の一覧表を参照)
プロット名称
1商業/産業印刷サプライチェーンを変革するデジタルソリューション
2循環社会における材料種判別の高度化技術
3次世代エネルギーの実装を支える品質検査技術・高耐久材料の適用拡大
4半導体量産工程における安定稼働と生産性向上
5有害物質フリー製品の拡大
6オンデマンド生産プロセスの提供による製造工程効率化
7循環社会に適合した材料の安定供給体制の確立(再生材)
8当社拠点におけるエネルギー生産性向上(スコープ1,2削減)
9再生可能エネルギーによる製品生産(スコープ2削減)
10循環資源を活用した製品の拡大(スコープ3)
11低カーボンフットプリント製品・サービスの提供
12異常気象・自然災害への防災・減災に貢献する画像ソリューション
13災害医療現場における画像診断を活用したヘルスケアソリューション
14捺染ドライプロセス:水ストレスが高い地域での水レス染色システム
【リスク側面】
特定された環境マテリアリティのリスク側面を、横軸「社会・環境課題が当社に与えるインパクト」×縦軸「対応しなかった場合に当社が社会・環境に与えるインパクト」の2軸でマッピングし、対応すべき各リスクの重要度を位置づけたマトリクス図(各リスクの名称は下の一覧表を参照)
プロット名称
1化学物質規制・汚染防止の強化による事業影響
2当社拠点の排出規制・化石燃料の代替化の必要性
3気候影響による天然資源の調達不安定化
4枯渇資源の循環利用対応不足
5製品の環境性能の向上と情報開示への対応
6ネットゼロ、再エネ化対応の遅れ
7当社製品の循環対応が遅延
8当社拠点の土壌汚染対策
9森林資源の減少にともなう保護規制・紙需要の減少
10水ストレスの高い地域でのサプライヤー操業停止・供給量低下
11大規模気候災害によるサプライチェーン分断
12当社拠点による取水/排水による生態系毀損・汚染
13外来種の侵入・種の絶滅
14廃棄物による汚染

Step2 目標の策定プロセス

次に環境マネジメント体制のもと、中期計画を策定しています。

Step3 目標と実績